カタログ燃費:24.2km/L
実燃費平均:18.29km/L
走りの質の高さと、その楽しさが話題のS660。
燃費はあまり良くないのではないかと思いきや、実燃費我カタログ燃費の76%……まさかの高数値! 走りを楽しむ車でも、燃費に意識した運転をすることで良い燃費記録を出すこともできるようですね。
こうなると、いったいどれほど良くなるのか、逆にどれほど悪くなってしまうのかが気になります。
そこで、私が実際に運転して燃費について検証することにしました。
各オーナーの実燃費記録を紹介
「常に15~20km/Lはあります」
「街乗りで17~18km/L、遠くまで行くと24km/L」
「私の平均燃費は18km/Lです」
「一般道でも20km/Lの記録を出せるのはすごい」
「高速道路を100km/hで巡航すると、23~25km/Lとなります」
「遠出をして、メーター内で28km/Lありました」
「遠出をしたときに満タン法で計ってみたところ、26.3km/Lでした」
「私はいつも22~24km/L程度です。スポーツカーでこれなら文句はありません」
「市街地でも20km/L、郊外なら23km/Lは走ります」
「市街地で、悪いときは10~14km/L、良いときは15~18km/L」
少し燃費を意識すれば20km/Lを超えるようですが、ガンガン加速して走れば市街地で10~14km/Lになってしまうようです。
運転のしかたや道路の状況などによって、大きく差が出るということが、オーナーの実燃費記録から見て取れます。
燃費に関して、S660では否定的な意見はほとんど見られません。
軽自動車に求められる低燃費さと、スポーツカーに求められる走行性能。その二つのバランスが良く取れているのではないかと、考えられます。
また、スポーツカーで燃費を意識する人が少ないということも理由でしょう。実際、私も燃費を意識するより自分が楽しめる運転をしたいと感じています。
しかし、しっかりと低燃費を心がけて検証をしてきたので、そのレポートをこれからお届けします。
走行レポート。S660を実際に運転してみたら・・・
「なにこれカッコイイ……」検証当日、最初に発した言葉がそれでした。
前から後ろに流れるようなスッキリとしたラインでありながら、無骨さを感じさせるデザイン。横にまっすぐ伸びたLEDヘッドライトに、凹凸が強調されたボディ。全てが素晴らしいの一言です。
思わず、その場でトミカをポチってしまいました。
乗り込んでみると、さらに感動しました。「ああ、スポーツカーやなあ」と。
左手をステアリングからおろすと、自然な位置にシフトノブがあります。メーターはステアリングの置くにある。プッシュスタート/ストップスイッチや、各操作系統が小さくまとまっている。なんというコクピット感でしょう。
メーターはデジタルです。私はデジタルメーターがあまり好きではありませんが、S660のメーターは「かっこいいな」と感じました。
走ってみると、これが楽しい。子供の頃ゴーカートにハマって、今でも鈴鹿にたまに乗りに行くのですが、この車はまさにゴーカートを楽しんでいる気分にさせてくれます。完全に遊び・趣味の領域です。
低速でもトルクは十分。少し加速しながらコーナーを曲がっても、スッキリと曲がってくれる反応の良さ、剛性・タイヤのグリップ……。そして何よりも、背中から感じる排気音が素晴らしい。全てが私を興奮させてくれました。
ただ、エンジンの設計上高回転域は苦手のようです。低回転から中回転くらいで運用するのが、ベストでしょう。それでも加速は十分で、スピードも十分出ます。街中でも楽しめる設計となっているという意味で、好印象です。
私が乗ったS660はカスタマイズされていないものでしたが、オーナーは自分でカスタマイズをしている人が多いようですね。アスターパーツでカスタマイズしてみたり、他社のものを載せてみたりと、楽しみ方は無限に広がっています。
設計上カスタマイズがとてもしやすいので、知識のある人はそういった楽しみ方も良いでしょう。
趣味の車として、とても良く出来ていると感心させられます。トミカじゃなくて、本物が欲しいと感じました。
低燃費を心がけたら
走ってみた感想などは述べたので、ここからは感想などをあまり語らず結果をお伝えしていきます。まずは低燃費を心がけて、市街地(30km)・郊外(30km)・高速道路(50km)を走ってみました。
市街地走行で気をつけたことは、速度を出しすぎないことです。「どうせすぐ信号でストップさせられる」と考え、周りの流れに合わせる程度の速度に留めました。低速でその真価を発揮する設計となっているS660のエンジンですから、とても心地よく運転できましたよ。
燃費は、16.7km/Lでした。
郊外で気をつけたことは、発進時にゆっくりとアクセルを踏むことと、規定の速度を守ることの二つです。郊外と言えども、坂のない平地を走ったので、それだけでしっかりと結果は出ました。
発進時のアクセルは、「踏む」というより「足が勝手に押し下げていく」感じです。それから自然と加速させ、規定の速度になったらアクセルを一定にします。それだけふんわりとアクセルを踏んでも、しっかり加速してくれるのがこの車の良いところですね。
低回転でのトルクが良好なので、そもそもエコドライブしやすい車なのです。
結果、燃費は20.3km/Lとなりました。
高速道路では、90km/hに速度を保ちました。流石にこの車で80km/hで巡航する人はあまりいないのではないかと思い、この速度にしたのです。速度を一定にすることで車間距離も一定に保たれ、順調にエコドライブできました。
結果、燃費は22.5km/Lとなりました。
燃費なんて気にせず走ってみたら
今度は、バリバリ加速して市街地(10km)、郊外(10km)、高速道路(50km)を走ってみました。
発進時から思い切り踏み込んで急加速! 排気音とエンジンサウンドに身を包まれながらの気持ち良い加速に、この車が軽自動車であることを忘れそうになります。
しかし、市街地ではすぐに信号に引っかかってしまい、「ああ、いいところだったのに!」とイライラを募らせることになりました。
急加速・急停止を短いスパンで繰り返し、燃費は13.4km/Lとなったのです。
郊外では信号を気にせず、バリバリ加速したまま走ることができました。最近鈴鹿に行ってなかったので、スピードと操作性の高い乗り物に飢えていたのですよ。堪能しました。
燃費は17.6km/Lでした。
高速道路では、ギリギリまで速度を上げて走りました。100km/hではまだまだ余裕。低い車なので風に煽られまくって危険を感じるということもなく、120km/hくらいまではグイグイと加速していきました。それからは少し厳しいようだったので、120km/hで頭打ちでしょう。
高回転が苦手な車としては、よくやっています。
それだけ加速して走り、燃費は19.2km/Lとなりました。
まとめ
市街地:13.4~16.7km/L
郊外:17.6~20.3km/L
高速道路:19.2~22.5km/L
それぞれの道で悪いときと良いときを比べると、約3km/Lの差があります。この燃費差を大きいと捉えるか小さいと捉えるかは個人の自由ですが、私は「妥当」だと感じました。それと同時に、「これくらいなら加速の楽しみを我慢してまで気にする必要はない」とも、感じたのです。
やはり、この車で燃費のことを気にしすぎるのはナンセンスではないでしょうか。
 
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