レガシィB4は2014年に発売された6代目が現行モデルとして親しまれています。長年親しまれてきた車ですが、5代目に大きな変革を行ってからB4離れをするユーザーも大勢いました。
それではレガシィB4は過去の車となってしまったのか?
それは違います。6代目レガシィB4は、上質で逞しい「スポーツセダン」として申し分ない出来なんです。
一方インプレッサG4は、2016年に発売された5代目が現行モデル。新世代プラットフォームを初採用してステアリングレスポンスと安定性が飛躍的にアップしたなど、話題性に富んだ車です。
インプレッサはハッチバックが主力ですが、G4も負けてはいません。
どちらもスバル自慢のスポーツセダン…その特徴には共通点も多いですが、違いも多いです。
目次
価格・ローンについて、どっちが安い?
ベースグレードの価格
レガシィB4 | インプレッサG4 | 価格差 | |
---|---|---|---|
価格 | 3,023,000円 | 1,944,000円 | 1,079,000円 |
3年ローン(月々) | 83,972円 | 54,000円 | 2,9972円 |
5年ローン(月々) | 50,383円 | 32,400円 | 17,983円 |
レガシィB4 | インプレッサG4 | 価格差 | |
---|---|---|---|
21歳以上 | 388,600円 | 388,600円 | 0円 |
26歳以上 | 388,600円 | 388,600円 | 0円 |
30歳以上 | 388,600円 | 338,600円 | 0円 |
約108万円という圧倒的な価格差! 5年ローンでも月々約18,000円も差が出るという大きな違いに、果たして比較対象になるのだろうかと疑問を覚える方もいるのではないでしょうか。
インプレッサは最上位グレードでも2,397,600円ですから、そう思うのも無理からぬ話です。
ただ、これが案外比較対象としてぴったりなんですよ。それは装備などの特徴を見ていく中で「こういうことか」とわかってくると思います。
また、価格やグレードで特徴的なのはレガシィには二種類のグレードしかないという点です。ベースグレードであるレガシィB4と、特別使用者のレガシィB4 Limitedの二種類だけ…。
Limitedには専用のチューニングなどが施されているものの、エンジン性能自体に変わりはなく基本的な装備も統一されています。価格は324万円……。
一方インプレッサには三つのグレードがあり、エンジン性能が異なるものもあります。グレード選びが楽しいのは、インプレッサの方でしょうね。レガシィは迷うまでもなく、すぐにグレードが決まりそうです。
以上のように価格とグレードだけでも違いの大きな二車種ですが、任意保険料金は同額となっています。価格は違うもののボディタイプは同じでサイズも似通っているためでしょう。
【レガシィB4】VS【インプレッサG4】装備を比較してみた
レガシィB4とインプレッサG4の価格差を見る限りでは、装備には大きな違いが出ていそうですよね。
ただ、同じメーカーの車なので価格の高いレガシィB4の装備は、インプレッサG4の上位互換的な装備内容になっている可能性もあるでしょう。
そのため、単に「こちらが優れている」とするのではなく、両車種を比較せず絶対評価的に見て「この装備いいね」と思ったものを独断と偏見交じりに語ります。
基本装備がグレードアップ 【レガシィB4】
レガシィB4とインプレッサG4の装備は、思っていたよりも共通点が多いです。
先進安全装備も両車種に搭載されているし、それ以外に先進性の高い機能や装備などは特に搭載されていないためレガシィB4には特筆すべき点があまり見当たらないかもしれません。
価格帯を考えれば「当然装備されているよな」というようなものが多いです。
ただ、インプレッサG4と比べると基本装備がグレードアップしています。
たとえば、インプレッサG4には搭載されない「ドライビングポジションメモリー機能」が搭載されたり、マルチインフォメーションディスプレイ付メーターが大型になっていたりしているんです。
他にもシートヒーターやステアリングヒーターなどが追加されたり、フルオートエアコンが独立温度調整可能になったりインプレッサよりも豪華になっています。価格相応の進化を遂げていると言えるのではないでしょうか。
個人的な欲を言えば、もう少し遊びが欲しいですねえ。たとえば、ヘッドアップディスプレイを搭載するとか、質の高いオーディオシステムを搭載するとか……。
遊びの少ない硬派な車といった印象がありますが、硬派なのは走りと乗り心地だけで良いのではないでしょうか。
アイサイトver3標準搭載 【インプレッサG4】
当然レガシィB4にも搭載されてはいますが、5代目インプレッサはアイサイトver3を標準搭載したことが装備面の目玉なんです。
以前アイサイト非搭載車種もあったんですが、5代目で無くなりました。そのため「標準搭載というより強制搭載だ」という声もあり、賛否両論ある部分なんですけどね。
そんなアイサイトver3の内容の中から特に心が惹かれたものを紹介します。
最初に語りたいのが全車速追従機能付きクルーズコントロールです。高速道路を走る際や渋滞時にとても役に立つので、この手の機能は本当にありがたいですよね。
