圧倒的存在感のフロントフェイスを見よ、光り輝く艶を放ち極上のエクステリアに仕上がっているじゃないか。
大口開けたエアインテークと角張ったヘッドライト、そしてBMW特有の愛らしい鼻……これらが一体となった姿は、派手ながら無骨さをも感じさせるものとなっています。好きな人は、深くまでドップリとはまってしまうでしょう。
X6と大きく異なる方向性のデザインに、思わず惚れ惚れしてしまいます。
極上なのはエクステリアだけじゃありません。インテリアも極上、走りも極上! そんなX6 Mの特徴や魅力を紹介しましょう。
Xシリーズ X6 M グレード表
グレード名 | 価格 |
---|---|
X6 M | 16,720,000円 |
X5 Mと同じく単一グレードで、価格も高く堂々と勝負に出てきましたね。この価格設定とグレード設定は、BMWの自信の表れなのでしょう。これだけで、走行性能や装備に関する期待度はうなぎのぼりですよね。
各グレードの特徴や違いを解説
X6 Mの特徴で真っ先に語らなければならないのが、走行性能でしょう。
X6自体高性能ですが、Mの系譜を受け継いだX6がどのようになったのか、気になりますよね。これから説明することを一言で表すなら、『圧倒的』です。
X6 M
X6 Mに搭載しているエンジンは最高出力423kW/6,000rpm、最大トルク750Nm/2,200~5,500rpmのV型8気筒ターボエンジンです。
X5 Mと同じくBMW生産車の中で最大パワーと言えるような高性能エンジンで、2.4トン近い巨体をガンガン動かしています。
1,000rpm程度で大きな余裕を持ったスムーズな走りをしてくれるだけでなく、ブルゥーンと耳に心地良い低音を奏でてくれる。
1,500rpmを超えると音が少し軽く、運転感覚も軽くなってトルクがガッツリと太くなり、市街地走行では十分すぎる走りをしてくれます。
特に急ぐことがないなら、1,500~2,000rpmで事足りるんですよ。低回転で走っていると驚くほどに走行感覚はフラットで、SUVに乗っていることを忘れさせられます。セダンやクーペに乗っているかのように、快適過ぎるほどに快適。
ただ、安定志向で走っていると「エンジンを回せ」という誘惑をしてきて、無意識にアクセルを踏む足に力が入るんですよねえ。
誘惑に乗じた瞬間に、背中を蹴られたような加速Gに襲われて、一瞬で速度は上昇。景色が流れるのが速くなり、街路樹も街灯や周りを走る自動車さえも集中線のように見えてきます。
このまま加速すると、タイムワープしてしまうんじゃないかと思ってしまうほどです。
圧倒的な爆発力なんですが、吹けあがりは非常にスムーズで上品。モンスターじみた爆発力と加速性能と、エンジンの回転フィールや吹けあがりの上品さが相まって、大人のスポーツカーというイメージを創り出しています。
その楽しさ、『圧倒的』。
装備を基準に各グレードの特徴を見てみる
X6 Mは低速域での楽で快適な運転と、エンジンを回した瞬間の爆発力の両方を自分の好きなタイミングで好きなだけ楽しめる性能を持っています。ただ、性能を語るだけではプレミアムSUVは語りつくせません。
そこで、今度は装備からX6 Mの特徴を見ていきましょう。
なお、装備内容はBMWのWEBページやWEBカタログから抜粋しています。
https://www.bmw.co.jp/ja/footer/contact/brochure.html
全グレード共通標準装備
- 3本スポークMマルチファンクション・ステアリング・ホイール(シフト・パドル付)
- Mセレクター・レバー
- レザー・ニー・パッド
- 20インチMライト・アロイ・ホイール・ダブルスポーク・スタイリング611M
- BMW Individualボディ・カラー
- BMW Individualメリノ・レザー
- BMW Individualインテリア・トリム
- xDriveの専用チューニング
- Mコンパウンド・ブレーキ・システム
- ダイナミック・ダンピング・コントロール
- ダイナミック・パフォーマンス・コントロール
- ダイナミック・ドライブ
- M Drive
- Mサーボトロニック
- トップ・ビュー+サイド・ビュー・カメラ
- BMWヘッドアップ・ディスプレイ
- BMWナイトビジョン(歩行者・動物検知機能付)
- ドライビング・アシスト
- HDDナビゲーションシステム
- BMWコネクテッド・ドライブサービス
