「日産のすべてを、軽に。」の謳い文句を掲げ、2013年に登場したデイズ。
企画と開発から日産が関わったものの製造は三菱が行っているという、OEM供給とはまた別な少し変わった車ですね。
そんなデイズは自動車会社二社が提携して生まれた新しい軽自動車として誕生し、2017年現在となってはすっかり日常に浸透してきました。
そのシリーズ第二段として2014年に生まれたのが、デイズルークス。「ルーム・マックス」のキャッチコピーにあるように、広い室内空間が売りの車です。そんなデイズルークスは、デイズと大きく異なる特徴を持っています。
そこで、デイズとデイズルークスの二車種の特徴を、徹底的に比較してみましょう。
目次
価格・ローンについて、どっちが安い?
まずは、デイズとデイズルークスの価格差や維持費の差を見てみましょう。
デイズルークスはデイズをベースとした後発車なので、デイズルークスのほうが価格が高いことは容易に想像ができます。
ただ、具体的にどれくらいの差があるのでしょうか。
ベースグレードの価格・ローン
デイズ(X) | デイズルークス(X) | 価格差 | |
---|---|---|---|
価格 | 1,289,520円 | 1,425,600円 | 136,080円 |
3年ローン(月々) | 35,820円 | 39,600円 | 3,780円 |
5年ローン(月々) | 21,492円 | 23,760円 | 2,268円 |
任意保険料金
デイズ | デイズルークス | 価格差 | |
---|---|---|---|
21歳以上 | 221,000円 | 221,000円 | 0円 |
26歳以上 | 221,000円 | 221,000円 | 0円 |
30歳以上 | 221,000円 | 221,000円 | 0円 |
5年ローンで2000円程度の価格差であれば、あまり気にしなくても良いかもしれませんね。
毎月豪華なランチを一度食べられるといった価格差なので、この程度なら問題ないでしょう。日常生活でほんの少しの節約をするだけで、工面できる価格差ですよね。
任意保険料に関しては差が全くありません。
この際、価格差や維持費のことは気にせずに、完全に好みで選んでも良いのではないでしょうか。
【デイズ】VS【デイズルークス】装備を比較してみた
ベースグレードの価格差がそれほどありませんが、デイズルークスは「広い室内空間」を売りとする車です。
当然デイズよりも室内の快適性が上がっているということでしょうから、室内装備にも違いが出るはずですよね。今度は、デイズとデイズルークスの装備を少しだけ比較してみましょう。
安価ながらも基本装備は確保【デイズ】
デイズのベースグレード(X)は、基本装備がしっかり搭載された形となっています。
オートエアコンも装備されてるし、運転席シートリフターやシートバックポケットなど嬉しい装備も多いです。必要な装備は基本的に全て揃っていると言えるのではないでしょうか。
特筆すべき点は無いかもしれませんが、この安さで使い勝手の良い装備が豊富な点は高く評価すべきです。上アラウンドビューモニターも搭載され、室内空間の質感も高い。
多くの人がベースグレードと捉えているXはハイウェイスターを省けば上位グレードとも言えるため、装備がほどよくまとまっています。
豪華とは言えないものの、満足感は得られるでしょう。
装備が物足りないと感じるなら、ハイウェイスターを選ぶのも手ですね。
また、「もっと装備減らしていいから安いほうがいい」という方のために「J・S」という廉価グレードも用意されています。
助手席シートバックテーブル【デイズルークス】
デイズルークスの室内空間の快適性と利便性の高さを象徴する装備が、助手席シートバックテーブルです。
上位グレードにシートバックテーブルが付けられる軽自動車は多いですが、これがベースグレードに標準装備されるというところに「ルーム・マックス魂」が感じられます。
シートバックテーブルは後部座席に座る子供受けが良いでしょうし、お出かけが益々楽しくなるでしょうね。子供からすれば「本を読もうか、ゲームをしようか、お菓子とジュースも置けるなあ」とワクワクしますから。
他にもタコメーターや断熱ルーフなどが用意されています。
ナノイーが搭載されている点も、嬉しいですよね。デイズよりも広い室内空間を、綺麗に保つため二ナノイーと天井部の送風ファンが役立っています。空気洗浄と車内温度の均一化は、これでバッチリですね。
また、デイズルークスにも廉価グレードSがありますが、Jはありません。
装備に対する口コミ
デイズ | デイズルークス |
---|---|
タッチパネル式のエアコンが気に入っています。 | シートバックテーブルがあって、地味に重宝しています。小さい子供がいる家族なら重宝するのでは? |
