これからの自動車の進む方向の一つとして注目すべきプリウスPHEVが発表されたのに続き、三菱アウトランダーPHEVが華々しく登場してきました。
アウトドア用途を志向するこのクルマにこんな最新装備が成されたこと自体が驚きですが、その機能と性能を見ると2度目の驚き。今までにない使い方まで可能にする実に魅力的なクルマに仕上がっているのです。
詳しく知るためには現物を見ることが不可欠。近所の三菱ディーラーに出かけて詳しく見学させてもらってきました。カタログやサイトからは分からない部分のチェックも含め、お店のセールスマンからも販売する側から見ての詳しい話も聞いてきましたので紹介します。
ディーラーへ行く前に調べよう
値引き交渉をうまくやるためには、事前にある程度アウトランダーの交渉材料を調べておく必要があります。今回は特に重要だと考える3ポイントを紹介します。
その3ポイントとは
- アウトランダーPHEVの値引き相場
- アウトランダーPHEVの競合車種
- アウトランダーPHEVの納期について
早速値引き相場から見ていきましょう。こちらは、車両値引きだけだとほとんど値引きをしてくれないという報告が多いです。「10万円くらうは値引きしてもらうぞ」と頑固に交渉していくことが必要だと思います。
やはりハイブリッド車の値引きは渋いですね。オプション値引きの方はせめて、希望通りの金額まで粘っていきましょう。
つづいて、競合車種ですが、こちらは価格的にもやはりトヨタのハリアーHVではないでしょうか。アウトランダーPHEVの新車価格は365万、ハリアーHVは371万なので差は6万程度。
この6万の差をうまく使って「ハリアーHVも候補にしていて、あちらは6万安いですし、アウトランダーPHEVも6万値引き頑張ってくれませんかね」なんて言ってみたら、セールスマンを焦らせるような交渉に持っていけそうですよね。
最後に納期についてです。こちらは、1か月半から大体2か月半。遅い人は3か月なんて報告もあります。気長に待つ必要がありますね。「ハリアーはもう少し早く納車してくれそうなんです」なんて言ってみても面白いかもしれません。
ディーラーに到着

最近のSUVでは複雑な曲面を利用して「下半身」のボリューム感をアピールするクルマが多い中、アウトランダーはオーソドックスに直線的なデザイン中心で、それが却って実用性をアピールすることに繋がっているように思います。
フロントグリルにもその特徴が現れ、横方向へのラインを強調することによる安定感と逞しさが感じられるようです。
特徴的なアッパーグリルはメッキの上にやや青みがかかったスモーク調クリア塗装がされており、艶感なども含めてなかなか綺麗な仕上がり。
その下のバンパー部分にはピアノブラック塗装が施され、輝きの違いを出すことで美しさをアピールしています。
クロームラインがフォグランプの下まで包み込むように伸び、またバンパーエクステンションやサイドガーニッシュがボディカラーと同色になることで、より一体感を感じさせるデザインになっています。
遊びが目的のクルマでも、どことなく真面目さが表に出てしまうところが三菱の特徴と言うことなのでしょう。

サイドを直線状に走る特徴的なライン。以前のクルマには多く見られたこんなデザインも、最近のSUVでは少数派。車体中央部を走るこのシンプルなラインによって、窓と屋根が造り出す造形が引き立つ役目を果たしているようです。
ウィンドウモールやサイドシルガーニッシュ、ドアハンドルにも高級感を高めるようなメッキ塗装が施されています。
意外と重要なSUVのリアデザイン。
サイドから続く直線のラインがバックドアまで取り囲むように続き、大きなコンビランプと共に、SUVとしての骨太感と存在感のある印象を与えています。一見しただけでは気づきにくいデザインが施されているのがこのクルマの特徴でもあります。

運転席&助手席のシートは地面から座面まで710mm。高すぎることのない丁度いい高さのため、乗降時の面倒さはさほど感じません。
開口部も広く、シート座面と床面までの高さも十分。
全グレードで運転席&助手席にはシートヒーターも標準装備になっています。
冬場などエアコンがなかなか温まらない時は、ステアリングヒーターとシートヒーターで寒さ対策も万全の様子。
駆動用の電力の節約にも効果的ですね。運転席廻りには多くのスイッチが付いていますが、それだけ様々な装備もあるということなのでしょう。

シフトノブはトヨタのハイブリッド車と同じ外観と動きのタイプ。
もはやスイッチと言った方がいいかもしれません。
その手前には4WDのロックボタンが見えます。使う頻度は低くても、いざという時にすぐ手の届くところで操作できるのは有り難いですね。
助手席も足回りのスペースは十分です。
シートや内装の質感もなかなかの好印象で、プレミアムクラスと肩を並べるほどの印象を与えてくれます。コンビネーションシートは、スエード調素材と昇降温抑制機能を有する合成皮革を組み合わせたものとのこと。
最上級グレードには本革シートまでもが標準で装備されています。

