パジェロやビッグホーンの対抗馬として1984年に登場したプラド。
もともとは全く別のコンセプトのクルマであり、ランクルよりも軽量で安価な位置づけのSUVでした。
今でこそ街中でも普通に見かけるようになったものの、もともとはオフローダーSUVとして実用性中心の造りであり、エクステリアがランクルに似た丸みを持ったデザインになったのはつい最近になってのことです。
今ではランクル・ファミリーの一部を構成する立場にはあるものの、走破性を高めるための各種最新機能は一部のグレードにとどめ、一味違ったライト感覚を前面に出したコンセプトに仕立て上げられています。
ディーラーへ突撃する前に知っておくこと
皆さんはこの車を買うと決めたときにしっかりと下調べをしていますか?値引き交渉をするためには、ただグレードを調べるだけでは足りません。
ここでは、商談のために役立つランクルプラドの情報を3つ紹介しようと思います。
1つ目は、ランクルプラドの値引き相場についてです。
相場は車両値引きで15万~20万、オプション値引きを合わせると30万以上の値引きも狙えるといった具合です。最低でも15万を値引き目標金額にして、交渉をしていくようにしていきましょう。
続いて2つ目に知ってほしいことは、ランクルプラドの競合車種について。
こちらは三菱のアウトランダーやパジェロなどが挙げられます。アウトランダーは新車最低価格が253万、プラドは334万ということで、約80万程度の価格差が生じています。
「実はアウトランダーも視野に入れていて、この金額だと迷うなあ」なんて言ってみたら、値引き額に変動が起こるかもしれません。
最後に3つ目で、納期についてです。プラドの場合は1か月半~2か月半ほどで納車されたという口コミが多く、最初に指定された期間よりも早く納車されることもあるようです。
ただ、ここは交渉の1つとして、「アウトランダーも見積もりしてもらったんですが、三菱ではもっと早く納車してくれそうなんですよ。」と言ってみるのも1つ面白いかもしれません。
以上の3つは交渉する上で最低限あると頼りになる知識です。頭の片隅に置いておきましょう。
ディーラーへ行ってみた

以前からランクルには興味があり、また友人が持っているのに乗せてもらったことはあるのですが、プラドについてはネットで得た知識ばかりだったため、現物を見せてもらいにディーラーを訪問してきました。
ランクルもプラドもトヨタ店扱いです。
実車確認!内外装は?
並べてみないと分からないものの、ランクルよりは一回り小振りとはいいながら巨大なボディは力強く、存在感の高さを感じさせる出で立ちです。
本格的クロスカントリーの証として頑丈なラダーフレームを装備し、悪路での大きな衝撃を受けてもびくともしないボディはオフローダーならではのものですが、その分重心が高くなってしまうのは致し方のないところ。
このところ流行だった低重心ミニバンの真反対を行く武骨さ、ワイルドさが人気にも繋がっているのですから、流行というのも時代によって変わってくるものですね。
エクステリア

見せてもらったのは一番上のグレードとなる「TZ-G」。ランクルが横方向に伸びたグリルなのに対して、プラドでは縦型のグリルになっているので一目で違いが判ります。
ランクルよりも押し出しの強い精悍な顔と、迫力のある大型グリルが印象的。
オプション設定のマルチテレインモニターやワイドビューフロント&サイドモニターを装備しない場合は、助手席側に直前側方の視界をカバーするサイドアンダーミラーが取り付けられ、外見的にこの手のクルマの大きな特徴になっています。
参考までにランクルとのサイズを比較してみました。
サイズ | ランクル | プラド |
---|---|---|
全長 | 4950mm | 4760mm |
全幅 | 1980mm | 1885mm |
全高 | 1880mm | 1850mm |
ホイールベース | 2850mm | 2790mm |
車両重量 | 2,490kg | 2,080kg |

オフローダーらしさを伺わせるサイドステップ。大きなサイドミラーも、その特徴を良く表しています。
全体から受けるイメージも筋肉質の力強さを感じさせ、Cピラーがさらにそれを強調させる視覚的な効果を果たしているようです。
上下にではなく右に開くバックドア。上半分だけは普通のバックドアと同様に上方へ持ち上げられる構造になっています。
小物の出し入れであればドア全体を開けなくてもいいのは楽でいいですね。
インテリア

