シエンタにするか、それともフリードにするか…
子育て世代の方の方、特にそこまで車に詳しくない方はこんな悩みを抱きがち。
確かにシエンタとフリードって同じプチミニバン(小型ミニバン)。
サイズにシルエット、さらには1.5Lの排気量でHYBRIDも選べるし…、と見れば見るほど似ている部分が多いこともあって、結局デザインで選んでしまう方も多いです。
そこで今回は、そんなバッチバチのライバル関係にある両車種の、どこをどう見て選べばいいか、決め手となるポイントを紹介していこうと思います。

目次
シエンタとフリードは”人を乗せる”事が多いか”物を乗せる”事が多いかで選べ!

まず最初に言っておきたいのがココ!
シエンタとフリードを比較する時って、どうしてもカタログにある装備や安全装備、そして価格に目が行くとは思います。
でも、そこに目が行ってしまうのが車選びの失敗の元!
シエンタとフリードで悩んだら、まずは『3列目シート』に目を向けた方がいいんですよ。
シエンタとフリードの最大の違いとなる『3列目シート』
というのも、シエンタとフリードは同じ7人(6人)乗りですが、3列目のシート機構が全く別物。

シエンタの3列目シートは床下収納で、2列目シートの下に3列目のシートが格納されるため、ラゲッジスペースがフラットな状態になり、積載量にゆとりを持つことができます。
しかし、床下収納故に簡易的なつくりとなっているので、長時間座るのには向いてないうえにベンチシートタイプとなっているため、3列目シートに人を乗せながらチャイルドシートのような高さのある物を積むことはできません。
そのため荷物を積むか、それとも人を乗せるかハッキリ分かれてしまっているんですよね

一方でフリードの3列目シートは跳ね上げ式の為、床部分は広いが徐々に幅が狭くなっているので、幅・高さの両方がある荷物を積むことはできません。
その上3列目シートがなかなかの重量をしていることもアリ、背もたれを倒してその上に荷物を積むことが多くなると思います。
ただ、跳ね上げ式と言うことでシートはしっかりとした作りなので、長時間座ることができますし、3列目シートは2分割されているので、例えばチャイルドシートのような高さのあるものを乗せながら3列目に1人乗せることも可能なんですよね。
3列目シートへの『アクセスのしやすさ』も選ぶときのキーポイント
加えて、3列目シートへのアクセスの仕方にも違いがあります。

シエンタは2列目シートもベンチシートとなっているため、3列目シートへアクセスするためには一度シートを折りたたまないといけない上に、乗りこみ口が思っている以上に狭くなることが多いです。
そのため、大人が乗るには少しだけ狭さを感じてしまうことも。
しかも3列目シートは2列目シートの”下”に収納されるため、全くスライドしないため大人が後部座席に乗ると狭さを感じてしまいます。

その一方でフリードはと言うと、6人乗りであれば2列目シートの間が通路となっているため、女性や子供であれば簡単に3列目にアクセスすることが可能ですし、2列目シートのスライド幅が大きいため、乗り口から3列目に直接アクセスしやすくなっています。

そう考えるからこそ、シエンタとフリードは”3列目に人を乗せるか、モノを乗せるか”で判断した方が好ましいと言えるんですよ。
3列目シートに必要性を感じない人はシエンタとフリードのどこを見ればいいのか

ただ、今お話したことはあくまでも3列目のシートに必要性がある人がまず見てほしいポイント。
ここを読んでいる人の中には、シエンタFUNBASEやフリード+といった『5人乗り』で悩んでいる方も多いと思います…が!
実は3列目のシートのほかにも選ぶときの決め手となるポイントってあるんですよ。
『シエンタFUNBASE』と『フリード+』は5人乗り仕様で大分違う!
例えば、3列目シートがあった部分のラゲッジスペースの使い方の違い。

シエンタの5人乗り仕様(FUNBASE)のラゲッジスペースは、7人乗りと基本的には変わることはありませんが、3列目シートが合った部分が埋められているため、よりフラットな状態で荷物を積めるようになっています。
その一方でフリードの5人乗り仕様となるフリード+は、ラゲッジスペースがガラッと仕様が変わっているのが特徴的。

跳ね上げ式のシートがなくなり、代わりに荷室を上下に分断するユーティリティボードが取り付けられているんですよね。
加えて、2列目シートも360mmのロングスライドするシートではなくなりましたが、ダブルフォールダウン(座面を前方に跳ね上げ、背もたれを倒して収納)気候にしたことで、荷室をフラットな状態にすることができるようになっています。
言ってしまえば収納の仕方の幅が広がっているってワケ。
こういった使用者の目的に合わせているのは、個人的には好感が持てる部分ですね。