- BMWドライバー・サポート・デスク
エクステリアも惚れ惚れするほど魅力的ですが、インテリアにも大きな魅力があります。
惜しげなく使われたカラーバリエーションを選択できるIndividualメリノ・レザー、そして選択可能なIndividualインテリア・トリムがラグジュアリーな室内空間を演出しているんです。
高級感を出すだけでなく、選択肢の豊富さで所有する喜びまで同時に演出しています。
BMWの車はエンジン音から室内空間に至るまでさまざまな演出が施されることが多いですが、そんなBMWの演出上手なところがX6 Mで存分に活かされていますよね。
それだけでなく、xDriveに専用チューニングを施してダイナミックなコーナリング性能を実現したり、動力性能を掛け合わせて楽しい走りを支える機能や装備が多く、スポーツモデルとしての威厳が感じられます。
DSCを完全解除すれば、コントロール性の高いドリフト走行もできるんですよ。
また、BMWコネクテッド・ドライブやBMWドライバー・サポート・デスクなどの、サポート体制も万全。専用のスマートフォンアプリもあり、楽しく便利なドライブが保証されています。特にサポート・デスクは凄いですよ。
近くのATMの場所や宿泊施設などの情報を、運転手の代わりに探してくれるんです。余計な作業を取っ払って、ドライバーには運転を楽しむのに集中してもらおうという気遣いが見えますよね。
各グレードの評価 こんな方にオススメ!
プレミアムSUVとしてとてもクオリティの高いX6シリーズに、スポーツカーの遺伝子を組み込んだという車としての面白さを詰め込んだ宝石箱、それがX6 M。性能や装備を見ていくうちに、その特徴や魅力が明らかになりましたね。
その魅力とはどんなところにあるのか、個人的に感じる部分をまとめてみました。
グレード名 | 評価 | こんな人にオススメ |
---|---|---|
X6 M | ☆☆☆☆ | スポーツ性能が飛びぬけたSUVが欲しい方へ。 |
X6 Mの評価
X6 Mはスポーツ性能が飛びぬけていますよね。BMWトップクラスのパワフルエンジンを搭載しているだけあって、その性能はモンスター級です。
派手なエクステリアに負けないくらい、派手な走りをすることができ、そういったスポーツ走行こそが最高に楽しい車と言えます。
ただ、市街地走行や普段使いでの快適性もまた、群を抜いている。巨体と重さを感じさせないほどのフラットな挙動と走行感覚は、X6 Mをセダンかクーペか何かだと錯覚させてくれます。
それでもラゲージスペースはSUV特有の広いもので、X6同様の使い勝手を誇る。
スポーツ用品やアウトドア用品を搭載してレジャーに行く際、快適な市街地走行から山道・峠道での爆走に切り替えるのがなんとも面白いです。
そろそろ街を抜けるから加速しようかな、そろそろ速度を落としてみようかな……なんて用途や状況ごとに考えながら走るのがとても楽しく、SUVとしての誇りも感じられます。
X6 Mは、ただのスポーツカーではありません。
SUVであり、スポーツカーなんです。
Xシリーズ X6 Mの総合評価
X6 MはプレミアムSUVの頂点に君臨する車だと言っても過言ではないほどレベルの高い車ですが、スポーツ性能の追求によって犠牲になった点がひとつだけあります。
SUVとしての快適性は損なわれず、積載量も十分なんですが、燃費が悪いんです。
この手の車で燃費を語るのは邪道かもしれませんが、多目的車である以上は燃費効率の良さも求められます。
SUV自体、重くて大きく、荷物を積むことを前提としているため燃費は悪いです。そんなSUVに圧倒的なパワーを誇るエンジンを搭載して、爆発力を付与したとなると、最初から厳しめな燃費がさらに悪くなるという悪循環を生みました。
この一点において、X6 Mはとても人を選ぶ車になっています。
スポーツマニアだけどSUVが欲しいという方にとっては、最高の選択肢となるでしょうが、それ以外のユーザーを寄せ付けないんですよね。
気軽に買える車ではないからマニア向けでも良いのかもしれませんが、快適性や普段使いの性能の良さも追求していて完全にマニア向けに振り切っている車でもないため、ユーザー層が狭くなるのは残念でなりません。
もっと多くの方に触れて欲しいが、そうもいかない歯がゆい車とも言えるのではないでしょうか。
 
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