ズシリと重量感のあるドアと座面が高くて座り心地のいい運転席。座ってみるだけで包まれたような高級感を感じさせてくれるところは見事なもの。
メーターやスイッチ類も機能性を重視したデザインになっていて、このクルマを操る楽しみが掻き立てられます。
やはりSUVにはアナログメーターが似合います。中央にマルチインフォメーションディスプレイを配したメーターパネル部。
オフローダーらしく、傾斜計やタイヤの切れ角、4輪のトラクション状態やデフロックの作動状態まで表示されるのはさすがという感じです。

乗り込む前からSUV感たっぷりなのに加え、高い着座位置がオフローダーであることを実感させてくれます。
助手席側は意外とシンプルな印象で、高級感がある中にも落ち着きを感じさせるもの。運転席と助手席には厚みがあり、ストロークも十分なサポート性が高そうなシートが使われています。
高機能なクルマな割にはシフトノブ周りのデザインはシンプルなもの。車幅があるせいか、センターコンソールも大型で収納力も抜群です。
上級グレードとなる「TX-G」「TX “C パッケージ”」ではシートが総革製となり、ステアリングも本革と木目調なのに対して、標準グレード「TX」となるとファブリック製となり、イメージ的、感覚的に差別化が図られています。
ただオフロードとなると泥や汚れなどの厳しい環境に適合するファブリックシートにすると、逆に最新走行設備が選べないという組み合わせが意外なところ。

前列と同様に2列目シートもリクライニングとスライド機能も付いた高級仕様。高さ方向の空間も十分にあって、長距離ドライブでも十分に快適そうです。
ただ3列目ともなるとシートは小さく、厚みも薄くために短距離用と考えた方が良さそうです。当然のことながら3列目を前に折り畳むことによって、アウトドア用としての十分なスペースが作り出せます。
上級グレードでは3列目シートに標準で電動収納機構が備わっており、手早く操作できてしまう豪華さはちょっと驚き。






エンジンは?グレードは?パジェロと比較!
まずはエンジンについての教えて頂きました。こちらも会話形式でご覧ください。






プラドではエンジンは2.8Lディーゼルターボと6速ATの2種類からの選択になります。
ディーゼルエンジンは高断熱ディーゼル燃焼やコンパクトで高効率なターボチャージャーを併用することによって、1,600rpmの低回転から450N・m(45.9kg・m)もの強いトルクを生み出します。触媒には尿素水を使って窒素酸化物を除去する高級タイプでクリーン製にも優れたもの。その代りにコストがやや高めになってしまうのは致し方のないところでしょう。重量のある車体を低速からグイグイ引っ張る力強さと巡行時の静かさがセールスポイントになっています。
一方のガソリンエンジンは直噴4気筒の2.7Lで、6速ATとも相まって燃費を改善したタイプになります。車重があるだけにスポーティとはいえないものの、十分な馬力で納得のいくものです。
:足回りとハンドリング
プラドはフルタイム4WDのみの設定で、通常は前後のトルク配分が60:40でありながら、道路状況によってオフローダーらしく最適なトルク配分が前後で行えるのが大きな魅力です。










その他、上位グレード「TX-G」には次のような優れた機能が備わっているようです。実際にこうした機能を使いこなすユーザーはほとんどいないでしょうが、例え使わなくても、他のクルマには無いこんな装備を備えているだけで安心感と満足感がグッと増すのも事実でしょう。
:キネティックダイナミックサスペンション(KDSS)
前後のスタビライザーを油圧で結んで走行状況に応じて効き具合を自動制御する機能です。
オンロードでの旋回時にはスタビライザーを強く効かせ、岩場など起伏の激しい路面では、スタビライザーを解除してオンロードでの安定性とオフロード走破性を両立させるシステムになっています。
:クロールコントロール
オフロードでの難しいアクセルコントロールを、ドライバーに代わって操作してくれる機能です。ドライバーは、アクセルやブレーキ操作をすることなく、ステアリング操作のみで極低速走行が可能になります。
:マルチテレインセレクト
5つのモードから路面状況に適したものを選択すると、各モードに適したブレーキ油圧制御を行います。駆動力を最適に分配し、凹凸の激しいオフロードや滑りやすい路面で、走破性を高める機能です。
:「AVS」
走りを自分の好みに調整できる機能(コンフォート・ノーマル・スポーツ)が付いていて、ステアリングの重さ、サスの減衰力を統合的に制御し、さらにナビと協調して先読みすることで、サスの減衰力を路面に合わせて制御します。
:リア電子制御サスペンション
リアだけの装備ではあるものの、(ハイ・ノーマル・ロー)の3種類の車高を選ぶことができ、これによってラフロードではリアサスを40mm上げ、荷物の積み下ろし時には逆に20mm下げるという使い方ができるというものです。
グレードの違い
続いてグレードの違いについても、セールスマンの口からお話して頂きましたのでご覧ください。


