日本が誇る高級車ブランド『LEXUS』のフラッグシップモデルである、『LS』。
スポーティな装いからは想像できないような、内装の煌びやかさや快適性から企業のトップや政治家などからの指名買いされることが多い車種ですが、気になるのはやっぱりグレード。
車体価格999.6万円からと非常に高額だからこそ、やっぱり納得して購入を決めたいですし、具体的にどこを見ればいいのかも気になりますよね。
そこで今回は、そんなレクサスLSのグレードを徹底解剖。
自分に合ったグレードが何なのか、また装備にどのような違いがあるのかを紹介していこうと思います。
第一の選択肢となる『仕様』の問題。どこに注目して選ぶのが得策?

そもそもレクサスLSは、大きく分けるとガソリン仕様の『LS500』と、ハイブリッド仕様の『LS 500h』の2つ。
そのため、まずはこの2つのどっちを選ぶかが問題になってくると思うんですが、実は7割以上の方がハイブリッドモデルを選択しているんです。
そこでまずはこの理由についても触れながら、各モデルに搭載しているエンジンについてお話していこうと思います。
選ばれているのは『ハイブリッド』らしいけど、一体なんで?
と言ってもレクサス『LS500h』が選ばれる理由って、実は当然のことなんですよね。
元々LEXUSの『LS』が世界的に評価されたのが、どれだけ速い速度で走っても車内に入ってくるノイズがほとんどない、静粛性の高さ。
当時のジャーナリストたちを驚かせたその実力は、姿を変えつつも健在です。

現行の『LS500h』では3.5LのV6エンジンに2基のモーターに、10段階の変速機構を直列に配置したマルチステージハイブリッドシステムの実力は流石の一言。
レスポンスが良い加速性能に加え、一低速で流している時は時間が停まっているかのような錯覚に襲われるほど静粛性が高く、アクセルワークでさらに静かな走行を味わえます。
その上、2018年のマイナーチェンジでサウンドシステムや変速制御をチューニングし直し、さらに制振材を追加している為、乗り味としては最高級サルーンとしてかなり『いいクルマ』となっているんですよ。

運転席、後部座席のどちらに腰を下ろしても静かで快適な運転を楽しめる。
このようにレクサスの歴史を振り返りながら、改めて『LS500h』を見ると正統な進化と考えることもできるのも、ハイブリッドが選ばれる一つの理由かもしれませんね。
ガソリン車を選ぶ人が注目しているのはこんな所
一方でガソリンモデルの『LS500』はどうでしょうか。

搭載しているエンジンは新たに開発された3.5LのV6ツインターボ。
そしてミッションにトルクコンバーター式の10速ATを採用しているため、1600rpmから最大トルクが発生していく特性と良くかみ合い、いいリズム感でなめらかに加速。
アクセルをグッと踏み込みアクセル開度を大きめにすると、スポーツエンジンに近いフィーリングの加速を味わうことも可能です。

このように見てみると、ガソリンモデルのLS500はハイブリッドのLS500hと比べ、かなり大胆にスポーティに路線変更したモデル。
元来求められているラグジュアリー性に加えて、ドライバーズカーとしての魅力が増大していると考えることができそうですね。

各グレードの装備の違いから見えてくるキャラクター性の違いに注目

まるで2つの顔を持っているかのように、ガソリンエンジンモデル・ハイブリッドモデルそれぞれに特徴があるレクサスLS。
そんなLSのグレードを見てみると、『ベースグレード』『“I package”』『“F SPORT”』『“version L”』『“EXECUTIVE”』の5つのグレードが用意されていることがわかりますが、具体的に何がどう違うのか、ちょっと気になるトコロ。
そこでここからは、そんな各グレードの装備の違いを見ながら、グレードごとの『キャラクター』についてまとめてみていきましょう。
全グレードの土台となるベースグレード
LSのベースグレードはガソリンモデルで999.6万円、ハイブリッドで1142.2万円と、価格を見るだけでも標準装備が充実していることがわかりますが、具体的に上げるとすれば以下の装備に注目したいところですね。

その中でも特に気になる装備と言えるのが、実はアルミホイール。
アウターリムの空洞化により軽量化を図りつつ、路面の凸凹によって過信されることで起きるタイヤ気柱共鳴音を低減する、中空レゾネーター構造のノイズリダクションアルミホイールとなっている為、静粛性に一役買っているんですよ。
また、駐車時のヒューマンエラーを防ぐためのパノラミックビューモニターが取り付けられている為、狭い場所でも難なく駐車が可能なのも嬉しいところ。
そう考えると、LS500・LS500hのベースグレードはこの後紹介していく、各グレードの真価を発揮するために用意されたグレードと考えることができますね。
”I package”は安全装備のグレードアップが著しい
そんなベースグレードの1つ上のランクとなる『”I package”』ですが、一番の注目点はやはり先進安全装備が『Lexus Safety System+A』へグレードアップしていることでしょう。

プリクラッシュセーフティシステムをはじめとする歩行者衝突を予防するシステムや、ハイビームシステム、クルーズコントロールなどといったレクサスの先進安全技術が搭載しているのはこのグレードからなんですよ。

