「もう二度と、死なせない」
映画の予告みたいになってしまいましたが、これは「もう二度と、デットスペースを生まない」という意味の言葉です。フリードの利点である「ラゲッジスペースの広さ」は、言い換えれば「デッドスペースを生みがちな設計」になります。
その点をカバーできる、フリード+はアウトドア愛好家にとって、良い選択肢となっているのです。
フリードとの価格差も小さいので、購入を検討する方も多いでしょう。グレードの違いについて知らなければ、自分が買うべきグレードはわからない。購入した後に「こっちを買えばよかった」ということは、よくあります。
そうならないために、フリード+のグレードの違いについて、検証してみました。
フリード+のグレード表
グレード | 価格 |
---|---|
+ B | 1,900,000円 |
+ G | 2,000,000円(2,232,200円) |
+ G・Honda SENSING | 2,120,000円(2,352,200円) |
最低価格が約190万円、最高価格が約212万円、価格差は約22万円です。グレードごとに、10万円程度の価格差が生じています。価格だけ見ると、この価格差は「妥当」といったところでしょうか。
それでは価格以外の要素を併せて考えれば、いったいどのような評価になるのか……。グレードの違いについて検証する中で、一緒に考えてみましょう。
各グレードの特徴、捉え方
フリード+には三つのグレードがあり、どれもわかりやすい特徴があります。
+Bは「パワースライドドア非搭載車」で、+Gは「左側パワースライドドア搭載車」。+G Honda SENSINGは「両側パワースライドドア搭載車」で、なおかつ先進安全装備も搭載しています。このように、パワースライドドアの有無で考えると、覚えやすいです。
もちろん、これ以外にもさまざま特徴があり、それは全て装備に現れています。一言では語りきれないグレードの詳しい特徴について、次は装備を基準にして見てみましょう。
装備を基準にグレードの特徴を見てみる
各グレードの装備内容を見れば、そのグレードの特徴がすぐにわかります。
フリード+はグレード数も少なく、比較しやすいです。装備内容が価格に見合うものかどうか、グレードが少ないからこそ慎重に見極めましょう。
なお、これから挙げる各グレードの装備内容は、代表的なもののみとなっています。下記PDFを見れば、全装備内容がわかるので、もっと詳しく調べたい方はぜひご参照ください。
http://www.honda.co.jp/FREED/common/pdf/freed_equipment_list.pdf
全グレード共通の標準装備
- ハロゲンヘッドライト(マニュアルレベリング機構付)
- タコメーター
- 運転席用アンド助手席用サンバイザー
- 荷室用ユーティリティボード
- ユーティリティナット
- テールゲートランプ
- タイダウンフック(FFは4箇所 4WDは2箇所)
- ラゲッジルーム内アクセサリーソケット(DC12V)
- 15インチスチールホイール+スチールラジアルタイヤ+フルホイールキャップ
基本的な装備内容は、フリードの同名グレードと対応しています。フリード+専用の装備は、ユーティリティナット以下、ラゲッジルーム内アクセサリーソケットまでです。
フリード+の売りは、フリードとは違うラゲッジの使用スタイルにあります。フリードは、開口部高さ1,255mm、開口部最大幅1,080mmのラゲッジスペースを売りとしていました。
高さがあって、さまざまな荷物を縦に載せることができる利点があるのですが、普段は高さを活かせず、頭上の空間がデッドスペースになることが多いのです。
これを解消すべく、フリード+ではユーティリティボードを取り付けて、ラゲッジスペースを上下に分けることができるようになりました。
それだけでなく、ユーティリティナットを使えば、フックを取り付けるなどして、さらにラゲッジスペースを便利に使用することができます。
これは通常のフリードとの違いです。ここからは、フリード+のみで評価します。
全グレード共通の標準装備の数は多く、一見ベースグレード以外を選ぶ価値がないように見えます。実際、ベースグレードの装備だけでも便利に使うことができるでしょう。ただ、共通している装備内容でも、加工や装飾が異なることがあります。
また、ベースグレードにのみ装備されていないものというのも、多いです。その点を踏まえて、これから各グレードの装備を見てみましょう。
+Bの装備、インテリア、エクステリア
- インフォメーションディスプレイ(外気温/瞬間燃費表示機能など)
- コンビニフック付1列目シートアームレスト(運転席のみ)
- ウォームガンメタ インパネミドルエリア
- ロングテールゲート
- 間欠フロントワイパー(ミスト機構付)
- 2列目6:4分割可倒式シート(ダブルフォールダウン機構付)
- 3列目5:5分割はね上げシート
+Bにのみ装備されていないものも多いですが、それでも基本的な装備や機能は全て揃っています。上位グレードとの違いのほとんどは、インテリアの装備にあります。
具体的には、+Gに装備されている、「センターテーブル(インストルメントパネル内蔵型)」などが装備されていないという違いがあるのです。
加工や装飾も抑えられてはいますが、フリード+自体、インテリアの雰囲気作りに拘った車ではありません。むしろ抑えられているほうが、シンプルで落ち着いた雰囲気が出て良いのではないかと、私は考えます。
