アウディの美学を感じる、ダイナミック&エレガントな一台、それがS3 Sportback。アウディ独特の懐の深さを追求するだけでなく、スポーツモデルに相応しく速い。
S3 Sportbackは、人によっては味気ないかもしれないけれど、人によっては「これだ!」と叫びたくなるくらいハマル車なんです。
ハイパフォーマンスをガンガンに主張するBMWやベンツと違い、アウディは奥ゆかしく主張しないものの中身はしっかりハイパフォーマンス。
ドイツ生まれでありながら日本人のような気質を持つアウディの精神を、スポーツモデルとして高い次元に持ち上げています。
そんなS3 Sportbackの特徴を、これからじっくりと紹介しましょう。
目次
アウディ S3 Sportback グレード表
グレード名 | 価格 |
---|---|
S3 Sportback | 6,060,000円 |
35台限定で「S3 Sportback urban sport limited」という限定グレードも販売されていましたが、ラインナップグレードではないので割愛します。
これは、マットブラックアルミホイール、レッドブレーキキャリパーなどエクステリアの演出や、ファインナッパレザーなどのインテリアの材質の変更などが行われたものです。
販売されたのが2016年8月のことなので、2017年8月現在中古車市場ではなかなかお目にかかれないでしょうね。
その限定車を置いておくと、S3 Sportbackはグレードがひとつだけです。単一グレードで攻めの姿勢が感じられますが、性能と装備はどれほど充実しているのでしょうか。
皆さん個人で価格と性能・装備を比べ、自分なりにS3 Sportbackを評価しながら読み進めてみてください。
各グレードの特徴や違いを解説
S3 SportbackはA3 Sportbackのスポーツモデルということで、一番気になるのはやはり性能や走り心地ではないでしょうか。
主張は弱く、スペックは高くというアウディの特徴を感じられるエンジンとは、どのようなものなのか、まずは性能からS3 Sportbackの特徴を見てみましょう。
S3 Sportback
S3 Sportbackのエンジンは、最高出力213kW/5,400~6,500rpm、最大トルク380Nm/1,850~5,300rpmの2.0L直列4気筒ターボエンジンです。
7速Sトロニックのミッションと、quattro(4WD)とこのエンジンを組み合わせることにより、S3 Sportbackの走りはダイナミックでエレガントなものとなります。
市街地で普段使いする分にはとにかく走りが軽く、低回転で落ち着いていながらもパワフルな倉庫いうが可能です。
車の機械的な角ばったような部分を研ぎに研ぎまくって角を落とし、どことなく丸く絶え間なくシフトが切り替わるような印象に仕上がっていると感じられます。
普段使いで感じるのは「圧倒的に高いコンフォート性能」と「居心地の良さ」です。
ただ、この車の本領を発揮するにはワインディングロードが一番。走行モードを「ダイナミック」にしてアクセルを踏み込んで走ると、素晴らしいくらいに速く走ります。
速いだけでなく、自由自在なんです。quattroが地面を的確に蹴り上げてくれるため安定感があり、自由自在に車は向きを変えてくれます。連続するコーナリングでは、コーナーを抜けたらすぐに次のコーナーの入射角をとらえているんです。
次から次へと、グイグイと曲がっていく感覚は、本当に楽しい。
周りの景色など目に入らないくらい、自分がどこを走っているのかがどうでもよくなるくらい、走りにのめりこむことができます。
そして、ダイナミックモードでもはしゃぎ過ぎないところが、魅力的なんですよ。
一番スポーツ性が強いモードを選ぶと音がとにかくうるさくなる車もある中で、S3 Sportbackは「うるさいなあ」と感じない範囲で派手に・スポーティになります。
運転感覚もダイナミックモードだと若干硬くはなりますが、元々の軽い走行感覚のままです。スポーツモデルだからと硬くなりすぎず、派手になりすぎず、やり過ぎないところがとてもアウディらしいですよね。
ダイナミックだけど、エレガント……要は、そういうことです。
装備を基準に各グレードの特徴を見てみる
高性能でありながら自己主張しすぎることのない、能ある鷹は爪を隠すというようなS3 Sportback。
日本人マインドを持ったドイツ生まれのプレミアムブランドは、一体どのような装備を引っさげているのでしょうか。今度は装備を基準に、S3 Sportbackの特徴を見て生きたいと思います。
なお、これから挙げる装備内容はWEBカタログから一部抜粋したものです。
http://www.audi.co.jp/dam/nemo/jp/catalogue/a3/my17/MY17_A3_DI_1702.pdf
全グレード共通標準装備
- LEDヘッドライト
- LEDリヤコンビネーションライト ダイナミックターンインディケーター
- エクステリアミラーハウジング アルミニウムルック