後席の足元にも余裕があるのは、ボディサイズの大きさもその理由でしょう。床下にバッテリーが装備されているので、ガソリン車と比べて床面が45mmほど高くなっています。
センターコンソールの後部には2極コンセントが装備され、100V/1500WのAC電源が装備されています。
注目するのはその電力量で、1500Wという数字は一般的な車載電源の10倍にも相当する大容量。ラゲッジルームには3極コンセントも装備され、電気製品の利用も可能になります。
荷物スペースも十分に確保されて実用性は問題なし。荷室の高さは地上から720mmとSUVとしては低めで、使い勝手は良さそうです。
それでもガソリン車よりも床が最大19mm高くなっているとのこと。
床下には充電ケーブルなどが収納出来るスペースも確保。上位2モデルには、電動バックドアとなる「エレクトリックテールゲート」が標準で装備されています。
大容量バッテリーのおかげでエンジンをかけなくても冷暖房が使えるというメリットもあり、蒸し暑い夏でも車中泊が出来るのもこのクルマならではの特徴です。(暖房についてはオプション)
機能的な収納にプラスして十分すぎる電力量で、これまでになかったクルマの使い方が出来るようにもなるようです。
セールスマンとの会話、特徴は?


例えば一般的なPHVでは満充電で30km走れるのに対し、例えばこのアウトランダーPHEVでは12Kmhと、純粋な電気自動車並みのバッテリー容量なので、電気だけでも60kmも走れます。それに加えて「レンジエクステンダー」という機能が追加されているので、いわばガソリンエンジンによる発電機が付いた電気自動車としての機能も果たしているので、バッテリーが減ってきたら、エンジンで充電して容量を回復させることが出来るわけです。
ここで凄いのは、エンジンにレンジエクステンダーとしての機能を与えながら、特定条件の下では出力をタイヤに伝えるということなんです。 つまりは通常走行にも使われるので、モーターがアシストするHV走行も可能となりますし、その切り替えも自動で行われますから、バッテリーの残量を見ながら自在な運転が出来るということになるわけです。
日常的にはEV(電気自動車)としての状態が圧倒的に多くなりますし、給油回数は激減するとお客様からも良く聞いています。まあEVの弱点を減らしたのがPHEVと言うことになるのでしょうね。


特にこの電気自動車になりますと、夏場のエアコンよりも冬場の暖房を使う時の方が電気を多く消費するので、航続距離でいうと暖房を使う時の方が少し悪くなりますね。ただ片側20キロくらいの通勤であれば、満タンで出て行って、帰って来て、ガソリンを一滴も使わずに、っていうのは十分可能だと思います。


モーターだけで走行する「EVモード」、エンジンを発電機として使って、発電した電力も使ってモーターで駆動する「シリーズ走行モード」、そしてエンジン駆動をメインとして必要に応じてモーター駆動による補助を行う「パラレル走行モード」の3つのモードがあって、走行状況やバッテリー残量に応じて自動的に切り替えられますから、燃費が大幅によくなります。
坂道などで結構踏み込んだ時はエンジンがモーターをアシストするような仕組みになっていますが、普通に走っている分にはエンジンが一瞬だけ掛かるのは少なくなると思います。












トヨタさんのシステムと違うのは、エンジンは殆どが発電のために動くというところで、そのバッテリーもハリアーに比べるとかなり容量が大きいので、電気自動車としての走りもかなりの長い時間続くというところですね。それとツインモーターと言いまして、前と後ろで2つ駆動させるので、非常に安定感があって、力強い走りが出来るというのが魅力と言えると思います。


ただ燃料も放置したままだと劣化してくるので、3か月経つと強制的にエンジンがかかって、メンテナンスモードになります。その時はエンジンがずっと回りっぱなしになって発電に使われて、ある程度ガソリンが減ってきて給油すれば、また元通りになって電気自動車として使えるんです。






実際に走らせてみても、低重心でとても安定しているんです。バッテリーが車体の下にあるので、カーブでも膨れないですし、例えばもっと車高が低いような車、例えばステーションワゴンとか、スポーツカーに乗っていたような方でも、この乗り味には満足できると言う方も多いですね。



以上、結構知らなかった話をたくさん聞くことが出来ました。
グレードはガソリン車と同じく、ベースグレードとなる「M」と安全機能を加えた「G Safety Package」、ナビ機能を追加した「S Navi Package」、そして本革シートになる最上級グレード「G Premium Package」とラインナップされ、価格ではFF、四駆に関わらず一番上と一番下のグレードでは100万円以上もの差になっています。
見積書公開

