個性的な見た目と本格派な走りで注目を集めているFJクルーザー。
2003年にデトロイトモーターショーでコンセプトモデルを発表して以来衝撃が走り、2006年に北米で販売開始、日本では4年遅れの2010年に販売を開始しました。
デザインはコンセプトモデルのイメージそのままという斬新さで。販売数は決して多くは無いものの、強烈なインパクトで一度気になりだしたら虜になるのです。
今日はそんなFJクルーザーをグレード毎に見ていきましょう!
※トヨタ FJクルーザーは2018年1月で製造・販売を終了しており、現在は中古車でのみの購入となります。以下内容は販売終了時点のグレード・価格・装備となりますことをご容赦ください。
FJクルーザーのグレード表
グレード | 価格 | 寒冷地仕様 |
---|---|---|
ベースグレード | 3,240,000円 | 3,273,200円 |
カラーパッケージ | 3,342,857円 | 3,386,057円 |
ブラックカラーパッケージ | 3,456,000円 | 3,499,200円 |
オフロードパッケージ | 3,466,286円 | 3,509,486円 |
ファイナルエディション | 3,492,720円 | 3,535,920円 |
FJクルーザーは全てのグレードで5人乗り4WDとなっており、燃費はJC08モードで8.0km/Lとなっています。
エンジンもグレードにより違いはなく、1GR-FEというV型6気筒DOH4.0Lで、最大出力は276PS/5600r.p.m.で最大トルクは380N・m/4400r.p.m.と、馬力もトルクもSUVの名を語る上では十分な数値を誇っています。
そんなFJクルーザーの価格差を見てみると最大で約25万円となっており、そこまで大差がないように見えます。
各グレードの特徴、捉え方
各グレードの特徴と詳しくみると、基本となる「ベースグレード」は装備が最低限で抑えられています。特に運転支援に関わる装備や少なく、ホイールもスチールを採用しているのが特徴的です。
「カラーパッケージ」はハンドルが本革巻きになり、シフトノブもウレタンにメタルカラー加飾を施された物となり、インテリアオーナメントもボディー色に統一されます。
「ブラックカラーパッケージ」はホイールがブラック塗装を施した専用17インチアルミホイールとなり、ラジエーターグリルやフロント&リアバンパー、ホイールカバー、ドアミラーが全てブラックで統一されます。
「オフロードパッケージ」はベースグレードに運転支援の機能を充実させたグレードとなっています。
「ファイナルエディション」はその名の通り、最終グレードとなっており特別装備が装着されている仕様車といった扱いになりますね。
走破性を重視する方は「オフロードパッケージ」、見た目を重視する方は「カラーパッケージ」、そして1から自分仕様を作りたい方には「ベースグレード」を選択できるようなグレード構成になっています。
つまり、グレードごとの捉え方は、そのままグレードの名称で見分けると良いでしょう。
装備を基準にグレードの特徴を見てみる
簡単に各グレードの特徴や捉え方を見てきましたが、ここからはさらに詳しく、各グレードの装備を掘り下げてみながら、グレード毎の特徴に触れて行きましょう。
なお、各装備の詳しい内容につきましては以下のPDFから確認することが出来ます。
http://cdn.toyota-catalog.jp/catalog/pdf/fj-cruiser-u/fj-cruiser-u_201701.pdf
fjcruiser_special_spec_201709.pdf
ベースグレード、全グレード共通の標準装備
FJクルーザーの全グレードで共通している標準装備は以下の通りです。
- マルチリフレクターハロゲンヘッドランプ(マニュアルレべリング機能付き)
- リヤフォグランプ(左右)
- リモコン大型ドアミラー
- EBD(電子制動力配分制御)付ABS&ブレーキアシスト
- VSC+TRC
- SRSエアバッグ(運転席・助手席デュアルステージエアバッグ+前席サイドエアバッグ+前後席カーテンシールドエアバッグ)
- UVカットグリーンガラス(フロントドア)
- LEDハイマウントストップランプ付リヤスポイラー
- マッドガード(フロント・リヤ)
- エンジンアンダープロテクター
- フューエルタンクプロテクター
- ステアリングスイッチ(オーディオスイッチ付)
- ワイヤレスドアロックリモートコントロール(アンサーバック機能付+ワイヤレスキー2本)
- フロア&デッキ防水カーペット
- イルミネーテッドエントリーシステム
- 8スピーカー(オーディオレス)
- マニュアルエアコン など
このほかにもSUV車として欠かせない装備が搭載されています。こうしてみてもわかる通り、かなりボリューミーな内容となっているのが特徴的ですね。
また、ベースグレードには265/70®17タイヤ+17×7 1/2Jスチールホイールを採用しており、ショックはガスショックツインチューブが使われています。標準装備品のみの装着になっており、インテリアもエクステリアもさっぱりしていますが、唯一インテリアではセンタークラスターが塗装色で統一されています。
