タントの購入を考えている人や、タントが気になっているという人は、タントとタントカスタムの違いについて考える人が多いでしょう。一番わかりやすい違いは外観ですから、外観で決めるという人も多いはずです。
でも、タントとタントカスタムには、見た目以外にも違いがあります。違いを正しく知ることで、正しい車種選択ができるというものです。そこで、タントとタントカスタムの違いについて、簡単にまとめてみました。
価格編

タント | タントカスタム | ||
---|---|---|---|
グレード | 価格 | グレード | 価格 |
L | 1,263,980円 | X | 1,572,780円 |
X | 1,399,480円 | RS | 1,693,980円 |
G | 1,513,180円 | ||
Xターボ | 1,487,380円 |
※”SAⅡ””ホワイトアクセントSAⅡ” ”トップエディションSAⅡ”は除外
ベースグレードで見てみると、約30万円の差があります。これを5年ローンで支払った場合の月額の差にしてみると、その差は5,000円です。これを大きな差だと思うか、小さな差だと思うかですね。
参考までに、カスタムの価格は、コンパクトカーや安いミニバン程度なら購入できる価格となっています。
維持費は軽自動車のほうが安いので、結果的にはコンパクトカーやミニバンより安くつくでしょうが、軽自動車としてはとても高い値段です。
タントのGグレードよりも、タントカスタムのベースグレードであるXのほうが、高いですからね。そういったことも踏まえて、予算について考えてみると良いでしょう。

エクステリア編(外装)

タント | タントカスタム | |
---|---|---|
全長 | 3,395mm | 3,395mm |
全幅 | 1,475mm | 1,475mm |
全高 | 1,750mm | 1,750mm |
データの上では、何も変わりませんね。まるっきり同じサイズです。ただ、画像を見てもわかるとおり、エクステリアの見た目は異なっています。そういった部分の違いについてはデータではわかりませんから、口コミで見てみましょう。
両モデルの外装に関しての口コミを比較してみる
タント | タントカスタム |
---|---|
カスタムと比べると優しい感じなところがいい。 | かっこいい顔してます! 当方男ですが、このエクステリアがとても気に入っています。ただ、好き嫌いはある顔です。 |
カスタムにはないカラーを選ぶことができるので、そういった点で差別化ができていていいと思う。私はカラーで決めました。 | フォグランプがいらないかな。LEDヘッドライトはすごく明るくて助かるんですけどね。 |
シンプルできれいにまとまっているが、あまりパっとしない。もう少し個性的でも良かったと思います。 | 巷ではN-BOXに似ていると言われているようですが、個人的にはそうは思いません。十分個性的でかっこいいと思います。 |
フェンダーなどが樹脂製で、ラインががっちりと出ていないところが残念かな。他と比べるとどうしても、そこが劣って見えてしまう。 | タントカスタムはタントよりもいろいろ取り付けているはずなのに、見た目のごちゃごちゃ感がなく、とてもよくまとまっている印象があります。統一感に優れた車です。 |
カッコかわいくて、見れば見るほど良いデザインに見えてくる。 | N-BOXに似ているけど、気にならないかな。 |
口コミに「カスタムにないカラーを選ぶことができる」とありますが、タントのみに設定されているカラーは次の5つで、主に「やわらかめの色」が設定されています。
タントカスタムはタントに比べて精悍な顔つきで男らしいですから、やわらかめの色は合わないという判断なのでしょう。
それぞれのエクステリアに合ったカラーリングをするということで、こういったカラーの違いが生まれていると考えられます。
- コットンアイボリー
- シルキーグリーンパール
- シルキーブルーパール
- ライトローズマイカメタリックⅡ
- ホワイト
タントのフェイスはとてもシンプルです。だからこそ老若男女問わず人気があります。音楽にたとえると、タントカスタムがメタルでタントがポップスです。
タントカスタムはパーツにメッキ加工などを施していて、ギラギラとしています。タントはそういった装飾が最小限におさえられ、シンプルにまとまっているのです。
そのため、「かわいい」「やわらかい」といった口コミが多くなっています。

インテリア編(内装)

