カタログ燃費:18.2km/L
実燃費平均:12.0km/L
インプレッサSPORTは走りを楽しむ車として知られていますが、燃費が悪いわけではないようです。カタログ燃費18.2km/Lに対して、実燃費平均は12.0km/L……。実燃費平均がカタログ燃費の6割を超えています。
モデルチェンジをするごとに、エンジン・シャーシやトランスミッションの軽量化がされており、走行性能も燃費性能も向上するインプレッサSPORT。その実燃費について、実際に運転するなどして検証してみました。
各オーナーの実燃費記録を紹介
「1回給油しただけですが、11.5km/Lになりました(冬場・スタッドレス装着)」
「市街地では9km~13km/Lで、高速道路だと15~18km/Lです」
「信号がほとんどない山道を8割、市街地を2割で走行した結果、15.2km/Lになりました」
「瞬間燃費計では、平坦な道で15km/L前後でした」
「高速道路・郊外では15km/L前後、市街地では10km/L前後です」
「実燃費は11km/L程度です」
「試乗車の数字ですが、燃費計は7.1km/Lとなっていました。
「完全に燃費を意識しないで好き放題走れば、500km走って8.8km/Lでした」
「高速道路を走れば、16km/Lになりました。言うほど悪くはないように思います」
「現在の最低燃費記録は、15.09km/Lです」
「燃費を優先して乗るべき車ではない」という意見がありますし、私もおおむね同意します。安全性の高さと、走る気持ちよさが売りの車ですから、燃費は二の次で考えるべきでしょう
2017年1月現在では、燃費については低評価気味です。カタログ燃費と実燃費の比率としてはそれほど悪いようには見えませんが、エコ重視の時代であるため、カタログ燃費の時点で不満があるのでしょう。
何にせよ、新型は2016年10月に登場したばかりですから、まだまだこれからですね。冬なのでカタログ燃費を超えるような記録を出す方は見られませんが、春になるとまた違った記録が見られるのではないでしょうか。
先代の燃費も参考にしつつ、実燃費はどれくらいか見極める必要がありそうです。
先代の燃費範囲は市街地で8~12km/L、郊外では13~15km/L、高速道路では15~18km/Lといったところでした。「それと似たような記録になる」という声もありますが、燃費が良くなる季節になれば、平均はこれよりも上がりそうです。
データだけを見ていても埒があかないので、私も実際に運転してみます。
走行レポート。インプレッサSPORTを実際に運転してみたら・・・
前々から気になっていた車なので、乗るのが楽しみでした。
私が運転したのは、2.0i-Lという2.0Lエンジン搭載車です。燃費と合わせて走行性能を確かめたかったので、2.0L車にしました。どれだけ低燃費に走ることができたのか、結果はひとまず置いておいて、まずは走行性能について語ります。
走行性能について興味がない方は、飛ばして次項をご覧ください。
発進時から、驚かされました。アクセルをゆっくりと踏んでいるだけで、グイグイと加速していくのです。2.0L車だと、少しアクセルを踏み込まなければここまでスムーズな加速はしてくれません。もう少しもっさりとした動きをするはずです。
思わず「おお」と声が漏れてしまいます。
巡航していると、室内が快適なことに気がつきました。質感が高いこと、落ち着いた雰囲気であること、利便性が高いインテリアであることは、もちろんのことです。驚くべきは室内の静けさ。力強さを感じるエンジンからは想像するのが難しいほど、音が無いのです。
アクセル操作をする際、パンツの生地とシートの生地が擦れますが、その音が鮮明に聞こえるほどに無音な空間となっています。音が無さ過ぎて、寂しいと感じるほどでした。
快適だと思わせるのは、音だけではありません。乗り心地の良さも、そう思わせてくれます。
私が住んでいるところは田舎で、整備が甘い道路がいくつかあるのです。ひび割れや少しの隆起なんていうのが、よくあります。そういった路面状況でも、ゴツゴツとした感じや突き上げるような感覚はなく、運転していて心地が良いのです。
「あれ、あそこ変な段差あったよな?」と自分の記憶を疑いたくなるほどでした。
「いや、あそこには確かに変な段差があった」と記憶を反芻しながら、Sモードに切り替えます。
Sモードに切り替えて、再び加速。エンジン音は相変わらず静かですが、先ほどまでとは明らかに反応が違うことがわかります。アクセルレスポンスがさらに良くなり、加速性能が上がっているのです。
踏んだ分だけ加速して、ステアリングを切った分だけ曲がってくれる……。なんだこれ、気持ちいいぞ! 2.0Lというレベルではなく、最早2.5L車というレベルです。これはもうスポーツカーと言っても過言ではないのではなかろうかと、自然と気持ちが高揚してきます。
その後、調子に乗って山道に突入したのですが、その際も全く問題なし。
高速道路でも不満を感じるところは何一つとしてありませんでした。走行性能がとても高い車であること、安定性が高い車であることを実感させられ、楽しい検証となりました。
低燃費を心がけたら
郊外(30km走行):14.7km/L
高速道路(50km走行):16.3km/L
郊外・高速道路いずれも、気をつけたのは「定速走行」をすることです。これだけで燃料消費を抑えることができます。前を走る車との距離を十分に開け、前の車の減速にこちらが対応しなければならないという事態を避けるのです。
今回走行した道は先ほど述べたとおり、整備が甘い道が多い田舎です。信号は少なかったのですが、起伏がありました。
坂道を上る際には、事前に加速をして助走をつけてから上り始めると楽です。上り坂途中での加速をしなくて済むので運転していて楽ですし、車にとっても楽で燃費が抑えられます。
田舎道はIモードで燃費を抑えて走りましたが、それでも坂道走行に十分な余裕が感じられました。市街地なら、これでも十分加速を楽しむことができるのではないでしょうか。常にIモードでも良いくらいだと感じました。
高速道路ではノーマルモードで車間距離を開けることにだけ気をつけて走り、上記の燃費となりkました。春先などに遠出をするならば、カタログ燃費に到達することも考えられるのではないでしょうか。
燃費なんて気にせず走ってみたら
市街地(15km走行):10.5km/L
Sモードに切り替えて、思い切り加速します。インプレッサSPORTは、思い切り踏み込むよりも、優しく踏んでやる方が思い切ったスムーズな加速をしてくれるようです。踏み込むと少しレスポンスが悪いなと感じました。
一瞬遅れて加速するような感触です。
加速すると、後続車両がみるみるうちに遠ざかり、小さくなっていきます。段々と楽しくなってきてしまい、「速さが足りない!」と車内で叫んでしまいました。一人で検証していて、本当に良かったです。
楽しいときは束の間。市街地なので、すぐに信号に引っかかってしまいます。
そうやって加速と急停止を繰り返し、この車の走行性能の高さと制動力の高さを思い知らされた結果が、上記の燃費です。変なテンションになってしまいましたが、楽しく実のある検証ができたかと思います。
まとめ
「冬だしそんなに燃費伸びないだろうな」と思っていたら、案外燃費が伸びてくれました。カタログ燃費には届きませんでしたが、十分な記録を残せたかと思います。何より、走ることの爽快感や悦びを体感することができたのが、良かったです。
近年は燃費にばかり気をとられており、車は走行を楽しむものだということを忘れてしまっておりました。それを思い出させてくれたことが、今回の検証の一番の収穫でした。インプレッサSPORTは、「車離れ」と言われている若い世代が、車にはまるきっかけになるのではないでしょうか。
実際に走行した結果、燃費範囲は10.5~16.3km/Lとなりましたが、燃費に固執するより走りを素直に楽しんだ方が得のように感じます。
 
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