特にインプレッサはレガシィよりも日常使いをするユーザーが多いだろうから、必要性が高いです。
その他アクティブレーンキープやプリクラッシュブレーキなど、運転補助をしてくれる機能が多数搭載しています。こういった機能は完全自動運転技術の前進とも言えそうですよね。
ここから自動運転に発展していくのでしょう。
そんな機能の仲間である「後退自動ブレーキシステム」も、アイサイトを語るなら外せない存在です。
バック時に障害物までの距離に応じて4段階の警告表示と警告音を出し、ドライバーに注意喚起する機能を備え、衝突の危険がある場合に自動ブレーキをかける機能も備えています。
以上の装備は「レガシィにも搭載されている」と言ってしまえばそれまでですが、圧倒的な価格の違いがありながら安全性に関してレガシィと完全に同格と言えるのは凄いことですよね。
他の装備も目立つものは共通していることが多く、インプレッサを選ぶ意味は大きいと感じさせられます。
装備に対する口コミ
レガシィB4 | インプレッサG4 |
---|---|
ウインカーの音が馬のひずめの音のように聞こえるところと、ワンタッチウインカーに慣れが必要な点が難点。 | レーンキープが60km/h未満で切れるのが残念。非常に絶妙な速度設定で、よく切れることがある。 |
ACCの性能はとてもいい。助けられる部分が多く、非常に快適なドライブができます。 | 車両情報システムを統合したインターフェイスを導入してほしい。ダッシュボード中央の液晶パネルは不要なのではないか? |
他社のライバル車種と比べて、安全性が群を抜いて高い。アイサイトが搭載されているから購入したと言っても過言ではないくらいです。 | アイサイトの標準搭載で安全性が増して嬉しい。基本的な装備も充実していて、いい車だと思います。 |
スポーティな走りに気持ちが高ぶりながら、自動運転の時代がすぐそこに迫っていることをも感じさせてくれる。楽しさと快適さのはざまにある車。 | ACCが高速道路では効果が絶大! 常に緊張を強いられていた高速道路ですが、ACCはかなり解放的な気分にさせてくれます。 |
これだけの車格と品質を備えながら抜群の安全性をも確保し、性能も高い…めちゃくちゃお買い得。 | 安全装備と快適装備がテンコ盛りで、走りもいいのに価格が安い! |
装備が似通っているためか、装備に関しては口コミも似ています。装備に関して口コミで特筆している場合、話題にあがるのはやはり「アイサイト」のようですね。特にACCに関して高く評価している人が多いです。
レガシィはスポーツセダンということで、ガンガン走らせる人が多いでしょう。
そういったキャラクターを考えれば「自動ブレーキ」や「レーンキープ」のような先進安全装備は必要不可欠で、インプレッサとは異なるベクトルでアイサイトの必要性が高いと言えます。
また、インプレッサの口コミに「情報関係のインターフェイス」に関する苦言がありますが、これはスバルが他社と比べて遅れをとっている分野なんですよ。
視認性の向上などの取り組みはしているようですが、統合させようという動きはいまだに見られません。
他社を見てみると「ヘッドアップディスプレイで視認性向上と情報統合の両立」を図るなど、出来るだけ運転情報を統合させる動きがみられるんですが……この部分は今後に期待するしかありませんね。
両モデルのエクステリア・インテリアを比較
両方ともボディタイプは「セダン」。
任意保険料金も変わらないことから、ボディサイズはあまり変わらないのではないかと思っている方が多いと思います。
装備も似ていますが、ボディサイズもまた似ているのか? 数字でサイズを比較した上で内外装の口コミに関しても見てみましょう。
レガシィB4 | インプレッサG4 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
全長 | 全幅 | 全高 | 全長 | 全幅 | 全高 | |
LEGACY B4/1.6i-L EyeSight | 4,800 | 1,840 | 1,500 | 4,625 | 1,725 | 1,455 |
LEGACY B4 Limited 2.0i-L EyeSight | 4,800 | 1,840 | 1,500 | 4,625 | 1,725 | 1,455 |
2.0i-S EyeSight | – | – | – | 4,625 | 1,725 | 1,455 |
全長は175mm、全幅は115mm、全高は45mmレガシィB4の方がインプレッサG4よりも大きいです。最初に予想していたより数字に差が出たと感じる方も多いでしょう。個人的にも予想よりも差が大きくて少し驚いています。
ただ、全体的なサイズのバランス感は似ていますよね。インプレッサをそのまま大きくしたかのようなサイズ感と言えるでしょう。その結果低身長でフロントノーズが長くなり、レガシィはインプレッサよりも高級感が出ましたね。
エクステリア・インテリアに対する口コミ、オーナー意見
レガシィB4 | インプレッサG4 |
---|---|
全幅が大きくて狭い市街地走行・駐車場入れにはかなり気を遣います。 | イメージより実車の方が大きくてカッコいいです。 |
威風堂々としているセダンらしいデザイン。完成度の高いエクステリアだと思います。 | キーコンセプトそのままという感じのエクステリアで親しみやすいです。保守的とも言えますが、それはスバル車の宿命かな。 |
