カタログ燃費:18.4km/L
実燃費平均:11.71km/L
上級Lサイズミニバンであるアルファードに乗りたいけど、燃費が気になるという人にとって、アルファードHVはとても重要な選択肢となっています。
上記燃費記録を見てみると、カタログ燃費と実燃費の落差がそれほど大きくもなく、おおむね良好なのではないかという印象を受ける人も多いのではないでしょうか。
逆に、もう少し良くなるのではないかと不満を抱いた人も多いはずです。
そこで、アルファードHVの実燃費は最低でどれだけエコな数字になるのか、最高でどれだけ悪い数字になるのか、オーナーの燃費記録と私自身で計測してみたレポートとの二つの材料で検証してみましょう。
各オーナーの実燃費記録を紹介
「4,000kmを今まで走ってきて、メーター表示で12.4km/Lを示しています」
「短距離だと10km/Lになるかならないか、中距離から長距離にかけては12~16km/L程度、良いときには18km/Lになります」
「気遣ってEV走行するようにしており、メーターの給油後の平均燃費は17km/L前後となっています。最高で19.2km/Lを記録したこともありますが、20km/Lを超えるのは難しいですね。それでも十分満足しています」
「燃費は街中メインのときだと、13~15km/L程度、高速道路メインだと10~13km/L程度です」
「冬場でも給油後平均で10km/Lを下回ることがないので、上出来ではないでしょうか」
「クーラーをほぼ常時使っていても、今までの平均燃費が15km/L程度です」
「まだ一度も給油をしていない段階なのですが、街乗りでも13km/Lをメーターが示しています」
「走行距離がまだ短いため、評価をしづらいのですが、現段階では12~13km/L程度です」
「郊外を走ると、17km/L程度にはなります」
「エコに気を配っていれば、15~17m/L程度。普通に乗るのなら13~15km/Lといったところです」
価格.comに詳細に燃費記録を投稿しているオーナーの多くが、実燃費平均を上回った記録を出しています。少なくとも10km/Lを下回るというようなことは、どのような状況においてもないと言えるのではないでしょうか。
エコドライブをした場合と何も気にせずに走った場合との落差も少なく、誰でも低燃費を出せるのではないかと考えられます。
それでは実際はどうなのか、自分自身もアルファードHVに乗って、検証してみましょう。
走行レポート。アルファードHVを実際に運転してみたら・・・
アルファードHVは、高級感と圧倒的な威圧感を感じつつも、性能面においてやさしさと力強さを持った、非常に紳士的な車だと感じました。今回乗車したのは、ベースグレードであるXの7人乗りです。
Lサイズミニバンということで、その大きさにはとても驚きました。駐車スペースで近くに小さめの車がありましたし、私自身背が低いので、それらが対比になってよけいにそう感じたのでしょう。
ベースグレードでしたが、内装の質感が予想以上に整っていると感じ、これにも驚かされました。車内はとても広いですし、セカンドシートはとてもスライド量が多いために4人程度の乗車にとても適しています。
高級とは言いませんが、高級な雰囲気は出ており、高級感があるなあと感じました。さすがLサイズミニバンの中でも上級車といわれている車、質感やセカンドシートの快適さには抜かりがありません。
肝心な走行性能・運転の快適さについてですが、これもまたよくできています。大柄なボディなので、確かに市街地はとても苦手です。しかし高速道路ではとにかく扱いやすい。
クルーズコントロールも標準で搭載されているため、高速道路ではとても快適です。市街地でも死角が大きいというLサイズミニバン共通の難点があるものの、足回りは非常に柔軟に伸縮してくれるため、市街地での低速・中速域における走行であっても乗り心地が損なわれることがありません。
動力性能についても、モーター駆動の併用によって余裕を感じさせます。
ガソリン車よりも信頼感があるようでした。燃費に気を使えばその動力性能すべてを発揮できないかもしれませんが、坂道の走行などパワーを要する場面では燃費に気を使わずに走ったとしても、ガソリン車よりも低燃費になるでしょう。
走行においてのアルファードHVの欠点というのは、Lサイズミニバン特有の欠点とHV特有の欠点を両方引き受けてしまうところにあるのではないでしょうか。他のLサイズミニバンハイブリッド車も抱えている問題です。
低燃費を心がけたら
郊外の一般道を30km、EV走行を駆使しながら走ってみました。信号はそれなりにありますが、地形の起伏というのはほとんどありません。非常に走りやすい道であり、EV走行しやすい50km~60km程度の法定速度となっている区間です。
発進時にはモーターで進みました。そうしてしばらくしてから、エンジンがかかります。エンジンがかかるタイミング・切り替え時がとてもスムーズで、違和感がありません。EV・エンジン走行切り替え特有の異音も特になく、静かでした。
周りの流れに乗るまで加速し、一旦アクセルを離してEV走行にするというテクニックを使いつつ、信号が赤になることを予測しての惰性走行もしっかりと使います。
こうすることでうまくEV走行を織り交ぜることができるので、低燃費に繋がるのです。トヨタのハイブリッド車ではある程度共通しているテクニックとなっています。
そのように30km、特に苦労もなく走り終えた結果、燃費は16.4km/Lとなりました。十分なのではないでしょうか。
続いてクルーズコントロールを使って高速道路を50km走行してみましたが、高速道路だとEVのみの走行になることがほとんど無いので、あまり燃費は伸びませんでした。結果、燃費は17.3km/L。郊外も高速道路もそれほど変わらないようです。
燃費なんて気にせず走ってみたら
今度は燃費を気にせず、信号が多く車どおりがそこそこである市街地を20kmだけ走ってみます。寒いので、エアコンをオンにしました。青信号になったとたんにアクセルを思い切り踏み込み、急加速。
ハイブリッドはその特性上、ガソリン車ほど急に加速することはできませんが、思い切り踏み込めばそれなりに答えてくれました。先ほどよりも確実に早く加速していきます。
赤信号になったら急停止。ストップ&ゴーを20km、全力で繰り返しました。
その結果、燃費は11.3km/L。オーナーの実燃費記録をひとつ一つ見ていたので想定内でしたが、オーナーの実燃費を見る前に予測からすると、思ったように高い燃費にはならなかったというのが、個人的な感想です。
まとめ
アルファードHVの燃費は、実燃費平均で見るよりも明らかに低燃費だということがわかりました。
実燃費平均は無茶な乗り方をした人のデータも混ざっているので当然ですが、低めですね。実際には10km/Lを下回るということはまずなく、15~18km/L程度なら簡単に実現可能となっています。
カタログ燃費を超えることは難しいですが、このサイズ・重量の車としては十分すぎる燃費性能だと言えるのではないでしょうか。
 
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