オープントップルーフのカブリオレと、圧倒的動力性能を発揮できるMの系譜が融合した車、その最高峰とも言えるのがM6カブリオレです。
風を感じ、風のように速く走ることができる車ということですね。爽快感を極めたようなイメージでしょうか。
実際、M6カブリオレは「カブリオレ」としての特徴と、ハイパフォーマンスカーとしての特徴が見事にマッチしているんです。
快適で爽快で、愉快痛快な気持ちにさせてくれるM6カブリオレ。その魅力を、グレードの特徴を見ていく中で紹介しましょう。
目次
6シリーズ M6カブリオレ グレード表
グレード名 | 価格 |
---|---|
M6Cabriolet | 19,240,000円 |
M6Cabrioket コンペティション・パッケージ装着車 | 20,000,000円程度 |
基本的に、M6カブリオレのグレードは基本的にはM6 Cabrioletのひとつだけです。
コンペティション・パッケージ装着車は、M6 Cabrioletの足回りに専用の調整を施したものとなっています。
走り心地や乗り心地をよりスポーティにし、スポーツ走行に耐えやすくしたといったイメージでしょうか。
価格を2000万円程度としているのは、現行M6 Cabrioletコンペティション・パッケージの価格が不明瞭なためです。
公式ページ以外で2050万円程度という情報を得たのですが、公式情報ではないために「程度」としています。参考程度に、お考えください。
各グレードの特徴や違いを解説
M6カブリオレは、性能がとにかく凄いです。装備も当然豪華なんですが、それよりもまず性能を知らないと話になりません。
装備は後で詳しく紹介するとして、その前にM6カブリオレとコンペティション・パッケージ装着車の性能を説明しましょう。
M6 Cabriolet
M6カブリオレには4,394ccのV型8気筒DOHCエンジンが搭載されています。その最高出力は412kW/6,000rpmで、最大トルクは680Nm/1,500~5,750rpmです。見るからにハイパワー、やる気満々ですよね。
スポーツモードでエンジンを高回転に保ち、アクセルを踏み込めば恐ろしいほど元気の良い走りを楽しむことができます。ルーフを閉めて、思い切りアクセルを踏み込んだ瞬間、体に大きな圧がかかり、自分と車は一体となる。
流れ行く景色に目が追いつかなくなって、体だけでなく意識まで車になったように錯覚します。意のままに車を操り、圧倒的なスピードを出し、他の追随をまったく寄せ付けない様は、まさに風のようです。
ルーフを閉めて、コンフォートモードでゆったり走ると、今度は風を肌に感じるようになります。
極上の大迫力なエンジンサウンドが障害物無しでダイレクトに聞こえ、快適なスピード感と風の涼しさで、これ以上無い爽快感を味わうことができるんです。
やっぱり、カブリオレにはゆったり走る姿が似合います。
ゆったり走るのは高性能エンジンの持ち腐れではないかという意見もあるかと思いますが、ゆったり堂々と快適に走ることができるのは、1,500rpmという低回転から680Nmという大きなトルクを引き出せる高性能エンジンのおかげです。
無駄どころか、有効活用していますよね。
M6 Cabriolet コンペティション・パッケージ装備車
コンペティション・パッケージ装着車は、最高出力が423kW/6,000rpmで、最大トルクが680Nm/1,500~6,000rpmです。トルクは変わりませんが、最高出力が若干向上しているのがわかるでしょうか。
これによって、M6カブリオレよりも加速が鋭くなりました。
ただ、エンジン性能だけだと地味な変化に感じるかもしれませんね。
コンペティション・パッケージ装着車の真骨頂は、性能より装備にあります。足回りの調整が、凄いんです。
装備を基準に各グレードの特徴を見てみる
M6カブリオレの性能を見てきたところで、お待ちかねの装備内容について語りたいと思います。
注目なのは全グレード標準装備と、コンペティション・パッケージの装備内容です。どれだけの装備が搭載されるのか、どんな特徴があるのか、じっくり見ていきましょう。
なお、装備内容はWEBカタログとWEBページから抜粋しています。
https://www.bmw.co.jp/ja/footer/contact/brochure.html
全グレード共通標準装備
- マルチファンクションMスポーツ・レザー・ステアリングホイール(シフト・パドル、M Driveボタン付)
- フル・オートマチック・ソフトトップ
- アクティブMディファレンシャル
- Mカーボン・セラミック・ブレーキ・システム
- ローンチ・コントロール
- Mダイナミック・ダンピング・コントロール
- ダイナミック・スタビリティ・コントロール
- Mサーボトロニック
- BMWナイト・ビジョン(歩行者、動物検知機能付)
- BMWヘッドアップ・ディスプレイ
- カメラ・システム
- HDDナビゲーション・システム
- ウインド・ディフレクター
- アクティブ&パッシブ・セーフティ
- BMW ConnectedDrive
- BMWドライバー・サポート・デスク
カブリオレと言えば、なんといってもオープン・ソフトトップルーフですよね。
M6カブリオレはフルオートマなので、40km/h以下なら走行中でもボタン操作ひとつで自動開閉できます。
ソフトトップですが、クローズ時の遮音性と断熱性はとても高いですよ。
ウインド・ディフレクターも装備されているため、オープン・ドライブ時の前席への巻き込みが防げて安全性も確保されています。着脱も簡単にできるので、便利ですよね。
また、アクティブMディファレンシャルも特徴的です。雪道や砂利道、凍結路など不安定な道においても最大限のトラクションと安定性を実現し、俊敏性も高めるというもの。
