現在で8代目と、軽自動車の中でもかなり長い歴史がある『アルト』。
価格も安く『初めてのクルマ』としても非常に魅力的な車種ですが、いざ公式サイトでグレードを見てみたら思いのほか違いが判らなくなった方も多いはずです。
もっと言うと、最低グレードが80万円台と破格の安さで新車購入できるけど、どこがどう不便なのか気になるトコロ…。
そこで今回はそんなアルトについて徹底解説!
見た目からわかりにくく、公式サイトでは教えてくれない細かな違いをまとめて紹介していきます。
グレードの違いは何なのかを見てみると、意外とその奥深さに気づくことができますよ。
ちなみに今回は装備の違いをメインに解説していきます。
走行性能の違い等については以下の記事を参考にしてくださいね。
目次
アルトのグレードはこう考えるとよくわかる!見てわかる捉え方

そもそもアルトのグレードは非常にわかりやすく、画像でもわかるように『F』・『L』・『S』・『X』と異なるグレード名称で分かれており、『L』にのみ40周年記念特別仕様車の『L リミテッド』が設定されています。
改めてこうして見てみると、免許取り立ての初心者の方や車について詳しくない方にとって、非常にわかりやすいグレード設定となっているのは地味にうれしいところですね。
各グレードの特徴は上の画像で紹介している通り。
ちなみに、アルトにはセダンタイプではなくライトバンの商用車となる「アルトバン」やスポーツ仕様車となる「アルトワークス」もそれぞれ用意されているので覚えておきましょう。

アルトのグレードごとに違う装備の注目ポイントは?

特徴を簡単に捉えたところで、ここからは具体的な話。グレードごとに違う装備についてまとめてみました。
結論から言うとアルトは最低~最高グレードの価格を見比べると33万円と、そこまで価格差がある車種とは言いきれないため、装備の違いもそこまで多くはありませんし、細かな違いとなるのが基本的。
とはいえ、その違いに不便さを感じる場合もあるので、知っておいて損はないと思います。
ここでしっかりとその違いが何なのか、一緒に確認していきましょう。
『F』と『L』の違いはズバリ”エコ”かどうか
結論から言うと、『F』と『L』の違いはエコかどうかで見ればよくわかります。
アイドリングストップは聞いたこともあると思いますが、他のシステムについてはあまりピンとこない方も多いと思うので簡単に説明すると、エネチャージは減速時に発生するエネルギーで発電・充電することでガソリンの消費を最小限に抑えるシステム。
一方でエコクールはエアコンの使用で凍る蓄冷材を利用し、アイドリングストップ時にエアコンが送風に切り替わっても冷たい風を一定時間キープしてくれるシステムになります。
まあ早い話、余計な燃料を使うことがないので燃費が良くなるって話です。
『L』に用意された特別仕様車の『L リミテッド』で追加・変更される装備

ちなみに、『L』に用意された40周年記念特別仕様車の『L リミテッド』では、上の画像にあるように、各所のインテリアの加飾の変更がメイン。
専用エンブレムも取り付けられるので、ちょっと特別感があるのが特徴的ですね。
『L』と『S』の違いは安全装備に注目すればOK!

そんな『L』と一つ上のグレードとなる『S』の違いは、ズバリSUZUKI Safety Supportの存在です。
実は『F』・『L』には、近年では当たり前のように設定される未然事故防止につなげる安全装備関連が基本的には軒並み非装着。
そう考えると、価格の安さをとるかそれとも安全性をとるかが、ここの違いのネックな部分になります。
しかし『L』や『F』にもセーフティサポート装着車が設定されているので、そこまで大きな違いとは言い切れませんね。
そのほかの装備の違いで特徴的なのが、リアウインドウ(バックドアガラス)のワイパーやウォッシャーが『F』や『L』だと2WDだけの装備となったり、ドアミラーが電動格納式になったりと細かい違いではありますが利便性の高い装備の追加・変更がありますよ。
『S』と『X』の違いは快適性と防犯に関する装備の追加がメイン
そして『S』と最上級グレードとなる『X』で違う装備はというと…

このように快適性や防犯にかかわる装備に違いが表れています。
逆に考えると今の軽自動車で標準装備される、当たり前の装備がここでようやっと装着されるってワケです。
とはいえ違いとなる装備の中でも目につく違いと言えるのは、フルオートエアコンとキーレスプッシュスタートシステム位なもので、必要性もそこまで高いとは言い切れないのも事実。
そう考えると、この違いは完全に好みでグレードが分かれてしまうと言い切れるでしょう。

必見!アルトから派生している『アルトバン』『アルトワークス』明確な違いはここ!

