セレナe-POWERが、ようやく登場しました!
基本的にノートe-POWERと同じ特徴を受け継ぐ、電気自動車。ハイブリッドだのプラグインだの言われている中、e-POWERはEV車なわけですよ。
発電機が付いた電気自動車、その特徴を人気のセレナに加えたこの車、正式発表前から話題になっていましたね。
そんなセレナe-POWERは、どんな特徴を持っているのか? 性能は?
気になるところを、グレード別に徹底的に紹介しましょう!
日産セレナe-POWERグレード表
まずはグレード表をご覧ください。
グレード名 | 価格 |
---|---|
X | 2.968,920円 |
XV | 3,128,760円 |
XV(防水シート車) | 3,161,160円 |
ハイウェイスター | 3,178,440円 |
ハイウェイスターV | 3,404,160円 |
ハイウェイスターV(防水シート車) | 3,436,560円 |
グレードは全部で四つ、そのうち二つに防水シート車が用意されています。防水シート車の概要に関しては後程語るとして、基本的にグレードは防水シートを除く四つだと考えれば問題ありません。
防水シートを入れたグレードの価格差は最大で約46万円、防水シートを入れなければ約43万円と特に大きいとも小さいとも言えない感じですね。
気になるのが、ハイウェイスターVだけ価格が大きく異なる点。最上級グレードとして、他のグレードと一線を画する特徴があるのでしょうか。
また、価格差から性能はある程度共通していることが伺えます。
違いのメインは、エクステリアと装備でしょう。そういうことを踏まえて、これから各グレードの特徴を紹介したいと思います。
各グレードの特徴や違いを解説
通常モデルとハイウェイスターとのエクステリアの違い、そして共通していると予想した性能がどれくらいなのか、装備はどれほど違いがあるのか……。
気になる点は山積み! まずは性能とエクステリア・装備を、それぞれ簡単に少しずつ紹介したいと思います。
X

セレナe-POWERに搭載されているのは、1.2LのDOHC水冷直列3気筒エンジン。
最高出力62kW/6,000rpm、最大トルク103Nm/3,200~5,200rpmと特別ハイパワーではないものの、必要にして十分といった実力を持っています。特に、トルクが大きく日常の扱いが楽そうですよね。
ただ、このエンジンはあくまでも「発電用エンジン」です。
走りは、モーターに任されています。
モーターの最高出力は100kW、最大トルクは320Nmとハイパワー。通常のセレナと違ってリチウムイオン電池だし、駆動用モーターということもあって高性能。特に、320Nm物トルクは走りに大きな余裕を生みます。
市街地でパワー不足を感じることは、ほぼあり得ないでしょう。
しかも! セレナe-POWERには「S/ECOモード」が備わっていて、ワンペダル運転が可能なんですよ。ノートe-POWERと同じですね。
アクセルペダルを戻すと、すぐに強力な回生充電が始まり、減速エネルギーを利用してモーターに充電してくれます。
さらに、慣れると高い効率を得ると同時に、アクセルペダルの操作だけで自由に速度調整が可能。
そんな面白性能抜群、走行性能十分なセレナe-POWERにも弱点があります。登板性能が少しイマイチなんです。決して不十分というわけではないものの、ある程度の物足りなさを感じます。ここはEV車の今後の課題でしょうか。
装備に関しては、Xは必要最低限を揃えています。セレナe-POWERを楽しむのに必要な装備と機能が揃っているため、不足感はないでしょう。
そもそもe-POWERの時点で、通常のセレナより装備が豪華ですからねえ。
XV
Vセレクション特別装備というものが、XVとハイウェイスターVには搭載されています。通常モデルが「X」という名前で、Vは追加要素の名前だったというわけです。
ということは、自ずとハイウェイスターの特徴も見えてきますが、それはハイウェイスターの項目で語るとしましょう。
XVの特徴は装備にあるというわけなのですが、たとえば内装が豪華になっていたり、日産オリジナルナビ取付パッケージがオプションから標準になっていたり、大きな変更と追加が行われています。詳しくは、後程詳しく見てみましょう。
ハイウェイスター
多くの装備はXと共通したものなんですが、内外装に違いがあるグレードです。ハイウェイスター専用エクステリアが用意されていて、グリル周りが若干強調されています。
デザインコンセプトが変わるほどの変更ではないものの、それなりに雰囲気が変わるので面白いですよ。
ハイウェイスターV
XVに搭載されていたVセレクション特別装備ももちろん備えていますが、ハイウェイスターVにしか標準搭載されないものも多いです。
たとえば、LEDヘッドランプやハンズフリーオートスライドドア(両側)がそう。セレナ全体を通して一番装備が豪華で、利便性も質感も高いグレードです。
防水シート車について
オプションの防水シートを搭載したグレードです。シートはネオソフィール/パートナー コンビシート。車内の飲食が気になる方は、防水―シート車を選ぶのも良いでしょう。
Xとハイウェイスターには非搭載なのが残念なところですね。防水シートが欲しい方は、他の装備どうこうを置いておいてVセレクションを選ばないといけません。
