異なる排気量のガソリンエンジンに、HYBRIDモデルまで。
高級感がありつつも、ドライバーズカーとしての運転する矜持も楽しめる、そんな両方の魅力を良いところだけをとったような、レクサスISに魅力を感じてはいるけど…
- ISは『F SPORT』だけがおすすめのグレードなの?
- コスパが良くて運転が楽しいのはどのグレード?
- そもそも一番オススメのグレードって何!?
このようにグレードで悩んでいる方って意外に多いですよね。
どうしても高額な買い物となる車、だからこそ選ぶときは慎重になりますし、できればご自身で納得し、『買ってよかった』と思いたいはずです…。
そこで今回はそんなレクサスISのグレードについて徹底解説しつつ、各グレードの違いや後悔しないために知っておきたいグレード選びのポイントについて紹介しちゃいます!
目次
LEXUS ISのグレードはどう見れば失敗しないのか

とは言え、そのグレードごとに何がどう違ってくるのか、見かたを知らなければ意味がありません。
まずは、そんなグレードの見かたについてさらっと押さえておきましょう。
そもそも『IS300』『IS300h』『IS350』それぞれのグレードごとの違いは少ない
LEXUS ISのグレードは『IS300』『IS300h』『IS350』の3つ。
そこからさらに『ベースグレード』『F SPORT』『version L』の3つに分岐していく、非常にシンプルなグレード構成となっており、基本的な装備の違いはほとんどありません。

強いて言えば、ハイブリッドモデルとなるIS300hは電子制御ブレーキや車両接近通報装置が取り付けられ、走行時のたわみや微振動を吸収するパフォーマンスダンパーが非搭載になっているといった点がグレード間の違いとしてあげられます。。
また、IS350ではアイドリングストップ機能が付かない代わりに、マフラーサウンドを味わえるサウンドジェネレーターが取り付けられると考えておけば問題はないでしょう。
まずは『モデル別』の性能からチェックすることが大切
そのため、LEXUS ISのグレード選びで最初に決めないといけないのは、グレードではなく『搭載しているエンジン』と言うことになります。
それぞれのエンジンについて軽く触れると、IS300は2.0Lの直4ターボエンジン。
IS300hは自然吸気の2.5Lの直4エンジンに電動モーターが搭載されたHYBRIDとなり、IS350は3.5LのV型6気筒エンジンとなっています。
LEXUS ISのグレード選びのカギとなるエンジン性能の違いまとめ

そこでここからは、そんなLEXUS ISの各モデルのエンジン性能について、もう少し詳しく触れていこうと思います。
どのグレードを選ぶかという点にも関わってくるポイントなので、押さえておいて損はないですよ。
『IS300』のエンジン性能について
IS300は2017年に名称変更されているが、元々は『IS200t』と呼ばれていたモデル。
そのため、いわゆる最新型とは言い切ることはできませんが、長く使われているエンジンと言うことは裏を返せば性能の良いエンジンととることもできますね。
事実その性能は最大出力245PS(馬力)、最大トルク35.7kgf・m、そして燃費もJC08モード走行で12.8km/Lとまずまずといったところ。

発進から微低速での走行は見事に制御されていますし、細かなアクセル操作にしっかり対応しギクシャクすることもありません。
とは言え、スポーツモデルの車種からの乗り換えを検討している方にとっては、加速時にもたつきを感じることも多いです。
その点を含めて考えると、どちらかといえば『日常使い9割、趣味性1割』のエンジン性能と考えることができそうですし、選ぶグレードによっては楽しさを倍増させることができると言えるのかもしれませんね。
『IS300h』のエンジン性能について
次に見ていくIS300hに搭載しているエンジンについてですが、良く言うと『大人なLEXUS IS』、悪く言うと『つまらないLEXUS IS』そう表現せざるを得ません。
確かに燃費は2WDで23.2km/Lと悪くはないし、エンジン性能もどちらかといえばよい部類に入ります。
ハイブリッドシステムは2.5Lの直4エンジン(178ps、22.5kgm)、そしてモーター(143ps、30.6kgm)と言うこともあり、するするとスムーズに、やや重厚感を持って動き出すのは確かに大人なクルマ感はあります。

しかしそこに”スポーティセダンらしさ”はないんです。
パドルシフトは全グレードで標準装備となっていますが、パドルを引いてギヤを落としても機械的な雑音が高まるのみで非常に味気なく、まるでLEXUS ISの皮をかぶったプリウスの様。
とはいえ、スポーツセダンではなくミディアムボディの高級サルーンとしては上々と言えるため、ドライバーズカーと言うより、助手席や後部座席に人を良く乗せる人が所有するモデルと考えた方がいいでしょう。
『IS350』のエンジン性能について
そしてLEXUS ISの最高モデルとなる『IS350』で搭載される3.5LのV型6気筒エンジン。
最高出力318ps、最大トルク38.7kgmを発揮する性能値を見て、流石と思った方も多いはず。
事実その性能はアクセルを全回転域まで踏み込むと小気味よく、期待と予想通りのパワフルな加速を味わうことが可能です。