ベースグレードとして非常に良くできているのではないでしょうか。
+Gの装備、インテリア、エクステリア
- パワースライドドア(イージーオープンドアハンドル/タッチセンサー/挟み込み防止機構付)(リア左側)
- 運転席&助手席シートヒーター(4WDのみ)
- プラズマクラスター技術搭載 フルオート・エアコン(4WDのみ)
- バニティミラー付 運転席用&助手席用サンバイザー
- メタリック塗装パワーウインドウスイッチパネル(フロント)
- センターテーブル(インストルメントパネル内蔵型)
- シルバー塗装エアコンアウトレットノブ
- IRカット<遮熱>/UVカット機能付フロントウインドウガラス(4WDのみ)
- IRカット<遮熱>/スーパーUVカット(4WDのみ)
- 車速連動間欠/バリアブル間欠フロントワイパー(ミスト機構付)
4WDのみという部分が多いですが、それらは2WDでも「Cパッケージ」をオプション設定すれば、装備することが可能です。運転席&助手席シートヒーターは、残念ながらオプション設定できませんが、それ以外で上記しているものはオプション設定できます。
FFを購入予定だけど、これらの装備が欲しいという場合は、「Cパッケージ」を利用すると良いでしょう。
Cパッケージ以外にも、「Sパッケージ」があり、パッケージオプションが豊富に設定されているのは、+Gの装備面における利点です。
標準装備だけを見てみても、特に不満が出ることはないでしょう。パワースライドドアがリア左側に備わっており、荷物の積み下ろしがとても楽になっています。
フリード+のコンセプトに合った装備内容だと、言えるのではないでしょうか。
+G・Honda SENSING
先進安全装備であるHonda SENSINGを搭載しているというのが、最大の特徴です。
その他にも、マルチインフォメーションディスプレイ、両側パワースライドドアなど、+Gからの追加点が豊富。Honda SENSINGだけじゃなく、見所が多いグレードです。
各グレードの魅力や選んでいる人の傾向
フリード+はグレードの特徴がわかりやすいので、どこに魅力があるのかということも、容易に理解できます。どのグレードにも魅力があり、需要の住み分けが出来ていて、選びやすいです。
それでは、実際どのような方がそのグレードを購入しているのか、そのグレードの魅力はどこにあるのか、改めて説明します。オーナーの意見・私自身の意見が入り混じっているので、完全に「他者の意見」として参考になさってください。
+Bの魅力、選んでいる人はこんな人
フリード+Bの魅力は、安価なところにあります。
専用装備を備えながら、通常のフリードと同じく必要な装備・機能は一通り揃っている。インテリアの機能や装備がやや劣るものの、日常使いにおいて気にならないレベルになっています。使用頻度が高いと推測される装備に関しては、しっかり作りこまれていて便利です。
フリード+は専用装備をプラスするということに留めているからこそ、フリードとの価格差を最小限に抑えることができています。フリードBとフリードGの間にある「特別仕様車」として考えると、とてもお得です。
専用装備の特徴から、アウトドアに利用する頻度の高い方が大勢購入しておられます。釣りというより、キャンプが好きだという方には、とても良い選択肢になりましょう。
+Gの魅力、選んでいる人はこんな人
+Gの魅力は、パワースライドドアです。リア左側のみとは言えど、これがあるのと無いのとでは、利便性が遥かに変わります。無論、あるほうが便利です。小さいお子さんを乗せやすく、重たい・大きい荷物の積み下ろしも楽になります。
レジャーに使うのであれば、こういったところにもこだわりたいものです。
全グレード共通の標準装備の項目で、+B以外を選ぶ意味が薄いように見えると述べましたが、装備や価格を見ると+Bを選ぶ価値はとても高いです。
価格は少々上がりますが、10万円近くの価格差に見合う装備があるため、損をしたという感覚にはならないでしょう。
+G・Honda SENSING
アウトドアに利用するなら、安全であるに越したことはありません。Honda SENSINGは備えあれば憂いなしの保険としても役立ちますが、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)など、普段から利用できる機能が多いです。
レジャーに行くのに高速道路を利用するなら、あったほうが良いでしょう。
両側パワースライドドアも魅力的で、Honda SENSINGと両側パワースライドドア両方が揃うから購入するという方が大勢おられます。どちらが抜けてもお得感が微妙に得られない、秀逸な装備内容です。
総合的に売れているグレードを考察
フリード+は、フリードよりも「アウトドア好きな方向け」の車になっていると感じます。
アウトドアに使うと考えると、やはりパワースライドドアは欲しいです。家族で行くとなると、なおさらですね。安全性を確保できると、ことさらに良い……。高速道路を利用する際、一般道でも便利な機能が揃っていて、保険としてでなく、日常使いの便利機能として役立ちます。
フリード+のコンセプトと、その魅力を最大限引き出すことのできるグレードは、+G Honda SENSINGです。私としては、+G Honda SENSINGをおすすめします。
ただし、どのグレードも魅力的で価値が高いので、どれを選んだとしても損はしないでしょう。
 
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