カタログ燃費:19.0km/L
実燃費平均:13.06km/L
日産キューブの実燃費平均は、カタログ燃費の約69%です。
7割を超えれば上々、6割を超えると十分だと言われています。キューブの実燃費は、どうやら上々の部類にギリギリ入るか入らないかといったところのようです。
平均でそのラインなので、燃費重視の運転をしてみれば7割を悠々と超えてくれるのではないでしょうか。期待を抱きつつ、実際に検証してみました。
各オーナーの実燃費記録を紹介
「往復200km程度の旅行で、18km/Lを記録しました。高速道路の区間のみなら、20km/Lを超えるので満足しています」
「街乗りのみなのですが、13km/L程度です」
「メーターの平均燃費を見ると、15.8km/Lです」
「滋賀~大阪間を往復して、14~15km/Lでした。渋滞もあり、山道のある一般道を走ってこの数値なので、満足です」
「近所の買い物で駆り出しても、平均燃費13km/L程度をキープしているので、満足しています」
「妹の車なので詳細は不明ですが、燃費計では12.7km/Lとなっていました」
「高速道路を80km/hで流したときには、25km/Lになりました」
「条件にもよるのですが、市街地走行だと15~16km/Lで推移しています」
「高速道路と500kmほど走ったときには、20km/Lを超えてくれました」
「平均で13km/L前後、エコドライブしたときには15km/L、荒く運転すると11km/L程度です」
メーター平均燃費は13km/Lと、どなたもあまり変わらない様子です。低燃費記録と高燃費記録は、オーナーによって違いが生じています。口コミを見ていると、どのように運転したかが併記されているものも多いです。
そういったものを見ていると、低燃費記録で10~13km/Lという方は、少々運転が荒いように見えました。キューブのエンジン性能を超えた運転をしていて、エンジンが無理をしているのがわかるのです。
反対に、15~20km/Lの記録を出している方は、エンジン性能の範囲内で優しく運転している方が多いように見受けられます。走りを重視した車ではないので、ゆっくりと安全運転を心がけて走りたいところですね。
走行レポート。キューブを実際に運転してみたら・・・
運転方法によって変わるなら、安全運転をして燃費がどの程度良くなるのかを試してみたいと思い、実際に運転することにしました。低燃費な記録と、高燃費な記録両方を計ったのですが、その結果は後ほど。まずは、運転した感想から語らせていただきます。
エクステリアは写真などで見ていて知っていましたが、本当に個性的ですね。愛嬌があって、所有すると愛着が湧くというのが、よくわかります。今回乗ったのは15Xで、少しやさしげな印象を受けました。
驚いたのは、中に入った瞬間です。目に映る全てのものが「丸い」ということに、思わず笑ってしまいました。インパネが奥から手前に、手前から奥に波打っているのです。天井も波紋状で丸い、メーターもカップホルダーもステアリングも何もかもが、丸い……。
コンセプトが一貫しているデザインに、思わず拍手してしまいそうでした。
デザインだけでなく、天井の高さや室内の広さといった部分も、良くできています。後部座席のリクライニングの幅が大きい上に、スライドもしっかりと幅を取ることができ、高い居住性を実現可能です。大人が後ろに乗っても、広く感じます。
その分荷室が狭いのが、難点ですね。
走ってみた感想ですが、出足が少し遅いなと感じました。エコドライブをする上では、自分でアクセルの踏み具合を調整してゆっくり発進しますが、素でそうなっている感じがします。ただ、自分で調整するのと、元々そうなっているのとでは、まったく違います。
これは「重い」のです。
この重さは坂道でも、実感しました。山道のある滋賀~大阪間を走った方がいるくらいですし、1.5Lエンジンを積んでいるので、普通に登れます。ただし、重さはしっかりと感じられるのです。運転していて少し疲れます。
小回りが利くというのは、キューブの走行上の利点でしょうか。
やはり、ゆっくりと走る車だなと感じました。安全運転を前提としている設計なのではないでしょうか。良いように言えば、見た目や雰囲気と走行性能が一致していますね。この見た目でキビキビ走ると、ギャップでそれはそれで面白そうです。
もう少し走りがよければ……と思ってしまいそうですが、コンセプトやデザインを買う車といった車種ですから、その点に期待するのはお門違いなのかもしれません。
低燃費を心がけたら
地方では比較的栄えている街で、走ってみました。信号はそれなりにありますが、坂道は多くありません。キューブは坂道が大敵だと感じたので、信号があってもいいから坂道のない道を選びました。
走行距離は30km、燃費は15.7km/Lでした。
発進時、もともと重い発進なので、それに合わせてゆっくりとアクセルを踏んでやります。発進時デフォルトで重い車は、他の車種よりも優しく踏まないとエンジンに負荷がかかるので、気を遣わなければなりません。
エコモードをオンにしているので、ノーマルで走ったときより、さらに重く感じました。
決められた速度を守り、50km/hで走行します。周りはもう少し速度を出して走っていますが、本来は50km/hを守るのが正しいので、気にしないようにしました。おとなしく走る車なので、煽られても「無茶言わないでくださいよ」といったところですね。
信号が赤なら、事前に減速しておきます。徐々に速度を落として、停車するタイミングを引き伸ばすのです。
自転車に乗っているときは、停車すれば発進するのに体力を使います。そのため、出来るだけ止まらないでいいように、信号が見えたら速度を落とすようにする人が多いのです。自転車に乗る方は、無意識にそうしていた経験もあるのではないでしょうか。
それと同じで、車も停車から発進のときには体力を使います。減速しているうちに青になれば、体力消費(燃料消費)を極力抑えることができるのです。
そうやって安全運転&省エネ運転をしていたら、自然と上記のような燃費になりました。
続いて高速道路を50km走りました。燃費は18.3km/Lです。
高速道路は途中から、上り下り無しで計測しました。80km/hで流していると、車間距離は自然と開きますね。他の車はもう少し速度を出しているので、「置いていかれている」というのが正しいのでしょう。
結果的に燃費が良くなるので、こちらとしてはありがたいです。
燃費なんて気にせず走ってみたら
今度は燃費を気にせず、ノーマルモードで走ってみました。市街地で無茶させるのは厳しいと判断して、山道を走ることにしたのです。
走行距離は15kmで、燃費は10.8km/Lでした。
山道でも走ってはくれますが、やはり重いです。完全に市街地での普段使い用の車といった性能ですから、山道での運用は考えられていないのでしょう。山に囲まれた盆地に住んでいる方にとっては、厳しいですね。
何も意識しなくても燃費に悪い、アクセルを踏み込んだ運転になったので、上記のような結果になりました。
まとめ
日産キューブは、安全運転をすれば15km/L前後を日常の運用でも実現することができます。
高速道路を利用すれば、18~20km/L前後は簡単に達成可能です。燃費についての評価は少し低めですが、カタログ燃費を超えると考えれば、実燃費としては上々ではないでしょうか。
走行性能に関しては、「この車でそれを語るのは野暮なのかもしれない」と感じました。
車を語るとなると、ついつい性能を語りたくなりますが、キューブは「デザイン」を語らなければ、始まりません。性能よりデザインを重視する方が購入している傾向があるので、低燃費に運用できれば、十分だと言えます。
 
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