タント | タントカスタム | |
---|---|---|
室内長 | 2,200mm | 2,200mm |
室内幅 | 1,350mm | 1,350mm |
室内高 | 1,365mm | 1,365mm |
エクステリア同様、データ上では何も違いがありませんね。室内空間の広さは同じということになります。
では、インテリアのデザイン・機能性などはどうでしょうか。データ上ではわからない細かい部分について、口コミから考えてみましょう。
両モデルの内装に関しての口コミを比較してみる
タント | タントカスタム |
---|---|
フットレストとサンバイザーがすごくチープで、コストダウンしすぎなのではないかと感じる。軽量化の影響でもあるだろうけど、やりすぎかな。 | 室内灯が2つしかなくて、少しさびしい。黒を基調としているからこそ、夜には明るさが欲しいです。LEDに交換すると改善されます。 |
マルチインフォメーションディスプレイで表示できる情報がひとつというのが不便。同時に二つくらい表示できる機能が欲しかった。 | リアデフォッガーが黒色ではないので、夜間条件によっては後ろの視認性が悪いところが難点です。 |
色調に統一感があって、デザインは好きです。シートが撥水なのもいいところだと思う。 | 塗装やメッキ加工はいいのですが、扉と扉が重なり合うところなど、普段は見えないところがしっかり塗装されていなくて残念。 |
運転席が前に倒れるのがいいですね。 | カスタムを選ぶと、内装がブラック基調しか選べないのが残念。タントカスタムでも明るい内装を選べたらもっといいのに。 |
黒を基調としたシックな印象のあるカスタムのインテリアよりも、この明るく開放的な雰囲気のあるタントのインテリアのほうが好きです。 | レザー調で高級感のあるシートの見た目・質感は気に入っていますが、スエード部分にゴミが付きやすいです。 |
タントカスタムの口コミで「カスタムは内装を選べない」とありますが、タントも内装を好きに選べるというわけではありません。
基本はベージュを基調としたインテリアです。ただ、4万5千円程度でオプションとして「ブラックインテリアパック」を注文することができます。それにより、黒が選択可能となるのです。
また、ホワイトアクセント”SAⅡ”を選ぶと、ホワイトアクセント専用インテリアとなります。そういった点で、インテリアが選べるというわけです。その分金額が嵩みます。
ただ、カスタムだとそういったオプションとしてのカラーリング選択もできませんから、その点が残念というわけですね。
タントとタントカスタムのインテリアの違いは、そういった選択肢にも現れていますが、一番大きいのはデザインや質感の違いでしょう。
口コミを見ていると、タントは「明るい雰囲気」の開放的なデザインになっています。居心地がいいと考えられますね。その分、ややチープさがあるようです。
タントカスタムは、黒が貴重となっていてやや暗い雰囲気になっています。口コミに「室内灯が2つしかなくてさびしい。夜には明るさが欲しい」という声がありますが、これは黒を基調としているから夜になると暗いということです。
それは明かりのこともあるでしょうが、雰囲気もそうだと考えられます。ただ、その代わり「シックで高級感がある」エクステリアになっています。

燃費、走行性能編

タント | タントカスタム | |
---|---|---|
カタログ燃費 | 27.0km/L | 28.0km/L |
実燃費 | 16.10km/L | 18.61km/L |
※カタログ燃費、実燃費ともに2WDのベースグレードです。
タントもタントカスタムも、ベースグレードのエンジンは同じです。カタログ燃費が異なっているのは、装備の重さなどが関係していると考えられます。実燃費の平均はあまり変わりませんね。
誤差の範囲内と言えますし、仮に平均が大きく異なっていたとしても、エンジンが同じなので理屈として燃費性能は同じになるはずです。
燃費が異なるのは、運転者によって燃費が変わるからです。
エンジン性能に関しては、どちらも評価がピンからキリまで幅が広くなっています。
「ノンターボのエンジンは坂道などを登るには非力」という口コミが比較的多く、どちらもパワーに不満を持っている人が多いです。ただ、「エンジンの音が静か」という口コミも多く、静寂性は高いのではないかということが考えられます。
ターボ車のエンジンはパワーに満足している人が多いですが、ロードノイズをたくさん拾ってしまうという点に不満を抱いている人が多いです。ターボは実燃費平均がタントで15.85km/L、タントカスタムで13.46km/Lとなっています。
それぞれグレードごとに燃費性能・走行性能の違いがありますが、タントとタントカスタムの間にはほとんど違いがないということです。

装備編
- 大型エアロバンパー(フロント/リヤ)
- 大型リヤスポイラー
- 大型バックドアメッキガーニッシュ
- メッキフロントグリル
- カラードドアミラー(サイドアンダーミラー)(助手席)
- LEDフォグランプ
- LEDヘッドランプ(ロービーム・オートレベリング機能・LEDクリアランスランプ付)
- リヤコンビネーションランプ(クリアクリスタル・LEDストップランプ)
- 革巻ステアリングホイール(メッキオーナメント・シルバー加飾付)
- SRSサイドエアバッグ(運転席/助手席)
- スーパークリーンエアフィルター
以上、タントカスタムにのみ設定されている主要装備です。
これだけ見ると多いように感じるかもしれませんが、その多くはエクステリアとインテリアのデザインの違いとなっていて、実用的な装備の違いというのはあまりありません。
大型のエアロバンパーやメッキフロントグリルなどは、そのデザインが気に入っているというのであれば必要かもしれませんが、デザインを重視しない人にとっては不要でしょう。
SRSサイドエアバッグは、タントではオプション装備だったのですが、カスタムでは標準装備されています。
これは、できれば欲しい装備ではないでしょうか。事故というのはいつ起こってもおかしくはありませんから、もしものときのための保険として装備していると心強いです。
あるのと無いのとでは違います。タントでもオプションでつけることができますから、これのためにカスタムを選ぶ必要はありませんが、タントを選ぶならSRSサイドエアバッグをつけることをおすすめしますよ。
価格は、2万円程度です。
その他装備で特に必要なものは無いでしょう。装備の違いでタントカスタムを選ぶメリットはあまり無いと言えます。

タント,タントカスタムの違いまとめ
- タントはポップでやわらかいデザイン、タントカスタムはメタルでかっこいいデザイン
- タントにしかないカラーリングがある
- タントはオプションやグレード設定でインテリアのデザインを選択することができるが、カスタムには無い
- タントではオプションだったSRSサイドエアバッグが、カスタムでは標準装備
ここまでまとめてきた中で、大きな違いがあったのはデザインがほとんどですね。SRSサイドエアバッグは、オプションでつければいい話ですから、カスタムを選ぶ理由にはなりません。
口コミを見ていてもわかるのですが、タントとタントカスタムはデザインが気に入るかどうかで選ぶのが良いでしょう。
デザインにこだわる人の中で、やわらかいデザインが好きならタント、メタリックなデザインが好きならタントカスタムがいいのではないでしょうか。
デザインにはあまりこだわらないというのであれば、タントを選ぶことをおすすめします。
 
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