クーペでFR、そして4人乗りの国産車であること。
それでいて、コンパクトなキャビンにワイド&ローのプロポーションに、LEXUSを象徴する特徴的なスピンドルグリルをはじめとした特徴的なデザイン。
LEXUSブランドが展開する『RC』は、このような自分が求める『車の条件』だけではなく所有欲も満たしてくれるからこそ、憧れの存在にもなるし子離れした際には是非購入しよう、そう思っている方が多いのではないでしょうか。
しかし、いざ購入するとなるとネックとなってくるのがやはりグレード。
決して安い買い物ではないからこそ選ぶ際には慎重にもなるし、乗り始めてからも不満なく乗り続けていきたいと思う方も多いはず。
そこで今回はレクサスRCの各グレードの違いや特徴、捉え方について触れながら、『確実に失敗しないグレード選びのポイント』について紹介していこうと思います。
今まさに購入を検討しているがグレードはどうすべきか迷ってしまっている、と言う人も是非参考にしていってくださいね。
レクサスRCの3つのグレードでは何がどう違ってくるのか

そもそもレクサスRCのグレードは基本的に『RC300(旧RC200t)』『RC300h』『RC350』 の3つだけ。
非常にシンプルなグレード構成ではありますが、各グレードにそれぞれ”ベース”・”F SPORT”・”version L”が設定されている為、少々グレードがややこしく感じがちですね。
しかし、逆に考えると一つずつ考えていくことで、自分の納得いくグレードに絞り込んでいくことが出来るのも事実。
そこでまずは簡単に、根本的な部分ともいえる3つのグレードの捉え方とその特徴、他グレードとの違いについて簡単に触れていきましょう。
『RC300(RC250t)』のエンジン性能と乗り心地について
レクサスRCのエントリーモデルにも位置する『RC300』(旧RC200t)に搭載するエンジンは、プレミアムガソリン(ハイオク)を燃料とする2.0L直4ターボ。
性能としては、最大出力245PS/5800rpm、最大トルク350Nm/1650~4400rpm、そして約1700kgの車重という事もあり、ドカンと加速するのではなく助手席の人が不快にならない程度に徐々に車速を上げていくのが特徴的です。
ただ、一定速度からの加速も上品かつ滑らかで低回転からのトルクは充分だが、高速巡行ではほんの少しだけパワー不足を感じてしまう方もしばしば。
そう考えると、イメージ的には加速性能は紳士的な部分が強いと表現しても良いのではないでしょうか。
『RC300h』のエンジン性能と乗り心地について
また、レクサスRCの中間グレードとなる『300h』は、エンジン機構に2.5Lの4気筒エンジンに電動モーターが加わった唯一のHYBRIDモデル。
その性能はエンジンが最大出力178PS/6000rpm、最大トルク221Nm/4200~4800rpm、電動モーターが最大出力143PS、最大トルク300Nm、そしてシステム最高出力で220PSと、IS300hと同じシステムを採用しています。
ちなみに、サーキット走行をしないのであれば必要十分な走行性能で、極低速のキック力に電動動力を利用する為、出足は滑らかで十分に軽快さを感じることが出来ます。
…が、ボディがかなりスポーティ寄りであることも考えるとかなりおとなしい、と言うよりかは実用向けのパワートレインなのも否めません。
その上、電気式のCVTも加速感にメリハリがないのでよく言えば『日常使いからロングツーリングまでをこなす万能選手』、悪く言えば『乗っていてつまらない車』といった印象がある車、そう考えることが出来てしまうのも事実ですね。
『RC350』のエンジン性能と乗り心地について
そしてRCの最上位グレードに位置する『RC350』は、レクサスRCの中でも唯一『3.5リッターのV6エンジン』を搭載しているのが最大の魅力。
最大出力318PS/6600rpm、最大トルク380Nm/4800rpmのエンジン性能は、普段はおとなしいそぶりをしているが、いざとなれば野太い爆音を響かせながら勇ましい加速を開始してくれる、まさに羊の皮をかぶったオオカミと言った印象です。
とはいえ、あっという間に100km/hに達するその加速性を遺憾なく発揮できるシチュエーションとしては、高速巡行かサーキット場かくらいしか思い浮かびません。
その上、燃費もカタログ値で10.2km/L、実燃費だと大体7~8km/Lなのもあってか、日常使いと言うよりも趣味性の強いグレードと捉えていいのではないでしょうか。
3つのグレードはどういった条件で見て決断すべき?

