トヨタの最高級乗用車[ショーファーカー]、センチュリー。
お抱え運転手が運転することを前提として作られた、知る人ぞ知る高級車ですよね。
日本国内高級路線の代名詞、トヨタが誇る超クオリティの車なんですが、実は21年間フルモデルチェンジをしていません。
それがなんと! 今度21年ぶりにフルモデルチェンジして発売しました……!
日本が誇るショーファーカー、センチュリーがどのように変化したのか? 「継承と進化」とはどのようなものか? じっくりと語りましょう。
センチュリーとは?

2018年6月に発売が開始された、新型センチュリー。
フルモデルチェンジ後の姿を語る前に、まずは先代がどのような特徴を持っているのかを軽くおさらいしてみたいと思います。これが、日本が誇るショーファーカーだ!
軽くおさらいしてみよう
初代センチュリーが登場したのは、1967年。「世紀」という凄みのある名前の由来は、発表当時が明治100年だったことと、トヨタ創業者が生誕100周年だったことにあるんです。
まさにトヨタにとって「世紀」の車種となった、記念すべき車とも言えますね。
企画内容としては、「官公庁・企業の公用車や役員車として使われること」でした。
初代は1967年から1997年にわたって販売されていたんですよ。
30年間、フルモデルチェンジしなかったと考えると凄いですよね。2代目も、1997年から2017年までの20年間販売継続、21年目となる2018年に3代目になったわけです。
そういえば、2006年に天皇・皇后のための御料車として、センチュリーをベースとしたセンチュリーロイヤルを納入したことも話題になりましたね。
8人乗りリムジンという、まさに御料車というような長い車でした。
そんなセンチュリーも3代目に突入し、初代販売開始から50年が過ぎました。
歴史ある車が、今後3代目としてどのような歴史を紡ぐのか、見守っていきたいところですね。
先代のグレード設定と価格、性能
グレード名 | 価格 |
---|---|
5.0AT | 1,253.8万円 |
排気量 | 4,996cc |
---|---|
エンジン種類 | V型12気筒DOHC |
最高出力 | 206kW/5,200rpm |
最大トルク | 460Nm/4,000rpm |
駆動方式 | FR |
ブレーキ | 前後Vディスク式 |
グレードはただ一つだけ、価格は1253.8万円とまさに最高級といった風格がありますね。最高級モデルだからグレードは二つと要らないというのが、なんとも威圧感を感じさせてくれます。
エンジンもV型12気筒という物々しいものを搭載し、性能を見ると力強く安定した走りができそうです。
物々しいエンジンですが、ショーファーカーとして作られているため出力自体は控えめで「ひたすら落ち着いて楽に走るためのもの」という感じがしますね。

新型センチュリーはどんな車なの?
トヨタの最高級乗用車センチュリーのフルモデルチェンジは、2017年の東京モーターショーで発表されました。
それから2018年6月に発売され話題を生み、今に至るわけです。そんな新型センチュリーの特徴を、軽くでありながらじっくりと紹介したいと思います。
グレード設定と価格
グレード設定 | 価格 |
---|---|
5.0CVT | 19,600,000円 |
見るだけでまぶしくなってくるほどの価格。普通に生きていたらなかなか、車でこの価格は見ないのではないかと思います。
「家か……!」と言いたくなるほどの価格、四捨五入すると2000万円! 憧れはするものの、おいそれと購入できる車ではありませんよね。
性能を見てみよう
排気量 | 4,968cc |
---|---|
エンジン種類 | V型8気筒 |
最高出力 | 280kW/6,200rpm |
最大トルク | 510Nm/4,000rpm |
ブレーキ | 前後Vディスク |
モーター最高出力 | 165kW |
モーター最大トルク | 300Nm |
V型12気筒から8気筒になりましたが、性能自体は大幅に向上しています。21年も経てば時勢も変わりますし、技術も進歩しますからね。
少ないシリンダー数で高性能を発揮できるからこそ、8気筒で十分ということです。今時12気筒なんて見ませんし、あっても無駄な性能になってしまいます。
特にセンチュリーは公用車や役員車として作られているため、バリバリ加速するよりも大きなトルクを活かしてスムーズで静かな走りをすることのほうが大切ですからね。
実際、8気筒の音は抑えられて静粛性が高いようです。
静粛性が高いのは、ボディに防音材をたくさん組み付けて、アクティブノイズコントロール機能を使ってエンジンの音や振動をなるべく排除しているため。
また、何気にハイブリッド仕様なんですよねえ。
モーターのトルクも大きく、ニッケル水素電池は大容量。これで、JC08燃費は13.6km/Lなのだから低燃費ですよねえ。
2代目は7.60km/Lだったため、大幅によくなっていると言えます。

エクステリアはどんな感じ?
新形センチュリーは「匠の技術」にこだわって作られているため、内外装の質感の高さは異次元です。
フロントグリルには七宝模様が組み込まれ、洗練された雰囲気が感じられます。アルミホイールの形状も非常に美しく、一種の芸術品ですよ。
そして何よりもセンチュリーを象徴する鳳凰のエンブレム……! 職人による手彫りなんです。
こういう匠の技術がふんだんに盛り込まれている、日本のモノづくりの結晶のようなエクステリアが開発テーマとなっている「継承と進化」を物語っているのかもしれませんねえ。
インテリアは凄まじいクオリティ!
インテリアデザインは、後席をメインに作られています。お抱え運転手に運転してもらうことを前提に作られているため、フロントのインパネまわりはかなりシンプルです。
シンプルながらに質感が高く、操作系統もよくまとめられています。これは運転手も嬉しくなりますね。
そしてメインの後部座席は、ブラック・フロマージュ・グレーの三種類でかなり印象が変わります。
ブラックは黒の革と木のような質感高い部品や琥珀色とが適度に混ざり合い、とてもいい色合いを作っているんです。
フロマージュは煌びやかな雰囲気を抑えて日常的な感じに、グレーはその中間のような雰囲気に……。
様々な需要にこたえられるようになっています。
インテリアを細かく見ていくと、これまた凄いです。
本杢ドアハンドルに、7インチリアマルチオペレーションパネル、七宝模様の時計……。
快適装備の数々はまさにショーファーカーといった雰囲気を作りだし、乗る人すべてに非日常的でありながらも日常的な快適性を演出してくれています。
非日常的なのに、どこか家のように落ち着く。
高級ホテルの一室やラウンジを走らせているようなイメージですね。

まとめ
21年ぶりにフルモデルチェンジした、トヨタ・センチュリー。
21年という年月の重みを感じさせるほどの進化が感じられながらも、日本のあらゆる伝統・技術を継承しているようなデザインが素晴らしい一級品の車と言えましょう。
この車に乗ることができる人が羨ましいと、いやがうえにも感じさせられてしまいますね。
見るものを惹きつける「憧れの車」、公用車や役員車としてあまりにもハマリ役すぎる車となっています。
 
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