極度の横Gがかかるタイトなコーナーでも、ハンドリングがとても素直で曲がりやすくなります。
左右の駆動輪に少しでもトルク差が発生すると、ロッキングをしてトルク差を解消してくれ、空転が抑えられるため、このような恩恵が得られるんです。
安全性にも関与し、スポーツ走行もしやすくしている一石二鳥な装備となっています。
ブレーキも従来のディスクブレーキより耐久性が高く、制動力も高くなっているので安心です。
また、ローンチ・コントロールからMサーボトロニックまで、スポーツ性能を高めるシステムもたくさん搭載されています。
これによって、エンジン停止状態から圧倒的に鋭い加速が楽しめたり、モード変更で各状況に応じた最適なダンパー特性に調整できたりと走りは面白く、便利になっているんです。
足回りや運転システム関係の装備を見ていると、これまでのMシリーズの集大成といった感じがしますね。
Mシリーズはどのナンバリングでも、そのベースとなる車に大きな変更をしてきました。その最終形態が、M5ならびにM6といったところでしょうか。
コンペティション・パッケージ装備車の装備
- 20インチ・アロイ・ホイール
- コンペティション・パッケージ(サスペンション/ステアリングのギア比/Mサーボトロニック/Mダイナミック・モード)
コンペティション・パッケージが搭載されるということは、()内に書かれている部分が、専用に再調整されるということです。
これによって加速はよりスムーズになり、サスペンションはより高速走行に適したものへとなっています。
この調整によって、コンフォート・モードで走っていてもタイトでストイックな印象を受けるようになりました。
引き締まったボディ・コントロールが特徴的で、乗り心地や運転感覚はものすごくハードです。快適に走りたいだけなら、邪魔になるでしょうね。
「タイヤ無いんじゃないの?」と錯覚するほどに足回りが硬くなりますし、低速域だと結構苦しいです。
高回転域を維持すると軽やかな吹け上がりと、エキゾーストサウンドの心地よさが目立つようになって楽しくなってきます。加速して走る分には、扱いやすいです。
目の前を走る車を片っ端から抜き去って、スタビリティコントロールの強弱なんかまったく気にせずスライドして走っているかのような走行感覚を楽しむための、スポーツ走行の極地とも言えるような車ですね。
また、M6カブリオレは通常19インチ・アロイホイールが標準装備されるのですが、コンペティション・パッケージでは20インチと大きくなっているのも特徴です。
各グレードの評価 こんな方にオススメ!
価格・性能・装備とM6カブリオレの特徴を見てきましたが、この車はMシリーズらしさとカブリオレらしさの両方が突出していますよね。
足回りも運転システム関係も抜かりなく、安全も考えられていて、快適で便利な装備やサービスも豊富で1900万円超えという価格の重みを感じます。
そんなM6カブリオレを、個人的に評価してみました。
グレード名 | 評価 | こんな人にオススメ |
---|---|---|
M6 Cabriolet | ☆☆☆☆ | 快適で爽快なドライブを極めた車を楽しみたい方へ。 |
M6 Cabrioletコンペティション・パッケージ | ☆ | 圧倒的なレーシング性能に酔いしれたい方へ。 |
M6 Cabrioletの評価
M6カブリオレは、本当に快適で爽快な走りを極めていると感じさせられます。考え抜かれた無駄のないコクピットは快適そのものだし、操作系統は扱いやすく便利。
ヘッドアップ・ディスプレイに表示される情報はカスタマイズ可能、走行中のモードチェンジで状況に応じた走りもできる。
24時間営業の飲食店の場所やコンビニの場所、ATMなどの情報を代わりに集めてくれるサポートデスクなど、サポート体制も万全。
そして、肝心の性能はモンスター級と……良いところは挙げればキリがありませんよね。
走行中のモードチェンジもそうですが、気分によってトップルーフをオープン・クローズして異なる走行感覚を楽しめるところがカブリオレならではで良いです。
M6の高性能を活かしてゆったり風を感じるのも良いし、最大限に性能を発揮して風になるのも面白いでしょう。
M6 Cabriolet コンペティション・パッケージ装備車の評価
コンペティション・パッケージはスポーツ性能を極めているんですが、一般道でこれは不要なんですよね。サーキットを走るような人じゃないと、かえって邪魔になるし、不快感も抱いてしまいかねません。
また、日本国内向けの公式情報が圧倒的に不足しているというのも、オススメしない理由です。
6シリーズ M6カブリオレの総合評価
高性能エンジンとカブリオレの特徴は喧嘩せず、しっかりと馴染んでいます。圧倒的性能を活かして「低回転」と「高回転」を使い分けることで、どんな気分でも、どんな走行状況でも自分なりに楽しめる点が良いところですよねえ。
また、ガンガン加速してスポーツ走行を楽しんでいると、シートの完成度の高さを実感します。
Mマルチファンクション・シートが運転席・助手席両方に搭載されているんですが、このホールド性がとても高いんですよ。他のBMWのスポーツシートとは比べ物にならないくらい、ハイクオリティです。
装備ひとつひとつが特筆に価するほど考え抜かれていて、一度乗ると忘れられなくなります。
性能が良くて、装備まで充実しているとなると、所有欲がくすぐられますよね。風を感じながら駆け抜ける歓びと、車や風と一体になったかのように高速走行する悦び、そして所有する喜び……。
M6カブリオレは、さまざまな「よろこび」を感じられる車と言えます。
 
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