我が家は初代からずっと乗り継いでいるエスティマのユーザーです。
前回のモデルチェンジからは結構間が開いていたこともあって今回の新型の発売には結構期待していましたが、ちょっと期待外れだったのにはガッカリ。今回の買い替えを躊躇している状態でした。
ところがこの夏に実家に戻った際、オデッセイ(旧型)を初めて運転させてもらったときのフィーリイングにビックリ。
エスティマとは全然違うその走行安定性の素晴らしさを知ってからは、これまでは見向きもしなかったオデッセイに興味を持つことになりました。特にハイブリッドには大注目。
新型エスティマ・ハイブリッドの燃費があまり改善せずに、カタログ燃費で18km/Lであるのに対してオデッセイでは26km/Lと圧倒的。これは検討するに値すると思ってディーラーを訪問してみました。
ホンダへ行く前に調査
『思い立ったが吉日』とよく言いますが、すぐ行動に、移す前にあらかじめ下調べをしておくことが大切です。
それではどんなことを調べるべきなのか、それは3つ
- オデッセイHVの値引き相場
- オデッセイHVの競合車種
- オデッセイHVの納期について
以上になります。早速上から説明してきましょう。
1つめの相場については、車両値引きで10万~20万。最近はもっと値引きしてくれるというディーラーさんがあるようですが、何せハイブリッドです。中々値引きには厳しくなってきますね。
最低でも10万値引き、そして、納得いく買い物にするためには、オプション値引きも含めて20万以上まで粘ってみることも大切です。
続いて競合車種についてですが、トヨタのエスティマHVが挙げられます。新車スタート価格で比較するとオデッセイ356万、エスティマ431万となるため、段違いの価格です。
もし見積もり段階で、エスティマに近い金額を言われたのであれば、「この額になるなら、エスティマも買えちゃうなあ」なんて言ってみたら、高いグレードでも値引きに融通を利かせてくれそうです。
最後に納期について、これは、1か月~2か月というほうこくが多いですね。ミニバンの中では比較的早い納車期間ではないでしょうか。もし長い納車期間を告げられたら、値引き交渉のネタにしてみても面白いかもしれません。
ディーラーへ行ってきた

これまでホンダのディーラーには行ったことが無かったのですが、訪問したところは明るい印象で感じのいい店舗でした。
社員も若い方が多く、応対してくれた担当者も感じのいい女性の方でした。


ということで、さっそく現物を見せてもらいました。
実車確認
エクステリア

試乗車として置いてあったオデッセイ・アブソルート。
フロントメッキグリルの真下にメッキバーを3本配置し、エアロバンパーやドアロアガーニッシュの下部にクローム調モールが加えられて、なかなかいい感じ。








さすがに低床設計もあって着座位置は相当に低め。あまりミニバンという感じがしません。
座面が低いせいで、車体の左側面や斜め後方の死角が小さく確認し易そう。最小回転半径も5.4mということで取り回しも楽そうです。

スッキリとしたデザインのインパネ。
材質はソフトパッドを採用しているそうです。室内は上質で横長のインパネが解放感あるデザイン。ミニバンらしくカジュアルさを感じさせます。

