カタログ燃費:37.0km/L
実燃費平均:23.4km/L
アクアは燃費性能重視のハイブリッドカーですが、その燃費は上記のようなものとなっています。実燃費平均がカタログ燃費の約60.3%となっており、期待値よりはやや低いといった程度でしょうか。70%は欲しいところです。
しかし、平均でなく燃費記録をひとつ一つ見てみれば、カタログ燃費の7割を超える低燃費を実現している人もいるのではないでしょうか。
30km/Lの大台に乗ることもできるのではないでしょうか。そういったことを確かめるべく、アクアの実燃費について検証してみました。
各オーナーの実燃費記録を紹介
「平均だと23km/L程度です。信号待ちが無ければ、40km/Lにもなります」
「満タン法で22km/L、冬場は17~19km/Lでした」
「市街地……しかも中心部ばかりを走っているのですが、エコモードで25.2km/Lを記録しました。これはすごいですよ」
「市街地でも、平均燃費が常に25~28km/Lとなっています」
「1ヶ月で約1,300km走りましたが、低中速域で街乗りをすれば、30km/Lになりました」
「走行距離が16,000kmで平均燃費が24km/Lです。ちょい乗りでも、20km/Lを下回ることがありません」
「片道8kmの通勤(渋滞込み30分はかかる道)での利用が多く、500km走った現在、平均燃費は25km/Lです」
「片道12kmの通勤で22km/Lです。冬場なので十分ではないでしょうか」
「悪条件だったとしても、20km/Lは出ます」
「渋滞していても燃費がよく、通勤にはもってこいですね。前の車だと11km/Lだったのに、アクアは26km/Lです」
基本的には20km/Lを下回ることなく運用できるようで、30km/Lを超えることもできるということが、各オーナーの実燃費記録からわかりました。
市街地でも30km/L近くになるというところが、流石ハイブリッドカーといったところでしょう。
いや、ハイブリッドカーの中でも特に優れています。
走行レポート。アクアを実際に運転してみたら・・・
オーナーの燃費記録を見ているだけではわからないので、自分でも運転してみることにしました。
今回運転したのは、アクアのベースグレードである「L」です。エクステリアはやはり安定していますね。実家がシエンタなのですが、最近のシエンタはアクアに似てきました。
そっちを先に見ていたので、「ああ確かに似てるんだなあ」というのが、アクアの第一印象です。エクステリアの感想はそこそこにして、早速走行性能の感想に移ります。
実際に運転してみてトータルで感じたのは、非力さです。少し踏み込めば唸りを上げるので、加速してガンガン走らせようというわけにはいきません。高速道路は常に通常車線を走ることになります。
そこはハイブリッドカーということで、私は目を瞑ることができました。低燃費を追求しようとすれば、動力性能を抑える方向に力を費やすことになるのは必然です。燃費を重視する設計なので、走行性能は気にしたほうが負けでしょう。
ハイブリッドカーだという前提で、同価格帯・同クラスの車と比べると、上出来だと思います。平坦な市街地だと、十分な加速ができました。
エンジン音はほとんどしません。静寂そのものといったところです。
アクアを運転していて次に感じたのが、運転のしやすさです。動作が非常に安定していて、車体も安定している。そのためか、自分が動かしたいように車が動きます。直感的な操作が出来るのです。
運転が苦手だという人でも、簡単に乗りこなせるのではないでしょうか。
そういった点で、「運転が楽しい」です。
足回りも非常に秀逸。硬さはあれど、突き上げ感はありません。加速した状態でコーナーに入っても、サスがしっかり踏ん張ってくれて素直な曲がり方をしてくれます。
燃費を抑え加速性能も抑えながら、どのようにして運転する楽しみをユーザーに与えていくのか……。それはハイブリッドカー共通の課題と言えるでしょう。
それに対する、トヨタなりの答えがアクアにあるのではないかと、強く感じました。
良く出来た車というより、良く出来たハイブリッドカーです。
低燃費を心がけたら
ある程度アクアの走行感覚を掴んでから、低燃費を心がけた運転をしてみました。坂道のない郊外の道を、30km走ります。アクアの性能だと、急な坂道は不利なので、信号が多少あったとしても坂道の無い区間を選びました。
エコモードをオンにして、アクセルを踏みます。発進時はもちろん、EV走行です。最初のEV走行の距離が、他車種と比較してやや長いように感じました。ある程度速度に乗ったところでエンジンがかかるため、エンジンへの負荷が本当にかかりません。
もたつく感じというよりも、滑るように前に出る感じでスムーズでした。
エンジンがかかってからは、普通に加速します。
周りの流れに合うように加速していき、ある程度の速度になったらアクセルを離す。EV走行に切り替わるので、ある程度減速するまではEVで走るのです。そうしてまた加速……これを繰り返すと、ハイブリッドカーの燃費は伸びます。
そのようにして燃費を抑えていくと、27.6km/Lとなりました。
高速道路も走ってみました。高速道路は90km/h程度で安定させるようにして、車間距離を空けて走ります。やはり高速道路は少し恐怖を感じますね。周りがスピードを出して追い抜いていくので、ゆっくり走っているこちらとしては恐ろしくもあり、申し訳なくもあります。
結果、燃費は30.2km/Lとなりました。
燃費なんて気にせず走ってみたら
今度は燃費を気にせずに、適当に走ります。急加速に無理があるのはわかっているので、あまり無理をさせない程度に急加速・急停止を繰り返しました。ただ個人的に恐怖を感じるので、10kmの走行に留めておきます。
結果的に、短距離で急加速・急停止を繰り返すという燃費を悪化させる走り方になりました。
急加速をすると、これまで静かだったエンジンが大きく唸りをあげます。加速していきますが、急加速をすると今までの安定感が少しだけ揺らぐのです。やはりこういった加速を想定してつくられた車ではないので、無理があります。
急停止は問題ありません。ぴったりと止まります。
一人で乗車していたので結構加速していったように感じたのですが、大人数での乗車だと急な加速はできないでしょう。急加速しても大して伸びないでしょうし、デメリットしかありません。
燃費は18.4km/Lとなりました。
>アクア グレード毎の特徴、違いまとめ。一番ベストなグレード選び
まとめ
アクアは、急加速・急停止を短距離で繰り返すなどの無茶をしない限り、20km/Lを下回ることがありません。
それどころか、簡単に25~28km/Lの燃費が出ます。もう少し頑張ると30km/Lにもなるのです。これはとても良い燃費性能だと言えるのではないでしょうか。
アクアを低燃費に運用するのに気をつけることは、出来るだけEV走行をすることです。
速やかに加速して、そのあとアクセルを戻してEV走行をする。速度が落ちてきたらまた速やかに加速をする。充電できるタイミングで効率よく充電できるように……やることは単純ですが、頭で考えることが多いです。
慣れれば考えなくてもできるようになるでしょうから、運転に慣れてきてからの燃費が楽しみな車と言えます。
 
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