今回はナビは他社製品にすることにして「Safety Package」で見積もってもらいました。値引きの限度としては20万円程度とのこと。
PHEVとしてはこれが限界で、後は下取り車の最低次第とのことでした。
【ご希望車種】
アウトランダーPHEV
24G セーフティPKG(QCツキ) 5ニンノリ 4WD
2000CC
【型式番号】
エコカー減税 100%
DLA-GG2WXDHHZ
コード 30 外色 OPT 00C
お支払い現金合計 | 車両販売価格① | 付帯費用⑥ |
---|---|---|
4,581,709円 | 4,423,841円 | 157,868円 |
【現金販売価格(消費税込)】
車両本体価格 | 3,882,600円 |
---|---|
車両店頭引渡価格 | 3,882,600円 |
付属品価格 | 541,241円 |
計① | 4,423,841円 |
付帯費用 | 157,868円 |
合計 | 4,581,709円 |
【付帯費用明細】
税金 | 円 |
---|---|
自動車税(09月登録) | 19,700円 |
自動車取得税 | 0円 |
自動車重量税 | 0円 |
計 | 19,700円 |
保険料 | |
自賠責保険料(37ヶ月) | 40,040円 |
自動車保険料 | |
計 | 40,040円 |
課税(消費税込) | |
(手続き代行費用)車庫証明手続 | 15,120円 |
検査登録手続 | 20,520円 |
下取車諸手続 | 10,800円 |
納車費用 | 9,720円 |
下取車査定料 | 5,400円 |
リサイクル資金管理料金③ | 380円 |
つくつく保証 | 13,068円 |
課税分小計④ | 75,008円 |
非課税 | |
(預り法定費用)車庫証明 | 2,500円 |
検査・登録 | 3,320円 |
下取車諸手続 | 500円 |
リサイクル預託金額合計⑤ | 11,100円 |
公正証書作成費用 | 5,500円 |
印紙 | 200円 |
非課税部小計 | 23,120円 |
諸費用計 | 98,128円 |
付帯費用合計⑥ | 157,868円 |
【消費税率8%】
消費税等合計(①+④)x 税率/(100+税率) |
333,248円 |
---|
【付属品明細】
付属品明細 | 数 | 金額(消費税込) |
---|---|---|
OPT 00C | 1 | 129,600円 |
100V ACデンゲン | 1 | *75,600円 |
リモートコントロールシステム | 1 | *54,000円 |
ハーティシッカリシャケンツキ | 1 | 96,380円 |
*フロアマット | 1 | 30,369円 |
*エクシードバイ | 1 | 23,932円 |
*グラスコーティング | 1 | 74,520円 |
ナビ | 1 | 174,614円 |
アンテナキット | 1 | 11,826円 |
付属品合計 | 1 | 541,241円 |
【リサイクル法関連費用明細】
シュレッダーダスト料金 | 6,520円 |
---|---|
エアバッグ類料金 | 2,500円 |
フロン類料金 | 1,950円 |
情報管理料金 | 130円 |
リサイクル預託料金合計⑤ | 11,100円 |
資金管理料金(消費税込)③ | 380円 |
合計 | 11,480円 |
【お支払方法】
お支払いプラン | プラン1 |
---|---|
頭金 | |
割賦元金 | 4,581,709円 |
割賦手数料 | 596,011円 |
支払回数 | 60回 |
初回(12月) | 62,520円 |
第2回目以降 | 63,400円 |
ボーナス月 | 月 日 |
ボーナス額 | |
最終回支払額 | 1,438,000円 |
まとめ
他にもアウトランダーPHEVの凄いところは、給電機能を持っているために停電の際や屋外での電気の使用も可能であることで、V2H(ヴィークルtoホーム)を使うことによってクルマ側から家に給電することが出来るようにもなることが挙げられます。
災害時や停電時には駆動用のバッテリーから電源を取り出して生活家電や情報機器に使うことができ、バッテリーがフル充電の場合は一般家庭の電力使用量の10日分が賄えるとのこと。しかも1500Wもの大電力なので、緊急時以外にもアウトドア用途としての活用も可能です。
小型冷蔵庫や電熱器を持ち込んで、屋外で焼肉パーティを行うことさえ出来るとなれば、これまでのクルマの概念を大きく変えるものとなるでしょう。
同時にアウトランダーPHEVを知ってしまうと、これまでのクルマに対する常識がすっかり変わってしまいそうにさえなってしまいます。
これまで主役だったエンジンは遂には付属的な存在となり、バッテリーに蓄えられた電気エネルギーを如何に効率的に使うかという、これまでとは全く違った運転感覚にもなってしまいますが、これがこれからのPHEVとの付き合い方なのでしょう。
屋外での電気製品の利用も出来てクルマとしての新たな楽しみも付加してくれるアウトランダーPHEV。そんなクルマが街中でも、アウトドア用途としても、同じ一台で活用できることが極めて新鮮です。
 
車の乗り換えで「ほとんどの方が損をしている」その盲点とは。
私はこの方法で毎回新車を30万円安く購入しています。覚えておいて損はありません。