あと細かな装備の差というのはありますが、その「TZ-G」が一番上のグレードになります。
それと「TX-G」ではヘッドライトが元々はLEDが標準なので、ハロゲンの「TX-L」とは違ってきます。 あとから追加オプションで他のグレードも付けることは可能ですが、「TX-G」では目の横の光る部分がLEDなのに対して、オプションだとLEDじゃなくて、光らない飾りランプになってしまいます。




パジェロとの比較
競合車種と言われている三菱のパジェロのことを話してみたら、どのような話をしていただけるのか聞いてきました。








見積書公開!値引き交渉開始









値引きを求めても多くは期待できなさそうな反応でした。競合するクルマが無いことが影響しているのでしょうか?
一回目の訪問なので多くは期待していませんでしたが、結果としては12万円程度の値引きで終わりました。
【おすすめ車両】 ランクルプラド TX
【ボディタイプ】 5ドアワゴン(7)
【排気量】 2700CC (2TR-FE)
【駆動】 4WD
【ミッション】 6AT フロアシフト
【ボディカラー】 ダークスチールマイカ
【型式】 TRJ150W-GKTEK
車両本体価格 | 3,504,109円 |
---|---|
計 8% | 3,504,109円 |
※1オプション・付属品計 8% | 474,120円 |
下取車価格(-) | 0円 |
下取車残債 | 0円 |
差引お支払い額 ① | 3,978,229円 |
※2 諸費用計(課税分を含む)② | 348,568円 |
消費税・地方消費税合計 | 298,120円
(%は消費税・地方消費税率) |
現金販売時お支払総額(①+②) | 4,326,797円 |
※2 諸費用明細
自動車税 10月登録 | 21,200円 |
---|---|
自動車取得税 | 97,900円 |
自動車重量税 | 61,500円 |
自賠責保険料 37ヶ月 | 40,040円 |
税金・保険料 小計 | 220,640円 |
OSS申請代行費用 | 35,424円 |
納車費用(店頭) | |
下取車手続代行費用 | |
資金管理料金⑤ | 19,862円 |
ETCセットアップ料 | 2,700円 |
保証委託手数料 | 7,884円 |
課税販売諸費用等 小計(消費税込)③ 8% | 46,388円 |
預り法定費用(検査登録法定費用) | 5,900円 |
(車庫証明法定費用) | 2,600円 |
(下取車法定費用) | 0円 |
預りリサイクル預託金 ④ | 14,140円 |
預り法定費用等 小計 | 22,640円 |
5,500円 | |
自動車任意保険料 | 0円 |
公正証書作成費用 | 0円 |
下取自動車税未納分 | 0円 |
メンテパック S6 | 53,400円 |
その他 小計 | 58,900円 |
※1メーカーオプション・付属品明細(消費税込)
[内装] | ファブリック/ブラック(標準) |
---|---|
[タイヤ] | 265/65R17 7.5Jアルミホイール(標準) |
[付属品(その他)明細] | |
ETC(サービスセンター) | 0円 |
オリジナルフロアマット 7ニン(ロイヤル) | 47,520円 |
サイドバイザー、RVワイドタイプ 1 | 25,920円 |
KTGグラスコーティング | 82,080円 |
’16 ETC 2.0ユニット(ビルトインナビレンドウ) | 39,960円 |
’16 TCナビ「NSZT-W66T」DCMツキ | 233,280円 |
’16バックガイドモニター | 47,520円 |
付属品(その他)計 | 474,120円 |
リサイクル法関連費用明細
預りリサイクル預託金 ④ | 14,140円 |
---|---|
内訳 (シュレッダーダスト料金) | 10,430円 |
(エアバッグ類料金) | 1,930円 |
(フロン類料金) | 1,650円 |
(情報管理料金(消費税込) | 130円 |
資金管理料金(消費税込)⑥ | 380円 |
計 | 14,520円 |
まとめ
ランクルが欲しいが、大きさと値段でちょっと手が出しにくいというユーザーにとって、プラドは丁度いい選択肢になるでしょう。
このところのファミリーユース中心のクルマばかりの中で、こんな武骨さが女性にも受けるという時代の変化も感じながら「世界のランクルプラド」を所有している満足感にも浸ってみたいものですね。
 
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