バレーノは登場してからまだ日が浅く、どのような車なのか気になっているという方が大勢おられることでしょう。インド車というところも、興味がそそられますね。
発売当初はグレード設定にまだまだ甘いところがありましたが、2016年11月に中間グレードが追加され、非常に秀逸なグレード設定に生まれ変わりました。
そんなバレーノのグレードの違いや特徴について、細かくですが簡単に説明します。
バレーノのグレード表
グレード | 価格 |
---|---|
XS | 1,544,400円 |
XT | 1,728,000円 |
上記の通り、バレーノには4WDやMTは用意されて居ません。
駆動方式は2WDのみ、ミッション形式はXSにはCVT、XTには6ATがそれぞれ用意されています。
そのため最低価格が約155万円、最高価格が約172万円、グレード間の価格差は最大で約17万円です。2グレードしか用意されていないため極めて常識的な価格差であり、特別小さくもなければ大きくもありません。
ただ、装備内容を見れば、価格差に対する評価が変わるでしょう。
各グレードの特徴、捉え方
XSは全て標準仕様の普及グレードです。バレーノに設定されている機能や装備は、これで全て揃います。
XTは1.0Lターボエンジン仕様車です。それにあわせて、機能や装備も追加されています。セットオプション装着車は、XTの装備内容・機能を変えた車です。
装備を基準にグレードの特徴を見てみる
各グレードの特徴や捉え方で、装備内容について簡単に触れました。
バレーノは、全車標準装備が非常に充実しています。低価格の車とは思えないほどに、利便性が高いのです。「それでは、どこがグレードごとに異なるのか」というところを、これから見ていきましょう。
これから挙げる装備は、下記PDFより一部抜粋しています。装備全てをご覧になりたい方は、ご参照ください。
http://www.suzuki.co.jp/car/baleno/detail/pdf/detail.pdf
全グレード共通の標準装備
- レーダーブレーキサポートⅡ
- 2スピーカー
- アダプティブクルーズコントロール
- キーレスプッシュスタートシステム[エンジンスイッチ、携帯リモコン、リクエストスイッチ(フロイントドア、バックドア)]
- 運転席シートヒーター
- チルト・テレスコピックステアリング
- 自動発光メーター[常時照明式]
- 6:4分割可倒式リヤシート
- 運転席シートリフター
- フロント・リヤスタビライザー
全グレード共通の標準装備を見ていると、「スズキはどれだけ本気なのか」と思わされます。需要の高い装備が、多数全車標準装備となっている。
これによって、各グレードとも選びやすくなっています。自分が持っているこだわりを重視してグレード選びができる、とも言えるでしょう。
バレーノには、XTというターボ車があります。ターボ車が設定されていると「スタビライザーはターボ車だけ、フロント・リヤ両方に付けられるのではないか?」と考えてしまうのですが、バレーノは全車標準で両方に付けられており、好印象です。
アダプティブクルーズコントロールが全車標準というのも、珍しいですね。安い車なのに……スズキよ、どれだけ本気なんだ。
XSの装備、インテリア、エクステリア

- ディスチャージヘッドランプ[ハイ/ロービーム、マニュアルレベリング機構付]
- オートライトシステム
- LEDポジションランプ
- フロントマルチリフレクターハロゲンフォグランプ
- フルオート・エアコン[エアコンフィルター付]
- 助手席シートヒーター
- 本革巻ステアリングホイール
- ステアリングオーディオスイッチ
- マルチインフォメーションディスプレイ[カラー]
- 16インチアルミホイール
バレーノの主な機能は、XSで全て揃います。
機能に関しては、文句の付けようがない、グレートな装備設定です。私は内装の質感より利便性重視というタイプの人間なので、たくさんの機能が安く手に入るバレーノには心が躍ります。
内装のチープ感はシルバーのアクセントが利いたマルチインフォメーションディスプレイの存在や、本革巻ステアリングホイールの存在で少し中和されている、といったところです。フルオートエアコンがシルバーパネルなので、その存在感も大きいと感じさせられます。
XTの装備、インテリア、エクステリア

- フルオートエアコン
- ディスチャージヘッドランプ[ハイ/ロービーム、マニュアルレベリング機構付]
- 6速マニュアルモード付パドルシフト
- マルチインフォメーションディスプレイ
- センターコンソールドリンクホルダー(リヤ)
- ブースタージェットエンジン
- 16インチアルミホイール
- 185/55R16ラジアルタイヤ
2018年5月にマイナーチェンジされたXTは、元々セットオプション装着車だったものがそのまま装着された、そう考えるとわかりやすいと思います。
XSの装備内容が良いという方両方の需要を満たせるよう、こういったオプション装着車を設定するところにも、スズキの本気が伺えますし、XSには無かった「リヤのセンターコンソールドリンクホルダー」がXTにも装備されています。
各グレードの魅力や選んでいる人の傾向
バレーノは挑戦的な車で、「イロモノ」扱いされることもあるでしょう。インド車ということで敬遠している方も大勢おられますが、ちょっと待ってください。よく見てみると、車としての普遍的な魅力さえ感じさせるほど、出来が良いのです。
「どこが魅力なの?」これからそれを、簡単に説明します。
XSの魅力、選んでいる人はこんな人
XSの魅力というのは「装備の豪華さ、コストパフォーマンス」にあるのです。
一般グレードとしては豪華な装備が充実していますし、「ターボは要らないんだけどな」と感じる人に向けて装備内容を調整することで、若干のコストダウンがされています。
これによって、よりグレードを選びやすくなったと言えるでしょう。
価格と比べて性能が高く、ただでさえ充実している装備内容。それがもろもろ込みにしても200万円を切るというのは、とてもお得だと感じさせられます。
XTの魅力、選んでいる人はこんな人
XTといえば「ターボエンジン」です。この性能の良し悪しによって、このグレードの価値が決まります。問題のエンジン性能ですが、「これには思わずニヤリとしてしまうほど」出来が良いのです。
馬力・トルク両方が、1.0Lの枠に収まらないほど高い。1.5~1.6Lクラスと言っても過言ではないでしょう。これなら、高速道路でも特に不満なく運転することができそうです。アダプティブ・クルーズコントロールの本領を発揮させることができます。
XTは、軽自動車ターボから乗り換える方が多いです。これほど出来が良いのであれば、それも納得できますね。
総合的に売れているグレードを考察
何かひとつおすすめグレードを選ぶとすれば、私はXSを推します。
バレーノは、日本ブランドとして初のインド車となった車です。「海外生産の車を日本で売る」というと、欧州車ばかりが頭に浮かぶでしょう。
インド車はある程度名が知れていますが、何故か誰も日本で売ろうとしなかった。インドでは、日本の車をリスペクトしたかのような車も多数走っているのにも関わらず、です。
意欲的な車でありながら、「車として抑えるべきところは抑えている」魅力的な車となっています。
各グレードの装備を見てみると、利便性が高いことがわかる。走らせてみると、走行性能が決して低くはないということがわかる。バレーノという車自体に大きな魅力があり、どのグレードも非常に選びやすく、魅力的です。
「もっと知られるべき」「もっと売れるべき」車ではないでしょうか。
購入したなら、思わず普及させたくなります。
 
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