ただ、防水に関しては、後から自分で工夫することもできます。
防水シートだけのためにVセレクションを選ぶ必要は、ないでしょう。
装備を基準に各グレードの特徴を見てみる
各グレードの特徴をざっくりと見てきましたが、性能が共通している以上、グレード選びをするには装備を知らないと何も始まりません。
そもそもe-POWERがどれほどの装備を備えているのか、X&ハイウェイスターとXV&ハイウェイスターVとの違いはあるのかなどなど……。
下記PDFから装備を一部抜粋し、装備に関する疑問の答えをお伝えしましょう。
https://www.nissan-cdn.net/content/dam/Nissan/jp/vehicles/serena/1802/pdf/serena_specsheet.pdf
全グレード共通標準装備
- アイドリングストップ
- VDC(ビークルダイナミクスコントロール[TCS機能含む])
- ヒルスタートアシスト
- インテリジェントエマージェンシーブレーキ+LDW(車線逸脱警報)
- 車両接近通報装置
- SRSエアバッグシステム<前席>
- クルーズコントロール
- e-POWER専用外装(フロントブルーグリル、リヤサイドスポイラー、e-POWERエンブレム)
- スライドドアオートクロージャ―<両側>
- キャプテンセカンドシート
- 運転席・助手席セカンドシート アームレスト
- インテリジェントオートライトシステム(フロントワイパー連動、薄暮れ感知「おもいやりライト」機能付)
- 電制シフト
- アドバンスドドライブアシストディスプレイ
- オートエアコン+リヤクーラー
セレナだと上位グレードのみに搭載されているものがあったり、セレナには搭載されないものがあったり色々ですね。エマージェンシーブレーキなど予防安全装備もしっかり備わっていて、安全装備も充実しています。
特に、これはセレナと同じですがクルーズコントロールガ標準装備なのがいいですよね。電気自動車という特徴と相まって、本当に運転が楽になります。
市街地だけでなく高速道路もしっかりと楽になるというのが、セレナe-POWERのいいところですね。
また、セカンドシートが独立していたり、アームレストが付いていたりするのも魅力的。キャプテンシート、いいですよねえ。
「ここは僕の席だ」みたいな感じがして、子どもも大人もテンションが上がります。これも「楽なドライブ」に一役買っていますしね。
他にもインテリジェントオートライトや、オートエアコンなどが付いていて全車標準装備としては非常に充実していると言えるでしょう。
X装備、特徴、異なる点
- ステアリングスイッチ(アドバンスドドライブアシストディスプレイ設定、クルーズコントロール)
- <セカンド左右>(カップホルダー各2個付、折り畳み格納式)パーソナルテーブル
- カップホルダー10個
- ロングスライド(セカンド右)
- ロングスライド+横スライド(セカンド左)
- シートバックフック4個
ハイウェイスターと共通している部分もありますが、XVと異なる装備を集めました。
セカンド左右にパーソナルテーブルがあるのが、いいですよね。
セカンドシートが独立しているだけでなく、アームレストがしっかりある上に、パーソナルテーブルまで備えている! 二列目の快適性を磨くことに関して、余念がありませんね。ファミリーカーとしての性能も、非常に高いです。
カップホルダーも10個あれば十分だし、ロングスライドがあってシートもそれなりに動かせます。決して不足感は無い装備内容ではないでしょうか。
XV装備、特徴、異なる点
- ステアリングスイッチ(オーディオが追加)
- 日産オリジナルナビ取付パッケージ
- <サード左右>(カップホルダー各1個、折り畳み格納式)パーソナルテーブル
- カップホルダー12個
- USB電源ソケット<セカンド、サード各2個>
- 超ロングスライド+横スライド(セカンド左右)
- サードシートスライド
- シートバックフック8個
- シートバックポケット(運転席・助手席)(スマートフォン・タブレット収納付)
- ワンタッチオートスライドドア<両側>(挟み込み防止機構付>
- サードシート用助手席側オートスライドドアスイッチ
- 全ドア連動ロック機能
- ドアストップ機能
ハイウェイスターVと共通しているのがほとんどですが、Xと異なる装備を集めました。
パーソナルテーブルが3列目にも搭載されています。
もちろん、2列目にもしっかり装備されているんですよ。完全にXの上位互換。3列目シートを物置として使うなら無意味な装備ですが、3列目を座席として使う機会があるなら大きな意味を持つ装備ではないでしょうか。
また、セカンドシート左右両方とも超ロングスライドと横スライド可能になっているのも、魅力的。これによって室内空間の利用方法が広がりましたし、快適性もアップしたと言えるでしょう。
シートバックフックも8個に増え、スマホ・タブレットを収納可能なシートバックポケットが付いた。全体的に、インテリアの利便性が向上しているのがXVとハイウェイスターV両方の特徴&魅力というわけですねえ。
ハイウェイスター装備、特徴、異なる点
- ハロゲンヘッドランプ(マニュアルレベライザー付)
- ハロゲンフォグランプ(フロントバンパー組み込み)
- 本革巻き3本スポークステアリング
- ジャカード織物/トリコット