基本的な装備にプラスアルファを少し足した感じ。廉価なグレードもあるけど、やっぱりベースグレードが一番ちょうどいいかな。 | オートタッチエアコンの操作感度がとても高くて感動します。 |
シートの「見た目の高級感」があって、好き。質感も悪くなく、軽自動車のシートの中ではとても快適な部類なのでは? | 天井の送風ファンがとてもいい感じ! |
VDCやEBDなど基本的な制御システムは揃っているので、安全性は問題ないと思います。 | リアのサンシェードが何気にありがたいですね。子育て世代にはとても良い軽自動車です。 |
この安さでこの装備のクオリティなら、満足するしかありませんね。 | タッチパネルは一長一短。手探り感覚の操作ができないため、停止時にしか調整できない。 |
デイズ・デイズルークスともに、装備に満足している人が多いです。
同じXグレードで比べてみると、タッチパネル式オートエアコンなどの共通点があるものの「ナノイー搭載送風機」など、デイズルークスのみの装備に関する感想もしっかり見られます。
シートバックテーブルもそうですが、特に送風機が高評価。「子育て世代には嬉しい」という声が多いです。
デイズルークスは装備を一つひとつ取り上げて感想を語る人が多いですが、デイズは全体的なまとまりの良さなどについて語る人が多いですね。
安全装備やシート周りなどが高く評価されていて、デイズも室内空間の快適性が高いように感じられます。
個人的には、基本的な室内装備のクオリティなどはデイズもデイズルークスもあまり変わらないように感じるんです。
特にシートの座り心地や質感にはほとんど違いがなく、シートバックテーブルなどの細かい装備による違いがあるくらい。それが大きな違いとも言えますが、気にしない人にとっては些事だとも言えるかもしれません。
両モデルのエクステリア・インテリアを比較
「インテリア」を主軸として、デイズ・デイズルークスの装備を見てきました。室内の快適性にはあまり違いがなく、細かい装備で満足度が変わるデイズとデイズルークス。
ただ、数字の上ではハッキリとエクステリア・インテリアの違いが出ています。注目したいのは「高さ」です。
デイズ | デイズルークス | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
全長 | 全幅 | 全高 | 全長 | 全幅 | 全高 | |
J | 3,395mm | 1,475mm | 1,620mm | – | – | – |
S/S | 3,395mm | 1,475mm | 1,620mm | 3,395mm | 1,475mm | 1,775mm |
X/X | 3,395mm | 1,475mm | 1,620mm | 3,395mm | 1,475mm | 1,775mm |
全長と全幅はデイズ・デイズルークス全グレード通して同じですが、デイズルークスのほうが155mm高いですね。この全高によって、デイズルークスの室内高は1,400mmとなっています。
室内がとても高く、乗り降りがしやすく大人でも窮屈には感じないでしょう。大人が軽自動車に乗ったときに感じがちな「天井が近いという妙な違和感」は、これで軽減されていると言えるのではないでしょうか。
ただし、その分デイズルークスのほうが見た目のボックス感がアップしています。
また、エクステリアのデザインはデイズとデイズルークスとでは大きく異なりますよね。デイズはグリルとヘッドライトの一体感があり、グリルも決して派手ではありません。
細いグリルがなだらかな曲線を描いてヘッドライトの目尻までを描いている……アイラインのようなイメージでしょうか。
デイズルークスは近年の軽自動車でよく見かけるような、メッキ感の強い派手なグリルが特徴的です。主張が激しく大きなグリルは、好き嫌いが分かれるところでしょう。
ただ、高身長なため、これくらいインパクトがあっても良いと個人的には思います。
エクステリア・インテリアに対する口コミ、オーナー意見
デイズ | デイズルークス |
---|---|
フロントフェイスが年齢を問わない派手すぎない、むしろ上品な雰囲気でとても良い! | メッキがたくさん使われて、高級感がある。デザインはとても好きだが、リアバンパーの仕上げが少し残念。 |
内装はシックで、とても落ち着いた印象。シートの座り心地も良くて、全体的に質感が高いですね。 | 安っぽくないインテリアでとても良い。利便性も高いし、言うことありませんね。 |
ハイウェイスターのデザインは地味すぎず派手すぎず、堂々とした風格を感じる。上品なカッコよさを感じます。 | 横に広がりがあるように見えるインパネのデザインと、室内高のおかげか、実際より広く感じられます。錯覚もあるでしょうが、「実際」より「感じる」ことが大事! |