また、アルトには先ほど触れたように商用のライトバンとなる『アルトバン』やスポーツ仕様の『アルトワークス』が用意されていますが、その違いについてあまりピンとこないはず。
そこでここからは各派生グレードにどのような違いあるのかまとめたので見ていきましょう。
「アルトバン(VPグレード)」はとにかく装備をそぎ落としたグレード
結論から言うと、商用車として使われることが多い「アルトバン(グレード:VP)」は、ひとことで言うと”乗るためだけの最低限の装備しか積まれていない”グレード。
SUZUKI Safety Supportをはじめ、フロントシートに頸部の衝撃緩和処理といった安全装備が軒並み非装着となっていますし、後部座席のシートも倒すことを前提として作られているので直角で座り心地は正直悪いです。
もっと言うとCDプレーヤーやスピーカー、パワーウィンドウといった装備すら非装着となっているというように、文字通り極限までコストカットされたグレードとなっています。
「アルトワークス」は運転する楽しさを追及しているグレード
一方で、アルトバンとは真逆の路線を走っているアルトワークスはというと、とにかく運転する楽しさに光るものがあるグレード。

搭載するエンジンがノンターボ車から専用のチューニングを施されたターボ車へと変更され、そもそものパワーが全然違って力強い加速を楽しめるようになっています。

また、室内を見てみると目に付くのがフロントシート。
人間工学に基づいて設計された専用のRECARO(レカロ)シートが採用されている為、見た目だけではなく快適性も高いですし、

シフトノブやアクセル・ブレーキペダルといった、内装の細かな部分の違いがあります。
つまりアルトワークスはアルトの小さなボディに、製作者の強いこだわりが詰め込まれたグレードと覚えておくといいかもしれませんね。
総評。アルトってこういうクルマ!

結論をまとめると、アルトは価格と装備、そして走行性のバランスが非常にとれた車種。
80万円台と軽自動車の中でも非常に価格が安く、それでいてある程度の快適性や利便性もあり、通勤や送り迎えといった生活圏内では不便さを感じることはありません。
各グレードの違いは非常にわかりづらく、細かな差となっているのも痛いところではありますが、極限まで装備をそぎ落とした『アルトバン』や逆にこだわり抜いた『アルトワークス』と派生グレードの特徴が明確になっているので、そこまで気になることもありませんよ。
ちなみに、アルトのグレードごとの価格は以下の通り。
【アルト】
グレード | 価格 |
---|---|
F | 863,500円 (971,300円) |
L | 910,800円 (1,018,600円) |
L リミテッド | 973,500円 (1,083,500円) |
S | 1,081,300円 (1,183,600円) |
X | 1,193,500円 (1,290,300円) |
※( )内の金額は4WD価格となります
※グレード『F』にはMT・5AGSの2つのミッションを用意
※F・Lのセーフティサポート装着車は+60,500円追加となります
【アルトバン(グレード名:VP)】
グレード | 価格 |
---|---|
MT車 | 737,000円 |
5AGS車 | 819,500円 (929,500円) |
※( )内の金額は4WD価格となります
【アルトワークス】
グレード | 価格 |
---|---|
MT車 | 1,537,800円 (1,647,800円) |
5AGS車 | 1,576,300円 (1,686,300円) |
※( )内の金額は4WD価格となります
独断と偏見で選ぶアルトのベストグレードは『L』のSafety Support装着車
ちなみに、そんなアルトのベストグレード、そして基準となるグレードにもなってくるのは『L』のSafety Support装着車。
価格を抑えつつ、さらに燃費向上のシステムが搭載されている為、カタログ燃費も2WDで37.0km/L、4WDで33.2km/Lとかなりの低燃費ですし、安全装備も付くので万が一の事故を未然に防ぐこともできます。
それでいて、価格も100万円以下となっているので免許取り立ての初心者の方でも気軽に手を伸ばすことができるのも嬉しいところではないでしょうか。

まとめ
軽自動車の中でもある程度の装備で安く低燃費の車を手に入れたい!
そう思って車選びをしているのであれば、アルトはかなり理想的な車種です。
とは言え、価格の安さだけでグレードを決めてしまうと後々あの装備を付けておけばよかったな、なんて後悔する基にもなりかねません。
だからこそ、今回紹介したグレードごとの装備の違いを見て、何が必要で何が不必要か取捨選択して選ぶようにしましょうね。
 
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