ただ、最高出力の発生回転数が6,600rpmとやや高めな上に、マニュアルモードにしない限りは積極的に上まで回さない印象が強く、普通に街中を流す限りはそのパワフルさは息をひそめてしまいます。
とは言え、V型6気筒エンジンのエンジンサウンドやマフラーサウンドは車好きからすれば非常に好ましい『音』を発するのは気になるポイント。
そう考えると、IS350は高速巡行やサーキットなどのスポーツドライブを楽しむ方や、スポーティセダンらしさをとことん味わいたい人、そんな趣味性の高いモデルと言えるのではないでしょうか。

グレードごとの装備はどこに注目すればわかりやすい?

エンジン性能を見て、どのエンジンモデルを購入するかある程度絞ることができたと思います…が。
先ほどもお話したように、LEXUS ISはココからさらに3つのグレード、そして特別仕様車に分かれていきます。
全モデルのグレードごとの装備の違いはほとんど同じとはいえ、乗り心地や車内の豪華さに影響してくるその違いについても、サクッと見てみましょう。
”F SPORT”の特徴とモデルごとの装備の違い
「ISに乗るなら選択肢がコレしかない」
そう言われることもある”F SPORT”は、外装・内装・足回りと言った部分まで『スポーティセダンらしさ』が出るグレードです。

エクステリア・インテリア共に専用装備が施され、スポーティな仕様に仕上がっているのはISがドライバーズカーだと言うことを再認識させてくれます。
中でも特に『おっ』と思わせてくれるのが、専用のTFT液晶式のメーター。
ステアリングスイッチ操作をするとメーターが横にシャコっとスライドし、情報を表示してくれるのは個人的にはツボですね。
こういったTHE メカを感じさせ、男心をくすぐってくれるのは大変魅力と言えるのではないでしょうか。
もちろん、見た目だけではなく足回りもスポーティな走行になるように、装備が充実しているのも魅力的。

例えば前後サスペンションスプリング、ショックアブソーバー、EPSなどを専用チューニングしたスポーツサスペンションは、かなり乗り味に影響が出ているし、シートもやや硬めだがスポーティらしいと言えばそれらしい。
他にも“F SPORT”は5つの走行モードが選択できるようになっており、足回りの硬さとステアリングの反応が変わるのは一つのクルマで様々な乗り味を楽しめると思います。

また、IS350 “F SPORT”だけに装備される、レクサス・ダイナミック・ハンドリングシステム(LDH)は走りの質の変化が分かりやすいのも覚えておきたいポイントですね。
特にダブルレーンチェンジ(車線変更してから元の車線に戻る運転動作)では、ステアリング操作がダイレクトに伝わるため、人馬一体ならぬ人車一体感が増したと感じられます。
決して速さが変わるわけではありませんが、上下動が顕著に表れてくるスポーティな乗り味を楽しめるのは魅力的に感じる人も多いはず。
そう考えると、“F SPORT”を選択するのであればガソリンモデルの『IS300』もしくは『IS350』がベストと言えるのかもしれませんね。

”version L”の特徴とモデルごとの装備の違い
そんな”F SPORT”と対の立ち位置にいるのが、全モデルの中でも最高グレードとして用意されている”version L”。

こうして見てもらうとわかるように、基本的なエクステリアはベースグレードと変更点はないものの、車内空間の印象ががらりと変わっていることがわかります。
特に顕著な違いとして表れているのがオーナメントパネルとシートの材質。
ベースグレードではオーナメントパネルがプラスチッキーであり、さらにファブリックとL texシートだったのが、version Lだとオーナメントパネルが黒を基調としたレザーカットの本杢になり、シートもセミアニリン本革へ。
さらにシートはベンチレーション機能が搭載と、かなりグレードアップしているような印象を受けると思います。
とは言え足回りの変更が特になく、肝心の走行性能についてはベースグレードと遜色ないため、あくまでも乗り心地が豪華になったグレードといったところ。
そうなってくると、ベストな選択としては『IS300h』との相性が良さそうだと個人的には思いますね。
特別仕様車”I Blue”は何がどう違うの?
一方で、特別仕様車として設定されている”I Blue”はというと、ベース車両が”F SPORT”と言うこともあり、基本的な走行性能に大きな変更はありません。
早い話、I Blueは『装飾』が大多数というワケです。
とは言え、特別装備される各部の装飾をひも解くと、レクサスがいかに『和』を車に取り入れようとしているのが良くわかります。