このように、レクサスRCの各グレードの性能を紐解いていくと、グレードごとに明確なキャラクター付けがされており、自身の使用状況や車に求める条件によって選ぶグレードが変わってきます。
例えばクーペタイプのFRでいて、街乗り・高速巡行・ワインディングといった幅広い場面での運転を楽しみたいのであればガソリンモデルの『RC300』。
一方で街乗りがメインで高速道路での高速巡行やロングドライブの頻度が少なく、静かな運転を楽しみたいのであればHYBRIDモデルの『RC300h』を。
と言うように、ご自身の『RCに求める条件』に合致するグレードを選ぶのが、購入する上でまず失敗しないポイントになってくると覚えておきましょう。

レクサスRCの3つのタイプの違いと選ぶコツ、教えます。

さて、それぞれのグレードについて触れたところで、それぞれのグレードに用意された3つのモデルについても触れていきたいと思います。
先ほども触れたレクサスRCの各グレードに用意されている『ベース』『”F SPORT”』『”version L”』だが、RC350”F SPORT”以外は基本的にグレードごとに装備が違うという事はありません。
早い話、モデルごとの装備の違いは非常に単純と言うワケですね。
その点を踏まえつつ、そんな各モデルの装備の違いについて見ていきましょう。
ベースモデルの装備内容及びグレードごとの違い
![Lexus Safety System+プリクラッシュセーフティ (歩行者[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ / ミリ波レーダー+単眼カメラ方式) /レーンディパーチャーアラート[LDA] (ステアリング制御機能付) / オートマチックハイビーム[AHB] /レーダークルーズコントロール (ブレーキ制御付)](https://kei-luv.com/wp-content/uploads/2018/06/p15011_1-5.png)
そもそもレクサスRCはベースモデルからLexus Safety System+プリクラッシュセーフティと言った安全装備をはじめ、スポーティカーらしい装備や快適性にかかわる装備は充実しています。
中でも特に全グレードで評価が高いのが足回り。
![電動パワーステアリング[EPS] スポーツサスペンション NAVI・AI-AVS](https://kei-luv.com/wp-content/uploads/2018/06/p15011_1-6.png)
全モデルにスポーツサスペンションを搭載していることが影響しているのか、路面のギャップも全然拾うことはありませんし、大きな段差を乗り越えた後のショックの収まりも良いのは、ドライバーからすると非常に魅力的に見えるはず。
とはいえ、古さを感じる装備が少なからずあるのも事実ですね。
特にレーダークルーズコントロールのスイッチがステアリングではなくコラムから生えるレバータイプである点や、足踏み式パーキングブレーキとなっている点は、慣れれば問題ないとはいえ、少し気になります。
ちなみに、各グレードのベースモデルの違いとなっている点としては、

- RC300、RC300hにはアイドリングストップ機構があるのに対し、RC350は非搭載
- RC350にのみエンジン吸気音を増幅させる『サウンドジェネレーター』が搭載
- RC300hのみパフォーマンスダンパー非搭載
- RC300hのみ電子制御ブレーキ、車両接近通報装置、EVドライブモードスイッチが搭載
- RC300hのみパンク修理キットが標準装備となる
と言うようなガソリン車かハイブリッド車かと言った違いや、スポーツ走行前提で装備が整っているかの違いになります。
特にパフォーマンスダンパーは、走行中に生じるボディのたわみや微振動の吸収と言ったハンドリング特性に影響する部品となるので押さえておきたいところですね。
version Lとベースグレードの違いは『シート地』に注目
そんなベースグレードと”version L”の装備の違いとなるのは2点のみ。

言ってしまえば、視認性とシートの座り心地が変わる程度の違いしかないという事になります。
合成皮革素材のL texシートから高級感を感じられるセミアニリン本革シートに変更されることで、車内の雰囲気はよりゴージャスなイメージを与えてくれるのはversion L唯一の魅力と言っていいでしょう。
とはいえ、ベースグレードとの価格差は全モデル約48万円とやや高めなため、予算と相談しながら決めた方が良いのではないでしょうか。
F SPORTと他モデルの違いは意外と多い
一方で”F SPORT”とベースグレードの違いは意外にも多く、