3ナンバーのミニバンでありながら、車高の低さが目立ちます。
リアのエンブレムはバックドアガーニッシュ上に一体成型されたデザインです。
インテリア




シートについて


重要なポイントなので、シートについての説明を少し追加します。
7人乗りの2列目はプレミアムクレードルシートと呼ばれる快適性を高めた豪華なキャプテンシート。背もたれを後ろに倒すと、座面の前方が上にもちあがり、カラダがシートから離れにくい構造。
また背もたれの上部は前に折れ曲がる構造になっていて、寝かせた状態でも前方を見やすい。座面の下側からは膝から下を支えるオットマンが持ち上がり、柔らかな乗り心地で「文字通り「ゆりかご」を連想させる心地よさ。
背もたれを一杯に倒せば、寝そべった姿勢を取ることができ、このクルマの大きなセールスポイントにもなっています。
8人乗り用は6:4に分割されるスライド式のシート。3列目への乗降に際しては前にチルトさせる方式です。
3列目シートは床と座面の間が十分に確保され、乗り心地は柔軟なもの。やや腰が沈みがちになるものの、頭上と足もとの前後への空間も十分でミニバンの3列目としては快適です。
背もたれ部分もリクライニングすることができ、中央部分が左右とは分割されて、それぞれが個別にリクライニングできる構造となっています。それぞれの角度を変えることによって隣と肩を触れずにできる配慮がされていて、3列目の使用頻度が高い場合には「使える」仕様でしょう。
収納は床下に格納される方式で、張り出しがなく平らな荷物スペースが確保できるようになって、実用性での満足度も高そう。ハイブリッドモデルでは邪魔になりがちな走行用バッテリーをフロントシート下に入れており、リアの床下まで使えるラゲージスペースも有効に活用が可能です。
我が家のような家族ならば3~4人分ぐらいの荷物と短いスキー、さらに大人用の長めのスキー板も2、3列目の間に縦置きできるので、1、2、3列目にそれぞれ2人がまともに座れる感じです。












パッケージングについて
最新のオデッセイでは前モデルからの「超低床プラットフォーム」に加え、フロアの骨格構造、フロア下の燃料タンクの薄型化、排気機構のレイアウトの最適化などによって低床化を徹底的に行ったようです。
寸法的にも最低地上高を以前よりも低くしたのに加え、全高を140~150mm高めにし、車高も低くしても室内高を稼ぐことによって室内空間を稼ぐというメリットが現れているようです。これによって以前までのオデッセイらしい低いフォルムからよりトールミニバンっぽいエクステリアになったにもかかわらず、室内の快適性は相当向上したとのこと。さらにボディも軽く、動力性能的にも走行の安定性の点からも、そして燃費についても有利な方向に働いていくといういいことずくめ。
とりわけ超低床化によって2列目シートへのステップ高が地上から300mmという低さを実現したことは実際に使ってみると有り難さが実感できる優れた部分で、多人数用ミンバンとしては大きなメリットでしょう。
3列目シートの床も燃料タンクの張り出しで盛り上がることなく、3列目に座っても膝を抱えるような窮屈な姿勢になることもなく快適そうでした。
エンジンについて





ガソリンエンジン
アメリカで発売された新型アコードにも採用されている新設計のハイパワーな直噴2.4L K24W型エンジンが新たに設定されました。従来のハイオクガソリン仕様から無鉛レギュラーガソリン仕様に変更されたのに加え、出力を175PSから190PS(4WDは185PS)へとアップ。
これは燃焼状態を最適化することによって効率を高め、従来よりもパワーが強化されながら燃費は従来の11km/Lから13.6km/Lと向上している素晴らしい性能のエンジンとのことです。いかにもホンダらしさを満喫させてくれるもので、車重のあるミニバンとはいいながら、これによって他社では得られない快適な運転感覚を楽しませてくれるのでしょう。
またトランスミッションは高効率化された新開発のCVTとなり、併せてドライブ・バイ・ワイヤとCVTを協調的に制御することによって、直線的な加速フィーリングを実現したタイプに変更されています。
さらに「アブソルート」にはマニュアル感覚での運転操作を楽しめる7スピードモード+パドルシフトが追加されています。
ハイブリッドエンジン
ハイブリッドモデルには「SPORTS HYBRID i-MMD」が搭載され、モーターの小型化と共に高トルク・高出力化がなされています。 リチウム・イオン・バッテリーが1列目シート下に配置されることによって、ガソリンモデルと変わらない広い室内空間と使い勝手が得られるレイアウトになっています。
駆動としては前輪2WDの設定のみ。方式はホンダ独自の2モーター式ハイブリッドで、2つ積んだモーターが走行用と発電用の二つに完全に分離され、それぞれが高効率化されています。
通常の走行は小型軽量ながら、ピークパワー&トルクは185ps&415Nsと高性能なモーターで行われます。またモーターの特性として始動直後にピークトルクを発生することから直線的な加速と共に滑らかな走行が可能であるのは全くの別格ともいうべきもの。2Lエンジンは主として発電機用として使われる2000CC直4VTECのアトキンソンサイクルの高効率型で、高速でのクルージング時に限ってホイールを直接駆動する仕組みです。
これによって容量1.4kWhのバッテリーがフル充電状態であればEVとして走るため、その間はガソリンを消費せずに高燃費を稼げるというわけ。
トヨタのTHS方式とは構造的に違ってエンジンとほとんど直結してない分、振動のなさ、静けさは別格ともいうべきもので、ミニバンとして新しい走り味を提供するものになっています。