カラーパッケージの装備、インテリア、エクステリア
- クルーズコントロール
- 本革巻3本スポークステアリングホイール
- ウレタン+メタルカラー加飾付 大型シフトノブ&トランスファーノブ
- インテリアオーナメント(ドアトリム)
カラーパッケージには、以上の装備が追加され、中でも特徴的な装備となるのが、主にインテリア面での変更点ですね。
センタークラスターだけではなく、ドアトリムもボディカラーと同色となり、さらに本革巻ステアリングやメタルカラー加飾付のシフトノブで、インテリアがまとまった印象となりました。
そのほかの機能的な装備としてクルーズコントロールが付けられ、高速道路などでの走行も気軽にできるようになったのはポイントです。
ブラックカラーパッケージの装備、インテリア、エクステリア
- 265/70R17タイヤ+17×7 1/2Jアルミホイール(専用/ブラック塗装)
- ホイールカバー(ブラック)
- ノーマルリモコン大型ドアミラー(ブラック)
- ラジエーターグリル(ブラック)
- フロント&リアバンパー(ブラック)
- 大型アウトサイドドアハンドル(ブラック)
カラードパッケージに追加される装備に加えて、上記の装備が変更されています。見てもらうとわかるように、インテリア・エクステリア共に黒の配色となっていて、FJクルーザーがより男らしい印象へと変わっているのが特徴的です。
また、ポイントとなるのは専用のブラック塗装がされた、17インチアルミホイールタイヤになります。元々オプションで追加しなければ装備できないアルミホイールを装着できるのは、大きな魅力といっていいでしょう。
インテリアでも画像を見てもらうとわかるように、黒を基調にしてまとまった印象を与えてくれるのも好印象。重厚感を持たせる黒基調になっているのが良いですね。
オフロードパッケージの装備、インテリア、エクステリア
- ショックアブソーバー(ビルシュタイン製モノチューブ)
- クロールコントロール
- アクティブトラクションコントロール
- リヤデフロック
オフロードパッケージは走りに特化したグレードとなり、主に走行性能に特化した装備が充実しているグレードとなります。
各装備について詳しく説明すると、スプリングの動きを抑制し操縦性や安定性につながる、ショックアブソーバーがガスショックからビルシュタイン製のモノチューブが採用されていて、より安定した操縦が可能となるとともに、抜群の耐久性も手に入れています。
また、凹凸の大きいオフロードや滑りやすい雪道で走行をする時に、あステアリング操作のみで超低速走行が可能なクロールコントロール、そして、4WDの過大なスリップを防ぎつつ、スリップの小さい車輪へ駆動力を配分してくれる、アクティブトラクションコントロールやリア左右輪を完全に直結し、脱輪時や雪道でタイヤがはまった時などの脱出に役立つリアでフロックもといった装備が装着されています。
要は追加された装備によって、悪路走行がより高い次元で出来るってワケですね。流石オフロードパッケージ、といったところでしょうか。
ただ、その分ほかのグレードに装着されていたクルーズコントロールや、インテリアトリムの加飾が非搭載となっています。
ファイナルエディションの装備、インテリア、エクステリア
- 245/60R20タイヤ+20×7Jアルミホイール
- 応急用タイヤ(17インチスチールホイール)
- ホイールカバー(ブラック)
- クルーズコントロール
- フロントフォグランプ
- ヒーター付リモコン大型ドアミラー(ブラック)
- ブラック塗装
ラジエーターグリル
フロント&リアバンパー
大型アウトサイドドアハンドル - サイドステップ
- 本革巻き3本スポークステアリングホイール
- ウレタン+メタルカラー加飾付大型シフトノブ&トランスファーノブ
- インテリアオーナメント[センタークラスター/ドアトリム](ブラック)
- センタークラスターガーニッシュ(ベージュ塗装)
- サイドレジスター(ブラック塗装)
- 撥水・防水ファブリックシート表皮(ベージュ×ブラック)
最終モデル、しかも特別仕様車だけあって、ファイナルエディションで追加される装備は、サイドステップや20インチアルミホイルといった、オプションで装着できる装備も追加されています。
ブラックとなったバンパーやリアにも目が行きますが、中でもインテリアのまとまりは随一。ベージュとブラックの2トーンで全てがまとめられ、最終モデルに恥じないインテリアのまとまりとなっているのが特徴的です。
全体的によりSUVらしさが際立って見える1台となっています。
各グレードの魅力や選んでいる人の傾向
さてここまでで各グレードの装備を比較しましたが、正直装備だけ見てもFJクルーザーの魅力はまだ伝わっていないと思います。
そこでここからはそれぞれのグレードの魅力と、どんなオーナーが選んでいるのかをみて行きましょう。
ベースグレードの魅力、選んでいる人はこんな人