その中でも特に目を引くのが猟銃づくりのノウハウを取り入れ、さらにジャパンブルーとしても海外に知れ渡っている、藍色の塗装を施した本杢+ディンプル本革のステアリングホイール。

そのほかにも車内のインテリアは全て藍色に統一されており、和のテイストがうまい具合にメカニカルな車と調和している印象を与えてくれるのも日本らしさが出ていると思います。
version Lとはまた違った高級感があるとともに、スポーティな走りを楽しめる。
それでいて、価格もF SPORTと比べて10万円程度しか変わらないため、余裕があるのであれば手を伸ばして損はないのではないでしょうか。

総評!どのグレードを購入すればLEXUS ISは『買ってよかった』と思えるのか

さて、走行性能から装備の違いまで、LEXUS ISについて細かく紹介してきましたが、結局のところISはどのグレードが『ベストな選択』と言えるのか、ここが悩ましい部分であることには変わりはないですよね。
ハッキリ言ってこればっかりは、自分の『乗り方』に合わせてグレードを選べば問題はないんですが、ここで改めて「こんな人にはこのグレード」と明確にしていきましょう。
「スポーティセダン」らしさを味わいたいなら『IS300』もしくは『IS350』

個人的な意見を言うと、LEXUS ISは『高級感あふれるクルマ』というより、『スポーティな乗り味を手軽に楽しめるクルマ』といったイメージが強いです。
そのため、LEXUS ISを次のクルマとして候補に挙げるのであればIS300、もしくはIS350が買ってよかったグレードとなってくるのではないでしょうか。
日本の道路事情を良く理解した上品な乗り心地から、高速巡行やワインディングロードで見せるワイルドな乗り味まで、操る楽しさを体感できること間違いなしですし、『IS300を買うなら”F SPORT”で』と言われるのも、納得と言えるはずです。
ゆったりとした運転を楽しみたいのであれば『IS300h』が無難っちゃ無難

とは言え、ハイブリッドモデルの『IS300h』が全く魅力のないグレードというわけではありません。
日常使用という観点から見れば充分すぎる動力性能がありますし、HYBRIDと言うこともあり実燃費もだいたい15km/Lと納得できるライン。
確かに高回転域まで踏み込むと、少ししょぼいエンジンサウンドが響くのは気にはなりますが、そんなシチュエーション自体がそこまで多くない人にとってはさほど気になることはないですし。
そう考えるとゆったり乗ること前提に、その目的に合わせて内装を考える…といった質感を大切にしたい方におすすめのモデルとなってきますし、それに伴ってグレードは”version L”、もしくは”I Blue”が選択肢になってくると思います。
注意!LEXUS ISを購入するなら知っておきたい、ここが残念ポイント!

ただ、LEXUS ISにも欠点もあるのも忘れてはいけません。
外から見えるルックスの良さや実際の走行性能を見て、購入を決めるのも間違いではありませんが、乗り続けることが前提ともいえる高額車両だからこそ、こういったポイントは最初に抑えておいて損はないし、妥協できるかどうかにも関わってくると思いますよ。
全グレード共通で気になる『残念』な装備
中でも特に『ここが気になる!』という意見が多いのが、足踏み式のパーキングブレーキ。
徐々にスイッチ一つで作動・解除する電動パーキングブレーキが増えてきている中で、2013年にフルモデルチェンジされたLEXUS ISの為か、いまだに足踏み式なのは気にする人も多いです。
もっと言うと左足の置き場がなくゆったりすることもできませんし。
乗り続けることを考えると『ある汚れ』は確実に気になってくる。
他にもブレーキダストがひどすぎるのも気になるポイントの1つ。
特にフロント部分のブレーキダストはどのモデル、どのグレードもだいたい1ヵ月しないうちにタイヤホイールが真っ黒になることが多いため、こまめな洗車が必要となってきます。
とは言え、この問題は車検の際に対応パットに交換してもらったり、オーナー特典を活かした洗車サービスをしてもらったりすることで解決できます。
それにせっかく納得してISを購入するんです。
こういった部分も愛嬌だと思って、こまめに洗車するのも愛着が湧いて良いのではないでしょうか。

まとめ
走る愉しさを徹底的に追求した、インテリジェントスポーツ。
その言葉通りと言い切ることはできないが、レクサスISはスポーティセダンとしては非常によくできたクルマと断言できます。
モデルごとに異なった走行性能に、それぞれ用意された豪華絢爛、もしくはスポーティらしさに振られた装備の数々。
レクサスが持つブランド力も相まって、所有欲は必ず満たしてくれるはず。
だからこそ、今回お話したようなグレードごとの特徴や欠点をしっかりおさえて、自分に合ったグレードを絞っていくことが大切だと、私は思いますよ。
 
車の乗り換えで「ほとんどの方が損をしている」その盲点とは。
私はこの方法で毎回新車を30万円安く購入しています。覚えておいて損はありません。
コメントを残す