- アルミホイール5パラレルスポークデザイン ポリッシュト7.5J×18
- 275/40R18タイヤ
- スポーツシート(フロント)
- クロス/レザーシート
- 電動調整機能(フロント)
- ランバーサポート4ウェイ(フロント)
- デコラティブパネル マットブラッシュトアルミニウム
- パドルシフト付フラットボトムの3スポークレザーマルチファンクションステアリングホイール
- バーチャルコックピット
- MMIナビゲーション
- アウディサウンドシステム(10スピーカー)
- スポーツサスペンション
- プログレッシブステアリング
- アウディドライブセレクト
スポーツモデルらしく、インテリアのあらゆる部分二アルミニウムが使われているのが良いですよね。黒々とした内装にマットなアルミニウムがとてもよく映えて、見た目も質感もとてもよく、かっこいいです。
また、ランバーサポートや電動調整機能を搭載したスポーツシートなど、スポーツモデルらしい部分が随所に見られますね。
スポーツモデルらしいと言えば、スポーツサスペンションやプログレッシブステアリングも特徴的です。
特にプログレッシブステアリングは、ステアリング操作量を減らすことでS3 Sportbackを運転していて感じる「軽さ」の要因のひとつをつくっています。
ただ、S3 Sportbackの装備はスポーティなだけではありません。
運転手の運転を助けるナビゲーションや、バーチャルコックピットなども搭載されています。バーチャルコックピットは、ステアリングホイールの奥に取り付けられた液晶画面にさまざまな情報を映し出す機能です。
ステアリングホイールに付けられたボタンを押すことによって操作可能で、映し出せる情報の種類も豊富。
地図を表示させるだけでなく、リアルタイムの交通量などの交通情報を表示させたり、連絡先を表示させ、相手を選んでハンズフリー通話をすることもできます。
メーターとメーターの間にあるので、運転していてあまり視線をそらすことなく操作・確認できるのが便利ですよね。
各グレードの評価 こんな方にオススメ!
便利な装備や先進機能を多数搭載していて、プレミアムブランドらしい装備内容ですよねえ。走りも高級感があって上品で、それでいてダイナミックで面白く、とても魅力的です。
皆さんそれぞれS3 Sportbackの評価が固まりつつあるでしょうが、個人的な評価も紹介したいと思います。
グレード名 | 評価 | こんな人にオススメ |
---|---|---|
S3 Sportback | ☆☆☆☆☆ | 便利で、スポーツ走行のできる上品な車が欲しい方へ。 |
S3 Sportbackの評価
日本国内でジャストサイズなボディの大きさと、ステアリングの軽さ、quattroによる安定感と意のままに車を操ることのできる感覚……。
それらが2リッター4気筒のエンジンと一体となって織り成すのは、やはり圧倒的にダイナミックでエレガントな車です。
冒頭からずっと「ダイナミックかつエレガント」と語っていますが、性能・装備などさまざまな部分をひとつにまとめると、最終的にそこに落ち着きます。
どれだけスピードを出してガンガン攻めた走りをしていても、運転している本人はまったくそういった感じはしません。本人は普段使いの延長のような気軽な感覚で、速度を上げてワインディングを楽しく攻めることができるんです。
この「少し買い物にでも行くか」「通勤するか」という普段使いの感覚で、面白く楽しく遠出ができるというのはとても良い感覚ではないでしょうか。
中には「気合を入れて走らせたい」という方もいるかと思いますが、趣向品として長く車を愛するには、車に乗る楽しさというのが「生活の中に組み込まれた楽しさ」でないといけないと個人的には思います。
S3 Sportbackの楽しさは、まさにそれです。
買う前は他の車と比較して心が揺らぐかもしれませんが、購入して後悔するような車では決してありません。むしろ、この車の真の価値は、購入してみて「愛車」となって初めて実感できるものなのではないでしょうか。
アウディ S3 Sportbackの総合評価
個人的に「車とは、かくあるべきだ」と思っていることがあります。
車は移動手段としての快適さと利便性を忘れてはならず、かといって楽しさも追求すべきという考えです。
ドイツのプレミアムブランドは、その両方を満たす車が多いですが、グレードによっては前者を疎かにすることがあります。S3と同じような価格のもので比べると、ベンツやBMWにはそういうグレードが出てきているんです。
そんなドイツプレミアムブランドの中で、アウディは特に「移動手段としての側面」を大事にしていると感じます。それを実感させてくれたのが、S3 Sportbackでした。
高性能だけど派手すぎず、主張は控えめな日本人マインドを持つこの車が、日本の路上でもっと増えればいいなあと個人的には願います。
 
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