特徴的なスピンドルグリルがF SPORT専用のメッシュタイプに変更されていたり、タイヤの扁平率がフロント/リアで異なっていたりと見た目から明らかなスポーティらしさを演出しています。

また、インテリアを見てもメーターやステアリング、足回りと言った視覚的な違いがあるのも押さえておきたい所。
ただ、肝心の『スポーツカーらしい走り』を実現する部分の大きな変更点としては先ほど挙げたタイヤの扁平率の違いや、専用のフロントブレーキが装着されてスポーツサスペンションが専用チューニングされる程度。
それでもドライブモードセレクトスイッチの選択で、よりスポーティな硬めの乗り味に変わるので、ドライバーズカーとしての魅力は充分にあると思いますよ。

300/300hと350ではどの装備に違いがあらわれているのか
ちなみに、先ほども触れたRC300/RC300hとRC350それぞれの”F SPORT”の装備の違いを見てみると、乗り味や走行性能が大幅に変わっているのも覚えておいてほしいところ。

と言うのも、RC350の“F SPORT”にのみLDH(レクサス・ダイナミック・ハンドリングシステム)をはじめとした、コーナリング性能に影響する装備が新たに追加されるんですよね。
そのため、コーナリング性がかなり向上しワインディングなどのカーブでもきびきびとした運転を楽しむことが出来ます。
ココは是非試乗し体感してほしいポイントですね。
version Lと装備の違いはどこにある?
また、”version L”と“F SPORT”は同じ本革シートに変更されますが、材質が若干異なります。

version Lが高品質の材質のセミアニリン本革シートに変更されるのに対し、F SPORTは質感よりもホールド性にこだわって作られたシート。
イメージ的にはコンセプトが全く違うと考えておくと良いですよ。
総評と個人的に思うレクサスRCのベストグレードはコレだ!

このように、レクサスRCのグレードは『自分に合ったエンジン機構』が何かを見た上で、『モデルをどうするか』でさらに絞り込んでいく。
これこそが確実に失敗しないグレード選びのコツになりますし、レクサス全体のグレードの捉え方になってきます。
レクサスRCはそれぞれのグレードでキャラクター付けがしっかりできており、自分の使用状況や環境に合わせて選びやすくなっているし、モデルもベースに加えて車内の豪華さに寄せるか、それともスポーティさに寄せるかと言うように個性を出していきやすいです。
ただ、乗り味に関してはTHEスポーツカーと言うよりかは『スポーティな味わい』のある車種と言った印象が強く、少しやんちゃな運転を楽しみたいのであれば別車種が候補に挙がってしまうのも事実。
とはいえ、ミドルサイズのFRクーペに少しアグレッシブなデザインが欲しい、信頼性で国産車を…と言う方にはオススメの1台と言えるのではないでしょうか。
個人的に思うレクサスRCのベストグレードはズバリ『RC300”F SPORT”』
そんなレクサスRCの中でベストグレードを個人的な意見を絡めると、ズバリ『RC300”F SPORT”』になってくると思います。
確かに上位モデルである『RC350”F SPORT”』に比べると、絶対的な動力性能や足回りと言った部分で劣っているが、サーキット走行をしないのであれば245PS(馬力)でも日本で乗る分には必要十分の性能。
(ついでに言うと、予算的に難しい場合も多いでしょうし)
一方でRC300hは唯一のハイブリッドモデルという事もあり静粛性が高く、おまけに低速からの加速は電動動力を使うから非常にのびやかですが、とはいえ、ミッション機構がCVTとなっています。
その上、低燃費志向だからスポーティ仕様となる”F SPORT”が必要かと言われると微妙なラインで、よりゆったりクルージングが出来る”version L”が無難になってきますし。

個人的にはレクサスRCは見た目的に『走りそう』なクーペスタイル
だからこそ、出来れば見た目通りのスポーツカーらしい味わいを求めたいという事で、グレードは『RC300”F SPORT”』で落ち着きました。
ただ、これはあくまでも私個人の意見。
レクサスRCに求めることは人によってまた変わってくると思うので、あくまでも参考として覚えておいてくださいね。

 
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