グローブボックス周りだけ安っぽいけど、その他インテリアの質感にはおおむね満足しています。 | パネル回りがガチャガチャしている。もう少しシンプルな方がデザインとしてはいいかなあ。 |
他のセダンに比べ全高が高いものの、ずんぐりむっくりという印象はありません。全体的なバランスが良く、重厚感があります。 | 質実剛健! といったエクステリア。インプレッサと言えばスポーツですが、デザインはG4が好きだなあ。 |
落ち着きとまとまりがあり、統一された雰囲気が漂うインテリア。スマートでとても好きです。 | 全体的に高級感がある。青色照明がとても心地よい。ただ、ところどころにチープさが散見されます。価格帯からして仕方がないかもしれませんが。 |
デザインに関してレガシィは「威風堂々」と語り、インプレッサは「質実剛健」と語っています。
レガシィが威風堂々とした雰囲気を放っているのはロングノーズで高級感がある点や、全体的に塗装がマットだからではないでしょうか。精悍な顔つきもそういった印象に一役買っているでしょうね。
インプレッサが質実剛健とした雰囲気を放っているのは、レガシィよりサイズ的にまとまっているからではないかと感じます。
フロントフェイスのデザイン的には両車種ともに似ていますから。見た目から受ける印象の違いはサイズ感などから生じるものがほとんどでしょう。
威風堂々と質実剛健という言葉から受けるイメージも、似ていますよね。
また、インテリアに関してはどちらも落ち着きがあるもののレガシィの方が洗練された印象を持っている人が多いです。
インプレッサに関してはどうしても煩雑さが目についてしまうようですが、レガシィではそういった口コミが少なくなっています。価格の違いは、やはり内装にハッキリ現れますね。
【レガシィB4】と【インプレッサG4】燃費がいいのはどっち?
レガシィはインプレッサよりもエンジンスペックも排気量も高く、ボディサイズが大きいです。そこで気になるのが「燃費」の違いですよね。
2.5Lエンジン搭載のレガシィB4と、1.6Lエンジンと2.0Lエンジンとが選べるインプレッサG4とでは燃費がどれだけ違うのでしょうか? JC08燃費とオーナー燃費の両方から比べてみましょう。
レガシィ | インプレッサ | |
---|---|---|
LEGACY B4/1.6i-L EyeSight | 14.8km/L | 18.2km/L |
LEGACY B4 Limited/2.0i-L EyeSight | 14.8km/L | 17.0km/L |
2.0i-S EyeSight | – | 16.0km/L |
レガシィよりもインプレッサの方が1.2~3.4km/Lほど低燃費ですね。エンジンスペックが異なるため燃費だけを見て評価をすることはできませんが、燃費を重視する場合はインプレッサに心が揺れそうになります。
レガシィは走りを楽しむセダンといったイメージがありますから、選ぶ人は案外燃費を気にしていないかもしれません。
選んだ人は燃費に関してどう感じているのかも含めて、実燃費を見てみましょう。
燃費に対する口コミ
レガシィ | インプレッサ |
---|---|
高速道路がメインでエコドライブを心がければ、14.5km/LとJC08燃費級になります。 | 10km/L前後です。走りも良いので許容範囲ですが、もう少し良ければ完璧。 |
高速道路で13km/L、下道で10km/L程度。平均は10~11km/Lといったところでしょうか。正直燃費はあまり気にしていません。楽しく走れれば問題なし。 | ロングドライブで平均16km/L程度でした。途中高速道路を走っている際は20km/L程度だったのですが、最終的には平均燃費程度に落ち着いた感じです。 |
平均14km/Lオーバー。高速なら更に伸びますよ。 | 通勤用に乗って、平均燃費12km/L前後です。以前燃費の悪い車に乗っていた私としては極上の燃費だと思うんですが、どうでしょう。 |
燃費を意識せずとも10~11km/Lくらいはあるので、良いのではないでしょうか。これだけ走りの質感が高ければ、納得です。 | 高速道路と一般道が半々くらいで12km/L。燃費の良さを追求した車ではないので、不満はあまりありません。 |
満タン法で13.0km/L程度。満足しています。 | 日常稼働域では11km/L前後です。少し不満かな? |
実燃費を見てみると、ロングドライブ以外ではあまり差が出ないようですね。
通勤や買い物といった日常の用途で使う分にはレガシィは10~11km/L、インプレッサは10~12km/Lといったところです。
ロングドライブでは流石にインプレッサの方が燃費が伸びますが、レガシィもJC08燃費近くまで伸びるということなので決して悪くはないでしょう。
オーナーも燃費に関しては「気にしていない」「満足」という意見が多いです。中には不満という方もいますが、レガシィとインプレッサは低燃費を追求しているわけではないので個人的にはこの程度で十分ではないかと感じます。
そこは人それぞれの感じ方次第ですが、燃費を最重要視する方はレガシィもインプレッサも向いていないかもしれません。
【レガシィB4】・【インプレッサG4】にはどんな人が乗っているの?