- ハイウェイスター専用外装(フロントグリル、フロントエアロバンパー、リヤエアロバンパー、サイドシルプロテクター、エンブレム)
- ハイウェイスター専用サスペンション
Xと異なる装備を挙げています。
XとXVには、フォグランプが標準装備されないんですよね。だから、ハロゲンでもフォグランプが付いただけで進歩と言えるわけです。
LEDが欲しいという気持ちもありますが、それを言うと価格が上がるのでセレナならハロゲンでもいいのかなという感じがします。
また、何気にサスペンションが専用になっているのも特徴的ですよね。それほど大きな違いはありませんが、ノーマルより若干硬くなっています。アウトドアに行きたいなら、ハイウェイスターの方が実用性が高いでしょう。
ハイウェイスターV装備、特徴、異なる点
LEDヘッドランプ(ロービーム、オートレベライザー付、プロジェクタータイプ、シグネチャーLEDポジションランプ付)
ハンズフリーオートスライドドア<両側>(挟み込み防止機構付)
LEDヘッドランプと、両側のハンズフリーオートスライドドアが追加されています。XVと異なる部分というか、ハイウェイスターVだけの装備は意外と少ないんです。
価格が高いのは、ただ二つだけの追加装備の両方ともがお金がかかるものだからでしょう。
どちらも絶対必要な装備ではないので、「ハイウェイスターがいいし、Vセレクション特別装備が欲しいなあ」という方が、「おまけにLEDになって両側オートスライドドアになってラッキー」程度に考えるのがちょうどよさそうなグレードですね。
各グレードの評価 こんな方にオススメ!
セレナe-POWERの各グレードの特徴は、ある程度共通しているということがわかりました。
Xとハイウェイスターとでエクステリアの特徴など大まかな違いがあり、細かい部分は通常グレードとVグレードとで違いがあるというわかりやすい設定です。
そのため、どんな人にどんなグレードがオススメなのかも、自然とハッキリしてきます。たとえば、こんな風に……。
グレード名 | 評価 | こんな人にオススメ |
---|---|---|
X | ☆☆☆☆☆ | 価格をなるべく抑えながら、快適&楽なEV車が欲しい方へ。 |
XV | ☆☆☆☆ | より快適な室内空間を追い求める方へ。 |
ハイウェイスター | ☆☆☆ | 見た目が気に入った方へ |
ハイウェイスターV | ☆☆ | ハイウェイスターの見た目が気に入り、なおかつ快適性も高めたい方へ。 |
Xの評価
正直、e-POWERとして楽しみたいだけならXの時点で必要なものは全部揃います。セカンドシートのパーソナルテーブルも用意されているから、快適性も損なわれていません。
それどころか、他の車種と比べると快適性が高い方ではないでしょうか。なかなか、独立シート+パーソナルテーブル完備というのはありませんからね。
それでいて、価格を抑えることが出来るというのは魅力的。セレナe-POWERに少なからず興味がある方になら、誰にでもオススメできるグレードです。
XVの評価
Xの時点で十分すぎるほど快適なのに、XVになったら超ロングスライド可能になってセカンドシートの足元空間を圧倒的に広げることが可能!
サードシートを使うときにも、パーソナルテーブルが活躍してくれて快適性がこれでもかというほどに高められています。
快適な室内空間をどこまでも追い求めたいという方には、オススメです。Xとの価格差も16万円程度とそれほど大きくはありませんしね。
ハイウェイスターの評価
ハイウェイスターは、専用エクステリアに魅力を感じる方にオススメのグレードです。通常のセレナのハイウェイスターを買う人の中には、エクステリアが決め手だったという方が結構いますからね。
それに加えて足回りのチューニングが施されていたり、フォグランプが搭載されたり色々な違いがあるため、エクステリアが決め手だとしても選びやすいです。
ハイウェイスターVの評価
グレードとしての個性が一番際立っているかのように見えて、意外とそうでもないのがハイウェイスターVのオススメ度が☆二つにとどまっている理由。
正直なところ、他のグレードとの価格差に気圧されてしまい選びづらいように感じられます。
しかし、ハイウェイスターの見た目が好みという方にとって快適性を高めるには外せないグレード。存在感はそれほど大きくないかもしれないけれど、絶対に必要なグレードと言うことに変わりはありません。
刺さる人には刺さる。だけど、オススメするには至らないといったところでしょう。
日産セレナe-POWERの総合評価
個人的に、XとXVの完成度がとても高いと感じています。
ハイウェイスターもカッコイイんですが、もう少し大胆にデザインを変えても良いのではないかと感じるんですよね。
各パーツが微妙にグレードアップされている程度だと、個性が少し弱いです。それは、通常のセレナも同じこと。
とはいえ、どのグレードも非常に魅力的なものに仕上がっています。
そもそも、日産セレナe-POWERという車の魅力が大きいから、じっくり選んで決めたグレードなら、後悔することはないのではないでしょうか。
EVとしての魅力、ワンペダル走行の魅力、快適性の高いセレナとしての魅力すべてが混然一体となった面白い車です。
 
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