一通りクルマを見せてもらった後で、色々なスペックとグレード、価格について説明してもらいました。
燃費について
























次のクルマを今新車で買うとすると、その先まで見据えておかないと、今は目先の金額だけで処分しちゃうと、10年10万キロを乗りつぶすんであれば、ガソリンでもハイブリッドでも、おそらくは0円を覚悟しておいた方がいいですよとか。


価格について














この後、グレードの違いについて説明がありました。
今年2月のハイブリッドモデルの発売に併せてガソリンモデルのグレード構成が変更されました。大きく標準タイプと「アボソリュート」の二つに分かれ、それぞれ次のようなラインナップになっています。
ガソリン車
標準タイプ
- G
- G EX Honda SENSING
アブソルートタイプ(ドレスアップモデル)
- ABSOLUTE
- ABSOLUTE X Honda SENSING
- ABSOLUTE X Honda SENSING EXパッケージ
- ABSOLUTE EX Honda SENSING
ハイブリッド車
標準タイプ
- HYBRID
- HYBRID EXパッケージ
- HYBRID Advancedパッケージ
アブソルートタイプ(ドレスアップモデル)
- HYBRID ABSOLUTE Honda SENSING
- HYBRID ABSOLUTE Honda SENSING EXパッケージ
- HYBRID ABSOLUTE Honda SENSING Advancedパッケージ
EXパッケージ
- LEDアクティブコーナリングライト
曲がる方向を自動的に照らして、夜間の交差点などでの安全を高めます。
- ブラインドスポットインフォメーション
車線変更時など、後方側面で見えにくい位置のクルマを検知してサイドミラー上に表示します。
- トリプルコンソール・フルオートエアコン
1列目の左右席、リア席の3つのゾーンのそれぞれで温度設定を個別に行えます。
- 100V AC電源
大容量(1500W)までの電気器具に対応し、アウトドアや災害時に効力を発揮します。
- 運転席大型アームレスト
幅広い寸法のアームレスト。ゆったりと肘をついて運転できます。
- センターコンソールボックス
シャッター付の大型収納ボックスです。
Advancedパッケージ
- Hondaインターナビ
メーカーオプションとなる次世代のナビゲーションシステム
- マルチビューカメラシステム
上から見下ろしたような映像によって運転操作をサポートします。
- Hondaスマートパーキングアシストシステム
バックでの駐車や縦列駐車時のハンドル操作をサポートします。
Honda SENSING
ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせたブレーキサポートシステム。
衝突の危険がある場合に表示や音で警報を知らせ、さらに接近すると自動でブレーキをかけて衝突回避や被害軽減を図ります。ステアリングによる回避操作をアシストするステアリング制御機能や誤発進抑制機能も備えた進化型です。
見積書公開