ベースグレードの魅力は、なんといっても『1から手がける楽しさ』にあると思います。
気になる装備は全てオプションとなり、最低限の装備といってもかなり充実した装備内容となっている点を見ると、自分の個性に合わせて好みの車に仕上げていくことが出来ます。
オプションに関しても、ほぼ対応することができるのでデフロックやトラクションコントロールなどの走破性に強い車に仕上げていくこともできますし、エクステリア重視の方もベースグレードから社外エアロなどで自分好みの1台に仕上げていく方が多いのが特徴的ですね。
購入者はどちらかというとファミリー層、特にスキーなどのウィンタースポーツを楽しむ家庭や、キャンプなどのアウトドアをする為に購入を検討することが多いようです。
カラーパッケージの魅力、選んでいる人はこんな人

実際はインテリア、特に運転席回りとドアにボディカラーと同色の装備が追加されるカラーパッケージは、その色に染め上げるというよりもステアリングやシフトノブといったところのインテリアが変わるのが魅力的なポイントです。
機能面で見ても街乗りしやすい装備が追加されているのに、ベースグレードに約10万追加するだけでいいのは目を見張るものがあります。そのため、このグレードはインテリア重視の方に選ばれており、特に女性やファミリー層、SUV入門者の方にもおススメできます。
ブラックカラーパッケージの魅力、選んでいる人はこんな人

ブラックカラーパッケージの魅力は、FJクルーザーがより男性向けになった点でしょう。全体的に黒を基調とした装備が搭載され、見た目は武骨で男らしい印象を与えてくれます。また、このパッケージのみに搭載されるアルミホイールが魅力で購入した、という方も多いようです。
エクステリアはブラック一色で統一されるので、とにかく重厚感がある威圧的な印象を与えることがで切るため、独身男性に多く支持されています。
また走破性を重視する方も、ブラックカラーパッケージにオプションでパフォーマンスダンパーやリアデフロック・トラクションコントロールをつける方が多い様です。
オフロードパッケージの魅力、選んでいる人はこんな人

オフロードパッケージは標準装備に加えて、走破性を高める装備が追加されている点が魅力です。
クロールコントロールやリアデフロック、アダプティブトラクションコントロールといった悪路を安全に、そして楽しく運転するための装備が搭載されているので、本格的なオフロード走行をする方やSUV上級者の方に好まれています。
購入者もオプションで17インチから20インチアルミに履き替える方が多い様です。
ファイナルエディションの魅力、選んでいる人はこんな人

FJクルーザー最後のモデルとなるファイナルエディション。SUVらしい装備が標準装備となっているため、いちいちオプションを付ける必要がないのも魅力的です。
SUVということでシートが撥水・防水仕様になっているだけではなく、サイドステップやブラック塗装といった専用装備が多く、有終の美を飾っているグレードにも見えますね。購入者はFJクルーザー自体にに魅力を感じる人や、長年FJクルーザーに乗っている方に多いようです。
総合的に売れているグレードを考察
FJクルーザーはどのグレードでもオプションによって自分色に染めることが出来るので魅力的ですが、私個人の意見としてはファイナルエディションをオススメしたいと思います。
各種オプション装備って色々ありますが、結構な数になるので結局どれが良いかわからなくなることが多いですし、余計な出費となることを恐れてベースグレードだけにして失敗した…と言うことも考えられます。
また、現在は販売が終了しているため、個性を重視して一から作り上げることも非常に困難なことを考えると、特別装備が多いファイナルエディションの方が、納得できる1台になると思いますよ。
FJクルーザーは乗る喜びだけでなく、自分で作り上げていく喜びも求めており、2倍の喜びを感じることができます。皆さんも自分好みのFJクルーザーを作り上げてみませんか?
 
車の乗り換えで「ほとんどの方が損をしている」その盲点とは。
私はこの方法で毎回新車を30万円安く購入しています。覚えておいて損はありません。
コメントを残す