運転支援技術や安全装備で見るとかなりの差がある…?
そして運転支援技術や安全装備についてですが…こちらは明らかにフリードの方に分があります。
シエンタ | フリード | |
---|---|---|
クルーズ コントロール |
定速 | 追従型(ACC) |
ハンドル支援 | なし | 車線維持支援 システム |
誤発進抑制機能 | 前進後進 | 前進後進 |
このほかにも、フリードの安全機能は標準装備になっているのに対し、シエンタはオプション装備扱いになっている物が多いです。
つまりフリードの価格が高い理由って、単純に車種自体のスペックの問題でもあるんですよね。
そのため、例えばシエンタのGとフリードのGで見てみると、たった10万弱で『家族の安全を守れる』って考えることもできますね。
車自体の性能で見るとどうなのか
ここは燃費で見るか、走りで見るかで話が変わります。

シエンタは燃費重視の設定の為かガソリン車・HYBRID車共に鈍足ですが、低燃費でお財布に優しいです。
ただ、『燃費至上主義』という車の性格上、どうしてもパワー不足を感じることも多いんですよね。
そのため、女性(奥さん)が乗るのであれば気にならないと思いますが、男性ならただ「移動するだけのクルマ」と言えてしまいます。

一方でフリードは燃費よりも加速感と言った走りの質感重視。
ガソリン車は街中でもキビキビ走ってくれるし、高速道路でもパワー不足は感じないし、小回りが意外ときくので奥さんが運転しやすいです。
加えてHYBRID車になると、電動モーターの余力も相まって、走行性能・加速性能が格段に良くなり燃費もシエンタほどではないが向上します
その上、フリードは4WDも設定されているため、滑りやすい路面での運転も安心ですね。

ちなみに燃料タンクの容量を見てみるとシエンタが42Lなのに対し、フリードは36Lと少ないため給油するタイミングは多くなります。
とは言え、フリードの4WD車は53Lと一気に大容量になるので、ロングドライブも安心できますし、フリードのハイブリッド車の燃費は2WD/4WDでそこまで差もありませんよ。
シエンタorフリード。どう選ぶか、グレードは?

さて、ここまでシエンタとフリードを様々な角度から見てきましたが、結局のところどっちがおすすめか、ちょっと悩んでしまっている方も多いと思います。
そこで最後に個人的な意見を絡めつつ、シエンタとフリードについて考えてみました。
特にメーカーへのこだわりがなかったら断然『フリード』
結論を言うと、メーカーにこだわりがないのであれば、個人的にはフリードの方が断然おすすめしたい所。
価格は確かにシエンタと比べると高くなりますが、運転支援や安全性の機能で一歩先を行っているし、車自体の性能も若干の分があります。
それでいて同じ駆動方式で10万円しか差がないと考えると非常にコスパの良い、運転手と乗客(家族)のニーズを上手く両立した車と捉えることができるんですよ。
加えてフリードのグレードの中だけで見てみると、6人乗り・5人乗りで価格は2万弱なのに、ラゲッジスペースが大胆に変更されて利便性が高まっているのも魅力的です。
こういった乗る人のニーズに合わせてグレードを決めきれる点も含め、悩んだらまずフリードに試乗してみてほしいですね。
ちなみに、下記の記事でフリードのグレードは細かく紹介しています。
気になった方は是非参考にしてみてくださいね。
個性を求めるのであればシエンタでもいい気はするけど…
とは言え、一概にシエンタが全然ダメな車種!と言い切ることはできません。
確かに7人乗りになると3列目シートへのアクセスがやや不便だし、大容量の物を乗せるのであれば、どうしても3列目に人は乗れなくなります。
しかし、やはり”低燃費”はパワーワードになってくるし、スライドドアはフリードより出来が良く、乗り降りする高さもフリードより6㎝低いため、脚が弱いお年寄りや小さなこともでも気軽に乗り降りできます。
加えて、シエンタはあえて低めの全高・運転席でコンパクトカーに近い運転感覚を演出しているため、比較的女性でも運転はしやすいんですよ。
そう考えるとシエンタはプチミニバンとして、ではなく「いざという時に人を乗せられるコンパクトカー」として、奥さんがメインで運転する車と考えておくのが得策と言えるのではないでしょうか。
 
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