ということで、「HYBRID ABSOLUTE Honda SENSING Advancedパッケージ」というパッケージで8人乗りの見積書を作ってもらいました。
オデッセイの中でも最上位のグレードになります。
オデッセイHV 見積もり
商品名 | オデッセイ ハイブリッド (8ニン) |
---|---|
オプション | |
型式 | DAA-RC4 5ドア 2,000CC |
車体色 | ホワイトオーキッドP |
内装 | ブラック |
お支払い現金合計 | 車両販売価格 ④ | 諸費用合計 ⑤ |
---|---|---|
4,503,304円 | 4,267,000円 | 236,304円 |
(内現金) 4,503,304円
車両本体価格 ① | 4,013,200円 |
---|---|
② | |
車両店頭引渡価格 ①-② | 4,013,200円 |
付属品計 ③ | 253,800円 |
車両販売価格 ④ (①-②+③) | 4,267,000円 |
諸費用合計 ⑤ (⑨+⑪+⑬+⑭) | 236,304円 |
合計 ⑥ | 4,503,304円 |
内消費税等合計 (④+⑪ X 8%) | 319,966円 |
諸費用明細 ⑤
自動車税(10月~3月) | 16,400円 |
---|---|
取得税 | 0円 |
重量税 | 0円 |
自賠責保険料(37ヶ月) | 40,040円 |
任意保険料 | |
印紙代 | 200円 |
計 ⑨ | 56,640円 |
販売諸費用 消費税等込 | |
---|---|
車庫証明代行費用 | 16,740円 |
検査登録届出代行費用 | 23,760円 |
納車費用 | 0円 |
リサイクル資金管理料金 ⑩ | 380円 |
希望ナンバー | 11,664円 |
計 ⑪ | 52,544円 |
非課税 | |
預り法定費用(車庫証明) | 2,500円 |
(検査・登録・届出) | 6,100円 |
リサイクル預託金合計 ⑫ | 14,420円 |
計 ⑬ | 23,020円 |
諸費用合計⑤=(⑨+⑪+⑬+⑭) | 236,304円 |
付属品明細(消費税等込)
ETCセットアップ | 3,240円 |
---|---|
カンゲンワリビキ | -540円 |
ハイドロホビック | 81,000円 |
ライセンスFセット | 11,664円 |
フロアマットスタンタ | 56,916円 |
ドアバイザー | 26,568円 |
リモコンエンスタ | 24,840円 |
ドライブレコーダー | 30,132円 |
RCエンスタATT | 19,980円 |
付属品計 ③ | 253,800円 |
点検パック | 86,100円 |
---|---|
延長保証マモル | 18,000円 |
計 ⑭ | 104,800円 |
リサイクル法関連費用
リサイクル預託金額(シュレッダーダスト料金) | 10,370円 |
---|---|
(エアバッグ料金) | 2,010円 |
(フロン類料金) | 1,910円 |
(情報管理料金) | 130円 |
合計 ⑫ | 14,420円 |
資金管理料金(消費税等込) ⑩ | 380円 |
合計 | 14,800円 |
値引き額 100,000円
















ディーラー訪問を終えて
事前の準備も怠りなく、カタログとウエブから様々な情報を得た上での訪問でした。おかげでポイントとなる部分も確認できて、よく理解できました。
今までTV CMなどでは外観とかカタログ燃費とか値段とか、表面的なイメージしか分からずにオデッセイハイブリッドについても値段の高さばかり気になっていたのですが、今回「アブソルート」の実物を見せてもらって、その室内の高級感と質感の高さ、それとハイブリッドモデルの燃費の良さに改めて感激して帰ってきました。
今までホンダ車に抱いていた「安っぽい内装」という偏見も失せて、最近のクルマの進歩には驚かされました。
また販売もハイブリッドモデルが出てからは非常に好調とのことで、知りたかった値引きについてはホンダはどうしてもトヨタよりも控えめなまま。結局は口頭ながら10万円までは提示してくれました。
初めて訪問したディーラーでもあり、こちらがどこまで本気かまでは相手にも伝わらなかったかもしれないので、初回としてはまあこんなものでしょう。
ただいつもは値引き交渉の対象とするナビも車両本体価格に含まれてしまっているので、更なる値引き交渉がしにくい部分もあります。思っていたよりも手ごわかったですしね。
 
車の乗り換えで「ほとんどの方が損をしている」その盲点とは。
私はこの方法で毎回新車を30万円安く購入しています。覚えておいて損はありません。
だからセレナとか、ノアとか、そのあたりのレベルのやつを見ながら、やっぱりもうちょっと上のやつとなるとオデッセイになってくると思うんで、これも視野に入れて検討しているところなんです。