近年の軽自動車の内装は「派手に面白く」というような印象がありますが、デイズは「シックで上品に」という印象で私好み。 | デザインの「押し出し感」、全体の質感両方ともに満足しています。インテリアの質感も高くて従来の軽のイメージを覆してますよね。 |
ハイトワゴンとしては平均的な広さですが、デザインのおかげでより広く感じる。利便性も高く、とても満足。 | イカツイですが、イカツさ勝負の車ではない点が好印象。抑揚があるデザインで、とても秀逸だと思います。 |
デイズのエクステリアは、角を限界まで削って丸みを持たせることによってキャラクターを際立たせているように感じます。
丸みを帯びた流麗なイメージと、彫りの深い顔立ちがとてもよくマッチしていますよね。デザインがとても秀逸で、面白いです。
ハイウェイスターは少し派手めになるものの、口コミでは「地味すぎず派手すぎずちょうどいい」という意見も多数見られ、デイズ本来のキャラクター性を損なわない点も好印象。
全体的にコンセプトがガッチリと固まっているような印象を受けます。
インテリアに関しては、デイズ・デイズルークスともに「実際より広く感じられる」という意見が見られますね。軽自動車というサイズ的な制限がある中で、最大限室内を広く見せようという工夫をしている「努力」が感じられます。
デイズルークスのエクステリアは、メッキが豊富に使われイカツイと感じるもののイカツさで他社の車と勝負しているわけではなく、デザインに抑揚と陰影を持たせて上品でカッコイイという印象を持たせているようです。
【デイズ】と【デイズルークス】燃費がいいのはどっち?
エクステリアとインテリアはお互いに方向性が同じでありながらも、差別化をしていて好印象です。デイズは落ち着いた上品な印象を、デイズルークスは上品で若々しくカッコイイ印象を持たせています。
装備もそうでしたが、共通点が多い中しっかり違いを持たせるのが上手いですよね。
今度は燃費を基準に、デイズとデイズルークスの違いを見てみましょう。
デイズ | デイズルークス | |
---|---|---|
J | 23.0km/L | – |
S | 22.0km/L(4WD) | 22.0km/L(21.8km/L) |
X | 25.8km/L(22.0km/L) | 22.0km/L(20.6km/L) |
ハイウェイスターX | 25.8km/L(22.0km/L) | 22.0km/L(20.6km/L) |
ハイウェイスターG/Xターボ | 25.8km/L(22.0km/L) | 22.2km/L(20.4km/L) |
ハイウェイスターGターボ | 23.3km/L(21.8km/L) | 22.2km/L(20.4km/) |
デイズはターボとノンターボで燃費が大きくことなりますが、デイズルークスは全グレードと押してあまり変わりませんね。
デイズとデイズルークスの間では、変わらない部分もありながらしっかり燃費の違いが出ています。特にハイウェイスターの燃費差が大きいですね。
ただ、これはJC08燃費の違いです。実際の燃費差はもう少し違ってくるでしょう。
そこで、今度は実際に乗っているオーナーの口コミを比べてみたいと思います。
燃費に対する口コミ
デイズ | デイズルークス |
---|---|
まだあまり距離を稼いでいませんが、16km/Lです。それなりに良好? | ちょいのりで13km/L程度です。 |
高速を使わず信号なし、エアコン付けずふんわり運転すると20km/Lを超えます。 | 信号の無い三道を走って16km/L。 |
高速道路で80km/h程度で走ると、20km/L超えますが、少し気を抜くと19km/L以下に落ち込みます。 | 街乗りで18km/L、高速道路で21~25km/L。エアコンのON/OPFFで大きく変わります。 |
街乗りで15~16km/L程度です。 | 13~16km/L程度走る。思っていた通りの燃費でした。 |
全体的に15km/L程度です。 | 気にせず踏み込めば13~15km/L、燃費に良い運転を意識すれば18km/L前後。結構いいと思います。 |
デイズもデイズルークスも、あまり違いが無いようですね。基本的には15~18km/L前後になることが多いようです。ターボもノンターボも、両方とも同じような記録ばかりでした。
誰が運転しても燃費が変わらないというのは、良い点でしょう。ただ、燃費スコアをゲーム感覚で稼ぐような面白さは無いかもしれません。
ただ、個人的には燃費が非常に安定していて好印象です。
【デイズ】・【デイズルークス】にはどんな人が乗っているの?