そのほかの違いとなるのはタイヤ、大型カラーヘッドアップディスプレイ位なもの。
後はオプションでインナーミラーがデジタル仕様にできるかといった部分となるため、I packageはベースグレードの安全装備がしているグレードとなります。
と言うより、I Packageからがレクサスの本領発揮と言えるのではないでしょうか。
“F Sports”は後部座席よりも運転席に座ることが多い人向けのグレード

“F Sports”は専用のスピンドルグリルや専用のシートが取り付けられていることで、内外装の変更も著しいですが、特に目立つのは『走行性能』の変化。
BMWの7シリーズほどの機敏さはないが、ベンツのSクラスほどゆったり系のダルさはない、そんな良い塩梅ともいえる、LSが持つ独特のステアフィーリングにライントレース性とうまい具合にかみ合っており、前席に座っている限りは楽しめます。
…が!その分後部座席の乗り心地は、微妙なラインで硬さを感じることもしばしば。

そう考えると、“F Sports”は後部座席よりもハンドルを握ることが多い、ドライバーズカーとしてLSを購入したい人向けのグレードといえますね。
ちなみに、ガソリン車を購入している人の多くがF Sportsを選択しているのもポイントですよ。
”version L”はエクステリアよりもインテリアにこだわりたい人向け
逆に”version L”はと言うと、最高級セダンであるLSが持つ運転者自身ではなく、同乗者(特に後部座席)が主人公となる車らしさが際立つ装備の追加が特徴的。

そのため、version Lで後左右席シートクッションエアバッグや後席自動リクライニング機能、そしてシートヒーター&ベンチレーション機能が追加されるのは至極当然とも言えますね。
それでいて運転席に座る人の快適性や利便性が向上しているのもポイント。

例えば、運転席や助手席のドア側のクッションサイドサポートを開くことで乗車時の腿への当たりを緩和する機能が追加されていたり、本木目調のステアリングに変更されていたりと見た目だけではなく機能的な装備も追加されます。

その上、シートの配色や内装も変更できるようになるのもポイントですね。

“EXECUTIVE”は運転席より後部座席に座ることが多い人が買うグレード
そしてLSの中でも最高グレードとなる“EXECUTIVE”になると、version L以上の後部座席の快適性が備わります。

わがままに答えてくれるかのような22通りの調整ができるオットマン付きのパワーシートに、後席にも搭載された温感リラクゼーション機能。
一度座れば離れたくなくなるほどに気持ちが良いですし、リアドアガラスが遮音タイプの物に取り換えられるので、後部座席でもロードノイズが特に気になることはありません。

その上、Lexusだけに搭載されているマークレビンソンの3Dサラウンドシステムは、まるで車内がコンサートホールになったかと思わせるほどの高い質感を実現しています。
まさに陸を走るプライベートジェット機のような快適性の良さを持つからこそ、後部座席に乗り込むことが多い大企業のトップや政治家が、こぞって購入するのもうなずけるのではないでしょうか。
EXECUTIVEにだけ設定されるオプション装備にも注目
ちなみに、“EXECUTIVE”だけのオプション装備として用意されているのが、切り子細工をモチーフにしたドアトリムオーナメントも魅力的。
日本の伝統美からフィートバックされたアイテムを選択できるのも、国産の高級セダンらしさがうかがえる独自性にあふれたポイントですね。
レクサスLSを購入する、本当の理由について考察。

さて、ここまででレクサスLSのグレードについてあれこれお話してきましたが、そもそも冒頭から何度も言っているように、そもそもレクサスLSは最高級セダンの1つ。
そのため、節税対策で買うというような方も多いと思います…が、単純にそれだけの理由で購入するのであれば、別にベンツやBMWのような外国車でも良いはず。
というわけで最後にレクサスLSを購入する本当の理由について、ちょっと考えてみました
国産の最高級セダンに乗ることによるイメージ戦略

早い話、『儲かってるよ』アピールってことですね(笑)
高級車に乗れること=周りが『すごい人』って勝手に認識してくれるのは、ちょっとした優越感だけではなく、例えば大きな仕事が取れたり知名度が上がったりと、ビジネスで見ても意外に役立つことが多いです。
それにちょっと偏見が入りますが、国産車と言うことでベンツやBMWといった外車のような『やらしさ』を抱くこともないのもポイントになりますよ。
サービスによるモチベーションアップ

そしてLEXUSといえば、販売店の接客方法も日本人らしい「おもてなし」が特徴的。
高級ホテルのような対応をしてくれるだけではなく、オーナーズラウンジをはじめ車を預かってくれるシステムや手洗い洗車をしてくれるなど。
いつもとは違った高待遇のサービスを受けることができるため、自身のモチベーションアップだけではなくビジネスの面から見ても色々な考え方を学べるのは、なかなか貴重なポイントと言えるのではないでしょうか。

総評
日本人が作った独自性がある最高級のクルマ
LEXUSのフラッグシップモデルである『LS』はそんなイメージが強く残る1台に仕上がっていると言えるのではないでしょうか。
折り紙や切り子細工、行燈などの日本の伝統美をイメージした内装の数々に、高級感も抱かせてくれるエクステリア。
そして、ガソリンエンジンモデルとハイブリッドモデルのそれぞれが持つ2つの顔。
世界が驚いたその静粛性の高さを是非体感してみてはいかがでしょうか。
 
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