レガシィとインプレッサの共通する部分と違いを比較してきましたが、大きく異なるようで似ている部分が本当に多いですよね。
エクステリアデザイン・装備内容・燃費と共通項が多いため、ユーザー層も似通っているかもしれません。
そこで、ユーザー層に違いがあるのかを調べるため、それぞれのオーナー10名に対しインタビューをしてみました。
【レガシィB4】に乗っている人はこんな人!

30代・40代という中間層の購入者が多いのは、セダン全体の傾向です。30代・40代は小さい頃からセダンに慣れ親しんできた世代なので、20代よりもセダンを購入することに対する抵抗がありません。
むしろ「セダンがいい」という車ファンも多いくらいです。特にスポーツセダンに関して最も関心が高い世代は30代ではないでしょうか。
若年層は実用重視になってきていますからね。
そんな中20代の購入者も10人中1人いることに、個人的には少し驚かされました。価格帯からして20代の購入者は少ないだろうと踏んでいたんです。
また、レガシィ購入者のほとんどが「乗車人数は1人から2人」と答えました。用途は通勤半分レジャー半分という人が大半です。スポーツ性能の高いセダンの用途としては一般的と言えるでしょう。
なんだか「スポーティなセダンのステレオタイプ的なユーザー層」というような調査結果になりました。
【インプレッサG4】に乗っている人はこんな人!

グラフを見るだけで、メインユーザー層が30代であることがわかりますね。ただ、30代以外の年代を見ると案外ユーザー層には散らばりがあるのではないかと感じます。
レガシィよりも幅広い年代層に支持されていると言えるでしょう。下は20代から上は60代まで支持される理由は、恐らく価格。
価格帯が低いからこそ20代でも購入しやすく、もうじき定年を迎える60代でも買いやすいのではないでしょうか。
価格だけではなく、レガシィよりも遊び成分が低いこともユーザー層が広い理由かもしれません。
20代は遊びより実用を取るという話をレガシィの項目で少し語りましたが、60代もまた遊びを重視しない傾向があります。年齢を重ねると「落ち着きと安定」を求めるということなんでしょうね。
また、用途もレガシィとは少し異なっています。レガシィは通勤とレジャーが半々の割合だと語る方が多かったんですが、インプレッサはほとんどの方が通勤や買い物といった日常稼働での利用と答えました。
レジャーにも利用するにはするものの、割合としては小さめです。
比較結果
レガシィB4とインプレッサG4は見た目が似ているだけではなく、その中身も似た部分が多い車だということがわかりました。
価格は100万円以上も異なるのに似た部分が多いとなると、自然とインプレッサG4の評価が高くなりますよね。
個人的には「レガシィの方が圧倒的にいいのでは?」と思っていたのですが、今回の比較で「インプレッサもやるじゃないか」と考えを改めさせられました。
ただ、走行性能に関してはやはりレガシィの方が圧倒的に良いようです。
インプレッサも2.0Lエンジン車であれば走りの質感も高く、十分楽しめるレベルとなっていますが、足回りの調整や設計などの関係でレガシィの方が圧倒的にスポーティとなっています。
走行性能をどれだけ重視するかで選んでもいいですし、似た部分が多いので価格だけで選ぶのもアリではないでしょうか。
 
車の乗り換えで「ほとんどの方が損をしている」その盲点とは。
私はこの方法で毎回新車を30万円安く購入しています。覚えておいて損はありません。
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