装備・エクステリア・インテリアの比較から、デイズは幅広い年代の人に愛されてそうですよね。
デイズルークスは若干若者向けであるものの、それでも老若男女問わず受けるのではないかと考えられます。
そこで、デイズ・デイズルークスには、それぞれどんな人が乗っているのか、オーナー10名を調査してみました。
【デイズ】に乗っている人はこんな人!

予想通り、幅広い年代に愛されてますね。
40代と30代が中心ではありますが、50代にも愛用されていて需要の幅広さを物語っています。ただ、20代のオーナーが比較的少ないように感じました。
20代はデイズルークスに流れているのではないかという予想が立ちますが、それが真実かどうかは後ほど語るとしましょう。
まずデイズのオーナーの傾向について語ります。
一番面白いと思ったのが、「何人で利用するのか」という部分です。30代は3人中3人が単身者で1人で乗るという回答でした。
40代は、単身者で1人利用が多いものの、中には子供のいない家庭で利用しているという人もいます。50代は二人とも1人利用。
圧倒的に「1人で乗る」という人が多いですよね。
20代に関しては友人や家族と乗るという回答でした。
用途はほとんどの人が「通勤・買い物」で違いがありません。購入する際に重視したのも、全ての年代の多くの人が「快適性」と語っていました。これまでのデイズの比較で検証した内容を裏付けるような調査結果となりましたね。
【デイズルークス】に乗っている人はこんな人!

少し意外な結果になりましたね。
幅広い年齢層に受け入れられている点はデイズと同じで、確かに20代の利用者もデイズより多いです。ただ、それよりも50代のオーナーが多いという点が特徴的ですよね。
50代のオーナーは1~2人で通勤・買い物利用、快適性重視でデイズと同じ傾向があります。
30代と40代は家族で通勤・買い物・レジャーと多目的利用を行い、快適性重視という点でデイズとは異なっているようです。
ただ、思っていたよりもファミリーで乗るという方が少ない印象があります。20代は二人とも単身利用、30代は二人中ひとりが単身利用。
デイズ・デイズルークスともに、意外と単身者に受けが良いようですね。
デイズルークスは室内装備が充実している点で、もう少しファミリー利用が多いかと思いきやそれほど多くはありませんでした。
エクステリアの特徴から若者が多いという予想も外れており、全体的に「デイズと同じユーザー層で需要がさらに広くなった」という結果になっています。
比較結果
デイズとデイズルークスを徹底的に比較して、共通点と違う部分が両方ハッキリしていることがわかりました。
装備は基本的な部分は全て共通していながらも、デイズルークスはシートバックテーブルやナノイー・天井の送風ファンなど室内装備が非常に充実していて、デイズと差別化を図っています。
デイズは安価でありながらもクオリティと質感が高く、とても選びやすいです。
ただ、基本的にデイズルークスは「デイズの上位互換」のような特徴を持っています。
オーナー層がほぼ一致している点からも、そう言えるでしょう。デイズと同じようなオーナー層をさらに幅広くしており、デイズよりもデイズルークスに価値を感じている方が多いんだと実感します。
個人的に「価格差が気にならないならデイズルークス」を購入すればいいのではないかと思うんですが、実際にはそこにエクステリアの好みなどの細かな違いも関与してくるでしょう。
結局は「好みで選べばいい」という結論に落ち着きます。
 
車の乗り換えで「ほとんどの方が損をしている」その盲点とは。
私はこの方法で毎回新車を30万円安く購入しています。覚えておいて損はありません。
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